足元の米国の利下げについて

今回は米国の利下げの話をします。7月31日に米連邦準備理事会(FRB)は0.25パーセントの政策金利の引き下げを発表しました。このことはほぼ市場の予想通りで、市場への影響は小さいでしょう。私たちは今のところあと2回、合わせて0.5パーセントの利下げを予想します。 さて、以前もご説明したようにここでの利下げは予防的、あるいは保険的などと呼ばれています。経済が悪いというよりも、良くならないかもしれない、または、悪くなるかもしれないという恐れや懸念が実際に投資や消費を減らさないように予防するので、もしこれから物価や景気が回復すれば、また金利の引き上げに戻るかもしれません。 ただ繰り返し申し上げますが、長期的に投資する投資家は金融政策をそれほど気にしなくて良いと思います。中央銀行は経済を壊そうと意図しているわけではありません。経済サイクルの幅を小さくしようとしますが、トレンドを変えることはできないでしょう。今は調整をしている、と考えておけば、売買に影響はないと思います。また今回のような予防的利下げの場合、 経済が不健康になったのかと心配することもないと思います。 一時的には利下げで債券価格が上がる、日銀とのタイミングのずれで為替が動く、などの理由になることはありますが、くれぐれも長期的に投資を考えるようにしてください。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕

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