見出し画像

番茶のこと

お茶作りのスタートは番茶だった。
友人と始めたはーばん作りが、自分のお茶作りのスタート。
番茶は安価な日常のお茶というイメージだし、実際そうなのだけれど、自家用に作られていたものも多いので結構地域性が残っているものだったりします。
はーばんもそうでした。3月頃刈り取り、蒸して揉んで天日干し、その後焙じ。元々奈良の都祁の方の地域で自家用に作られていたものを地域のお年寄りに聞き取りして再現したもの。
蒸すのも特注で作った樽を使い、天日干しし、薪火で焙じをしていました。女2人だったので、結構重労働でしたが、毎年楽しい作業でした。

そして、私自身も番茶が大好き。
たくさん沸かしてがぶがぶ飲みます。

今砂子原や島根で作られている番茶は秋に刈ります。京番茶のような、刈って蒸して炒った番茶。香ばしい香りの番茶です。
島根に帰る時に、独自の番茶がないかなぁと思って色々調べると、陰干し番茶なるものを発見。作っている人がいないかなぁと探しましたが、見つからず。ただ、作り方などは文献にあったので、ずっとやってみようと思いながら…今年もできず。来年は挑戦してみたいなぁ。

話は戻ってほうじ番茶。
去年までは父がガスの釜で焙じをしていました。焙じの機械は昔実家のお茶屋にもあったのですが、工場がなくなるタイミングで他のお茶屋さんに渡り、その機械を使わせてもらうという形をとっていました。
今年は実家も廃業、機械が渡ったそのお茶屋さんももうやめられたとのことで、旦那が福祉会でやっている三年晩茶の薪火の釜を使わせていただくことに。


薪火なので細かい火の調整はできません。
火入れは旦那に行ってもらいますが、見極めは私が。あまり強焙煎すぎるのは自分の好みではないので、いい加減を狙って…
やったつもりでしたが、浅煎りに。
これはこれで美味しい。今年はこのままでいこうかなと思っていたのですが…やはり浅い…もう少し焙煎欲しい…となり、再度半分ほど火入れ。
実は揉めに揉めました。旦那は休み返上でやる作業になるし、こだわってもそんなに変わらん!自己満でしかない!と言われてしまい、私も泣きに泣いて大喧嘩…恥ずかしい話です。
結局旦那が折れてくれて、再度火入れとなったのでした。
薪火なので火の勢いがつくと一気に釜の温度が高くなります。ほんの少しの差で強く火が入ってしまいます。(これはガスでも同じくですが)
機械を止めても出てくるまでにまた少し火が入るし、出した後も早急に広げないと予熱で更に火が入ります。
見極めが難しい…。

と、なんとかかんとか今年の番茶もできました。
野草番茶の番茶になるのと、今年は薪火番茶単体でもパッケージに。

彫マス代先生の消しゴムはんこ教室で私の彫った謎の顔ハンコのパッケージ。(私に似ている)
先日のSunday Market CiBOにて初販売。
インスタの投稿を見て気になっていた!という方や試飲で美味しい、と言って、一つ残して旅立って行かれました◯(1つはくるみ市さんにあります)
またパッケージにして、オンラインストアでも販売したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?