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母と次女の私(4)(文章だけ)

実家に行くと、テーブルの上に、
母の懐中時計が置いてありました。

「直して!」と言われたけど、先月、「終末期と墓のセミナー」について、
母と口論になり、「お前のせいで行けなくなった」と怨まれたので、
やる気がおきず、放置してました。(わたしのせいじゃない)

懐中時計を直すには、中を開けて、分解して電池を取り付けなければいけません。ボタン電池も、型があるので、めんどうです。分解の仕方も、
ネット検索して確認が必要です。やるには勇気がいります。

半月ほど経って、母が、「お前のせいで、目覚まし時計を持ち歩かなければならないはめになった!」と怒ってきました。

また、「お前のせい」です。

結婚直前まで、母は、私にまとわりつき「お前の世話をしたいの!やらせて!結婚するまで、いいでしょう?!」と服やら、靴下、ハンカチまで、
母の管理下になり、自由がありませんでした。
「自分で成し遂げる」という精神の妨げとなりました。

何かをしようとすると、心に負荷がかかり、やる前から、疲れが出てしまい、なんのチャレンジも怖くてできない自分がいます。

それなのに、私が結婚したとたん、母が、あれこれ、私に頼るようになりました。母が、怒りだすので、しぶしぶ、がんばってやりますが、私は、無理しているのです。母は、理解しません。

母が、「懐中時計を直してくれなかった」と怒るので、「器用な姉に、頼んでよ!」と私は言いました。姉は、魔法使いのように、何事も、簡単に成し遂げられます。

とはいえ、姉は、母とツーカーの中だけど、実家には、ひと月、2回くらいしか来ません。次、いつ来るかは、不明。

日にちが経って、「やっぱり、母に対していつまでも怒ってるのも、どうか」と思い直して、電気屋で、電池を買ってきました。

前回、私が直してるので、型番は、取説に、メモしてありました。

電池を買った次の日、実家に行ったとき、「直すから、出して」というと、なんと、「おねぇちゃんが来て、直してったよ」と母は、言いました。

さぁっと、血の気が引きました。私が、「電池はどうしたの?」と聞くと、
「100円ショップで買って来てつけた」と母が言うじゃありませんか。

私の電池は、電気屋で買って、600円しました。(前回は450円だった)

ショックで、倒れそうでした。600円の出費は高い。

帰宅してから、夫に「返品できないかしら?」とお願いしてみました。
夫の帰宅途中、店に寄ってもらい買ってきてもらったのです。
電気屋は、自宅から、10キロメートルと遠くにあります。

事情を話すと、「お前が悪い。」と夫は言い、「返品は自分でやれ」といいました。

精神的に、ダブルパンチを食らって、電池は、返品せず、引き出しにしまいました。うまくいく気がしなかったからです。

「安い電池は、1年しか持たないだろうから、その時使えばいいよ」と姉が言ってたと、母が、言った言葉が、頭をぐるぐるめぐって、
それを希望に、夫の目につかない引き出しの奥に、電池をしまい込みました。

ほらね、はなから、姉に頼めば、よかったのよ。

私の心は泣いています。

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