見出し画像

スケール1/43のミニカー写真集「撮影道具編3」

ライティング

撮影道具編の第3回です。今回はミニカーを撮影する際の照明と配置、カメラの露出設定などに関して書いていきましょう。

LED照明

撮影時の照明と言っても色々あります。ストロボ、ビデオライト、日光など。蛍光灯や白熱電灯、月光だっていいかもしれませんね。
ここではLED照明(ビデオライト)を使ったライティングに絞って書きます。
まずは、なぜミニカー撮影にビデオライトを使うのか。皆様それぞれのお考えがあると思われますが、私の選定理由はこんな感じです。
・色温度の設定ができる。
・撮影する前に照明の当たり方が目視で確認できる。
・ミニカーの撮影、特に1/43位の大きさの場合、ストロボほどの光量が要らない。人物撮影の様に光が肌の中まで入り込んで発色を確保したい状況では、圧倒的にストロボなんでしょうね。
・低価格。品質含めてピンキリですが。
大体こんなところです。

基本は3点照明

物撮りの場合、メインライト、フィルインライト、バックライトの3点照明が基本と言われます。今回はいつも通り「安く、効率的に」を標榜として、LED照明2個でやってみましょう。

機材説明

・メインライト役:VILTROX L116T
 LED光源の各点がボディに映り込むので、前面にトレペを貼って使ってます。照明の固定は「エツミ 俯瞰撮影スタンド」を使い、ブースに侵入させます。

ACアダプターとバッテリーの両方が使用可能。本体とアダプターは別々に購入。
スタンド。スマホ撮影用途と思われ重量物は不可です。

・フィルインライト役:Ulanzi VL120RGB
USB充電方式、ディフーザー付き。スタンドは付いてません。直置きします。

USB充電式。

・フィルインライト役その2:100円ショップのカラーボードを切って使います。状況によってはコピー紙を折り曲げて使うのも全然オッケーです。

自分で見ても結構雑な作り。

・バックライト:今回は使いません。

配置

ミニカー上部にメイン、左がフィルイン、右がフィルその2。

配置の全体像。雑多ですみません。
点灯すると、それらしくなってきます。

露出設定

照明類、ミニカーはブース内に設定して、設置した照明以外の光を遮断します。その上で、各LED照明とカメラの色温度設定を同一にします。
今回の設定は
・色温度:5400k前後。
・SS:1/100
・絞り:F20
・ISO感度:200
・レンズ:SIGMA 17-70mm f2.8-4.0 (使用領域は35~50mm)
感度下げて、絞って、SS速く。照明の光以外は排除するイメージです。
色温度はメーカーによって数値は同じでも色合いが異なることが多いのであくまでも目安としてます。

照明の配置と狙い

メインライト:文字通り主の照明で、自然界で言えば太陽光みたいなものです。ミニカーの上からカメラの反対側にかけて照らし、カメラ側のボディーに影を作ります。

フィルインライト:カメラ側の影になった部分に補助光的に光を当てます。

フィルインライトその2:明るさが足りない部分を照らします。今回は前後バンパーやライト類を照らしますが、輪郭を明確にするバックライトの役目も持たせます。経費節約ポイントです。

各照明の効果確認

メイン、フィルイン、フィルインその2の順番に充てていきます。

メイン:上部にだけ光をあてます。
フィルイン:サイドを少し明るく。上部より弱めに。
フィルインその2:フロントライト、バンパーの形状が分かる程度。
フィルインその2の2:リアエンド、リアバンパーの輪郭がわかる程度。
仕上げ:全体的に暗くメリハリが弱いのでコントラスト調整。今回は撮影後に 
キャノンDPPの「オートライティングオプティマイザー」を一押し

これで完成です。
この写真↓よりはカッコよくなったでしょうかね。

銀箱のPMA。以前、中古で買いました。この写真もこれはこれでいいかな。

まとめ

全体的に今回使用したLED照明は光量がちょっと不足気味です。それを補うために、照明をミニカーにかなり近づけてます。もう、ミニカーに当たっちゃう位で、油断してるとフレーム内にも照明器具が入り込んだりしてます。余裕の光量を望むなら、GODOXやNANLITEあたりの照度が高い製品がいいかと思います。

今回は(今回も)「安く、効率的に」がテーマでしたので、この位のレベルでいい所かなと思います。次回は背景紙を黒以外、照度の高いLED照明を使った撮影を進めていきたいと思います。使用機材が高くならない様に気を付けたいです。

付録

上記と同じ機材で撮影した他のミニカーです。

ポルシェ911GT3RS(ポルシェ特注 PMA製)
室内コクピットを強調したく、フィルインを手前ではなく、奥側に
フェラーリ308GTBターボ シルバーストン6h 1981(アシェット)
フェラーリ365GT4BB ルマン24h 1977(アシェット)









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?