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【小説】不完全燃焼13

 昨日は、2日連続でサウナにいった。繁華街の中にあるビジネスホテルの風呂で風呂だけのサービスもあり、今回は2回目であった。ただ、前回と違ったのは誓約書を記入させられた。「入れ墨はいれてません。とかその組織の人ではないとか、」署名して風呂場に行き、サウナに入るとそんな人が一人、まだ自分よりも若い人でがっつり絵が書かれていた。また、サウナ後整うべく露天風呂に行くとまたがっつり絵が書かれたその先輩の丁稚みたいな若者ががっつり入れ墨を入れた体を披露していた。「なんなんだ。あの誓約書は?」

 この季節は思い出すことがたくさんある。まず、大学生になった1年目にまだ入学式前にお城のさくらを見たのが最高にきれいでまだ寒かった夜を思いだす。しかも、引っ越したばかりで蛍光灯を設置する前に夜がきて苦戦した記憶とそのお城に数年後花見にいくのだがその場所に最高に陶酔した。なぜ、お城近くのさくらは風情があるのか不思議だった。

 高校3年生のときは「東京ラブストーリー」大人気で、浪人生のときはその続きのドラマの「愛と名のもとに」が全盛期であった。小田和正や浜田省吾の主題曲が人気となり、みんなその歌をカラオケボックスで順番を競いあうように歌い出すのであった。でも、その時から鈴木保奈美は変わらない若さと美しさを今でも見せていることに感心する。

 浪人生にときは夏場から受験シーズンの2月までは本当に修行僧のような毎日を過ごし、流行っている曲もなにも知らなかった。受験が終わり、「最後に愛は勝つ」とか大事MANブラザーズバンドなどの歌を流行りのピークが過ぎた後に知るという昭和さながらの19歳であった。

 浪人生にときは、本当に面白い日が全く無く、これで受験をまた失敗したらどうなるのだろうかと思っていたけど勉強は途中まではやる気がでなかった。女子とのふれあいもなく、ただ受かるかどうかわからないけどとりあえず勉強するという毎日でなにも考えないようにする毎日だった。

 浪人の末、愛知県と愛媛県と福岡県の大学に合格することができたが、とりあえず九州内に納まった。このあと2回目の「モテ期」に入った。後述するが合コンを覚えたのも、この頃からだ。「ハウンド・ドッグ」がまだ2曲目のヒット曲を出した頃だった。

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