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「稼げる」サラリーマンとは?

最近は日本でも若くして起業をする人が増えてきましたが、大きなリスクを取って起業するというのは、まだまだ大変ですね。
NHKの朝ドラ「半分、青い」も、今、主人公の幼馴染が大企業に残るべきか、起業すべきかどうかという瀬戸際ですが、若者だけでなくシニアな人たちも含めて、多くの人が自分のやりたいことで稼げるようになるよう、起業がもっと身近になることを私も心の隅で願っています。

今日は、起業の話ではなく、その一歩手前かもしれないし、起業には結びつかないかもしれないけれども、今の状況からもっと「稼げる」ようになることはできないか、という話をしたいと思います。

誰でもお金は欲しいと思います。でも、お金の話ばかりをすると何か後ろめたさを感じる人が多いと思います。

一体、どれくらい稼ぎたいかと問われると、さて答えに困ってしまうのではないでしょうか。

周りの人よりもちょっといい給料をもらいたいなどが多そうですね。
そもそも自分にどれくらいの価値があるのかも、良くわからないということもあるかもしれません。

サラリーマンが、たくさん稼ぐ方法は、起業することを除くと以下の4つではないでしょうか?

1. 高い地位に就く
2. 給料の高い会社に転職する
3. 会社の業績を大幅にあげて平均給与を上げる
4. 副業をする

1と2については、個人力を伸ばすことですね。1の場合は企業内での競争に勝ち続けて、少ないポジションを奪い合い、重い責任の仕事を任せてもらって高い給料を手に入れるということで、競争に勝つためのいい方法があればすがりたいところかもしれません。

2については、自分の実力が世の中で通用するか、ということになりますね。自分の強味を磨いて、それをしっかりとアピールすることが出来ないと、キャリアアップとしての転職はできません。

個人力を伸ばす、ということを考えるとき、ひとつだけ落とし穴があります。それは、自分自身を冷静に客観的に理解するということです。

自分のことって、実は意外に良く見えないものです。私は、若い人だけでなく、シニアな人も含めて自分の人生を真剣に考えようとしている人には、「自分の棚卸し」を勧めています。

以前のコラムで、「自分の棚卸しをやってみた」というのを書きました。そこに若干やり方を書いておきましたが、これまでやってきたことを細かく見直して、冷静に見てみると、自分の意外な姿が見えてくると思います。

自分の実力や特性、本当にやりたかったこと、そして出来ること、さらに一番大事なのは、それをやることによって得られるメリット、具体的には、どれくらい稼げるかでもいいと思いますが、それらをバランスよく眺めていくことです。

自分を磨く、戦略的に伸ばすためには、自分の現在の立ち位置を確認し、なりたい自分、達成したい目標をきっちりと決めて、そのギャップを効果的に埋めて行くことを考えなければなりません。

そして、自分の立ち位置、目標を「自分の棚卸し」から設定出来たとして、さて、効果的に目標に達する勉強方法が次の課題になります。

勉強の対象が、資格取得や専門分野のように具体的に科目があって、テキストをしっかり読み込んで、模擬テストなどで進捗状況を見えるようなものは、かつての学生時代のようにひたすら勉強すればいいのですが、なんとなくビジネス書や雑誌、Web等から情報をインプットして、知識を溜めていくような勉強はなかなかその成果が測りにくく、効果的に進めるのが難しいかもしれません。

私は、サラリーマンが「稼ぐ力」を磨くためには、思考脳力(能力ではなくあえて脳力)を鍛えることが最も重要だと考えています。
言い換えると、地頭(じあたま)を鍛えるということです。

知識を蓄えることはもちろん大切ですが、せっかく頭のメモリーに知識を溜めていても、それをうまく使えなければ宝の持ち腐れです。

私はサラリーマンが「稼げる」人になるためには、5つの脳力を鍛える必要があると考えています。

論理思考力
会社内や世の中で起こっていること、問題などを的確にシンプルにそして瞬時に捉えることができる脳力です。思い込みを排除した思考脳力を表します。

ストーリー力
顧客思考という言葉は浸透していますが、顧客も気付いていない、潜在的なニーズ、進化への欲求を掴む力で、顧客の立場に完全に移行して顧客のストーリーを語る思考脳力を表します。

抽象化力
アイデア発想や課題解決で、取り組む課題を抽象度を変化させて見ることで、発想領域を格段に広げ、解決策の幅を広めます。時には現場現物を直視し、時には大きな視点で物事を見るために、抽象度をカメラのレンズのように高速に切り替える脳力を表します。

質問力
自分がわからないこと、知らないことを常に意識することは重要なことです。すべてを知ることは不可能でも、それらを的確な質問を続けることで正しい知識に到達する力、または溜め続ける脳力を表します。

本質力
うわべの知識や会話の流れに流されることなく、本当に必要なことだけを考えるのは重要なことです。「なぜなぜ」を繰り返し、物事の本質に常にたどり着くことができる脳力を表します。

私自身の経験を振り返ると、成功している人、稼いでいる方たちが持っている共通した脳力であると確信しています。

これらは、本を読んだり知識をインプットしても身に付きません。でも、鍛えることはできます。

私は、エンジニア向けの育成支援などの仕事をしている関係で、エンジニア、技術者向けのトレーニングプログラムにこれらの脳力開発方法を考えて展開しています。

いずれ、サラリーマン全般向けのプログラムにして、また多くの人に公開していきたいと思っています。

さて、少し話を戻すと、サラリーマンが稼ぐための3つ目の方法は、会社の業績を上げることです。

これは個人のスキル向上とは目的はまったく違いますが、実は、業績を上げるための企業革新を行うには、チームワークとチームをけん引するリーダーが必要で、そのリーダーには、個人スキル向上と同様の5つの脳力が必要なのです。

もちろん業績を上げることは、一個人だけが頑張っても出来ません。
経営者の経営能力、コミットメントと、組織力、チームワークなどが不可欠です。
その上ではじめて、革新リーダーの個人力が行かせるし、リーダーだけでなく一人でも多くのメンバーに5つの脳力が備わっていれば、改革もスムーズに進むはずです。

個人力を上げる、会社の業績を上げることのいずれにしても、戦略が必要です。

現状認識、ゴール設定、そしてギャップを効果的に埋める戦略。

この戦略策定、実行に5つの脳力をぜひとも試してみてください。


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