「黎明の学師　混沌の惑星」

　私が現在Amazonでのセルフ出版を目指しているのは、小説投稿サイトNOVEL DAYSさんで公開している「混沌譚一　ティエラ山篇」という中編小説を大幅に加筆改稿したものです。「黎明の学師　混沌の惑星」と改題し、全体で10万字程度の作品になりました。
　元々、いつかはkindleから電子書籍としてセルフ出版したいと考えていたのですが、書籍化するなら納得がいくまで加筆改稿し、これが最終形態だ！ と信じられる形に仕上げたいという思いがあり、なんとなく先延ばしにしていたというか、きっかけを待っているような状態でした。
　そんなときに、ネットで交流のある作家さんが出した文庫版の同人誌を手に取りました。これが同人誌とは思えないような出来映えで、普通に本屋さんで売っていてもおかしくないような立派な「本」に仕上がっているのを見て感銘を覚えました。この本の編集と装丁を手がけたあだん堂ゆきさんともネット上で交流がありましたので、この方に依頼して電書と紙本を同時に出版しようと決意するに至った次第です。
　セルフ出版ではやはりAmazonが頭ひとつ抜けている状況だと思いますので、紙本はAmazonプリント・オンデマンド（POD）、電書は当初の予定通りAmazon kindleダイレクト・パブリッシング（KDP）を利用することにしました。
　オンデマンド出版の良いところは、1冊から印刷できるところです。オフセット印刷のようにある程度まとまった冊数の印刷をしなければならず、初期投資が必要になったり在庫を抱えたりするという心配がありません。私の場合、究極的には自分の手元に1冊だけ紙の本が届けば満足ですので、オンデマンド出版というのは本当に有り難いサービスです。

Amazonプリント・オンデマンド（POD）とkindleについて

　Amazon PODもkindleもAmazonが提供するサービスで、どちらもセルフ出版に対応しています。Amazon PODで出版できるのはペーパーバックタイプの紙の本です。Kindleから出版できるのは皆さんご存じの通り電子書籍です。

　日本でAmazon PODからセルフ出版するためには正規取次店を間に挟む必要があります。私がネットで調べた限りでは５社くらいあるようです。その中で私が選んだのはNext Publishing Authors Press（ネクパブ・オーサーズプレス）という出版社です。選んだ理由はサービス内容の違いというより、ホームページの情報量が圧倒的に多かったことです。他の出版社さんのホームページでは「こういうことは出来るのかな？」「こういうことをするためにはどうすれば良いのかな？」という疑問を持っても答えは載っておらず、確認するためには問い合わせをしないといけないようでした。その点、ネクパブさんのホームページを見れば、Amazon PODに関するほぼ全ての疑問を解決することが出来ます。右も左も分からないド素人が初めての個人出版をするに当たり、これほど心強いことはありません。
　ネクパブさんのホームページで確認できた一番大きな情報は、Amazonの書籍紹介ページにペーパバック版と電書版を同時に載せられる（紙本と電書をリンクさせられる）ことでした。それもネクパブさんを通して出版した電子書籍だけではなく、Amazon KDPで個人出版したkindle本を紙本と同一ページ上で売ることが出来るのです。

　仮想的にAmazonの書籍紹介ページを作ってみるとこんな感じ。表紙はWEBサイトで公開していた時のデザインです。

　一番下にKindle版とオンデマンド版の値段が並記されてありますよね。読者の方は紙の本を買うか電子書籍を買うか、一つの作品紹介ページで選択することが出来るわけです。オンデマンド出版と同時に電子書籍も出そうと考えている身にとっては、これが出来るというのは非常に重要なことです。（他社さんでも出来るのかも知れませんが、「出来ます！」とホームページ上にはっきり書いてあり、リンクの仕方まで説明してあるのは一社だけだったと思います。）

方針が決まったので書籍化準備へ！！

　Amazon PODはネクパブさんから、kindleはkindle KDPを利用して個人で出すという方針をあだん堂ゆきさんにお伝えしました。あだん堂ゆきさんにお願いする作業は原稿の編集、表紙作成、主に紙本の中身装丁です。
　方針が決まったので、まずは原稿の準備からです。
　続きは次回へ。

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