勇気のアクセラレーター  金井津美

アドラー心理学がライフワーク。現在シニア・アドラー・カウンセラーとしてワークショップや…

勇気のアクセラレーター  金井津美

アドラー心理学がライフワーク。現在シニア・アドラー・カウンセラーとしてワークショップや個人セッションを通じて 「自分のほんとうの人生を生きる」人々をサポートしています。 「心に勇気の灯をともす」を信条に、少しでも世の中に貢献できるよう努めていきます。

最近の記事

ほめてはいけない  どうしてよっ?!

『嫌われる勇気』の読書会、今回もたくさんの意見や疑問があがりましたが、その中でも気になった「ほめてはいけない」ということについて書きたいと思います。 ほめる、ほめられるとは「子どもはほめて育てよ」「部下はほめて育てよ」こういう信仰はかなり根強く残っていますね。実際、ほめるの何が悪いのさ?ってこの部分を読むと感じてしまいますよね。 無論、体罰はもってのほかですし、叱ることも認めません。ほめてはいけないし、叱ってもいけない。それがアドラー心理学の立場です。(P.197) 私

    • 承認欲求は承認していい

      昨日も『嫌われる勇気』読書会、皆さんからたくさんの意見が寄せられて楽しい時間を過ごしました。 今回、いちばん話題に挙がったもの、それは「承認欲求」についてでした。 アドラー心理学では、他者から承認を求めることを否定します。(P.132) こんなことが書かれているもんですから、驚きますよね。 そもそも承認欲求って・・・ 承認欲求って、人間には生まれ持って備わっているものだろう、承認されないなんて辛すぎる、承認してあげないと人は育たない、など様々な意見がありました。当然

      • 私の正しさは、私で完結

        読書会、はじまりはじまり!またまた始まった『嫌われる勇気』の読書会。今回は12名で読み進めています。顔ぶれが違うと出てくる意見も毎回ちがう。主催しながら「お~そこがひっかかるのね」と、私も新たな気づきと深い思索を得ています。 noteへの投稿もご無沙汰してましたが、読書会をきっかけにまた書いていこうと思いました。 正義感はやっかいだ人は、対人関係のなかで「わたしは正しいのだ」と確信した瞬間、すでに権力争いに足を踏み入れているのです。(P.107) これは本当にその通りで

        • 私の転機 ~アドラー心理学との出会い~

          勇気のアクセラレーター金井津美です。久しぶりの投稿です。 今日はちゃんと自己開示しようと思って書きます! 最愛の母のことなぜ、私がアドラー心理学実践者としての道に入ったのか? そのきっかけは最愛の母との別れがきかっけでした。 母は更年期障害から心の病に苦しみました。 それまでは朗らかで毎日鼻歌を歌いながら家事をしていたのに、ある日から急に鼻歌を歌えなくなり人生を悲観し始めました。 私は何とか母に元気を取り戻してほしい。大好きな母の回復のためにできることは何でもしたい。

        ほめてはいけない  どうしてよっ?!

          勇気の伝播力

          勇気のアクセラレーター金井津美です。今回は読書会のことではなく、個人的にとても勇気づけられた体験があったので、それについて書きます。 私は現在、国家資格キャリアコンサルタントの更新講習に、年に数回、講師として登壇しています。おそらく現在のところ厚生労働大臣に認定されたアドラー心理学の講座としてはオンリーワン。うれしいことに毎回満席となっています。 講座の内容はいたって「真面目」です。国の認可の元で、国家資格保有者にむけて発信するのですから、大きな責任が伴います。テストやレ

          アドラー心理学でいう「愛」ってなんだ?~読書会リポート~

          勇気のアクセラレーター金井津美です。先月から5回にわたって続けてきた『幸せになる勇気』読書会が昨日で完結しました!ご参加くださった皆さまのおかげでとても味わい深い読書ができたこと、心から感謝しています。 さて今回も第5部について濃~い話が展開されたので、それについて書いていきますね。今回のテーマはずばり「愛」でした。他人と語るにはちょっと気恥ずかしい、でも生きていくうえで欠かせないこの「愛」っていうヤツ・・・。 フロムとアドラーこの章ではアドラー心理学の他にもエーリッヒ・

          アドラー心理学でいう「愛」ってなんだ?~読書会リポート~

          アドラー心理学が考える「友人」とは、どんな関係か? ~読書会リポート~

          勇気のアクセラレーター金井津美です。 昨日は『幸せになる勇気』読書会の4回目、全部で5章建ての本なので佳境に入ってきたところです。皆さんの関心も回を追うごとに高まり、参加者ごとに「刺さった」「じわじわきてる」いろいろな内面の変化が起こってきているようです。そういう私もその一人。特に昨夜は考えさせられましたよ。 友人の定義皆さんは「あなたにとって友人って何?」って聞かれたらなんと答えますか?友人って、とても広い概念ですよね。仕事などの利害関係はなく付き合えて、さりとて恋愛関

          アドラー心理学が考える「友人」とは、どんな関係か? ~読書会リポート~

          アドラー心理学は、競争を一切認めないのか? ~読書会リポート~

          勇気のアクセラレーター金井津美です。 昨夜も『幸せになる勇気』読書会が開催され、参加者のみなさまといろいろな話題に花を咲かせておりました。主宰者の私が言うのもなんですが、ほんとうに楽しいという一言では表せない、脳内がグルグル刺激されるエクササイズのような時間になっています。 競争の是非さて、今回の話題の一つにあがったことは「競争」についてでした。この本は哲人と青年の対話形式で書かれていますので、二人の対話を抜粋します。文中P.137 青年:学業であれ、芸術やスポーツ競技

          アドラー心理学は、競争を一切認めないのか? ~読書会リポート~

          アドラー心理学は「援助・支援」どちらのスタンスなのか?~読書会リポート~

          勇気のアクセラレーター金井津美です。 現在、10名の方々と毎週1回、『幸せになる勇気』の読書会を行っています。大人が集まって、同じ本を読んで「刺さったところ」「わからないところ」を分かち合っています。 この記事の最後に『嫌われる勇気読書会』のお知らせもあるので、ご覧下さるとうれしいです! 援助と支援の違いって??昨日は、援助と支援についての質問をいただきました。 本の中(P.124)にはこうあります。  子どもたちの決断を尊重し、その決断を援助するのです。そしてい

          アドラー心理学は「援助・支援」どちらのスタンスなのか?~読書会リポート~

          アドラー心理学では、過去は存在しないのか? ~読書会リポート~

          勇気のアクセラレーター金井津美です。 昨年開催した『嫌われる勇気読書会』の参加者さんから強い要望があった続編の読書会、『幸せになる勇気読書会』がいよいよ始まりました。 6月8日が初回、第一部について感想を共有したり、いただいた質問に答えたりの一時間でした。いやはや、初回から濃~い時間。皆さんの発言も積極的で楽しい時間でした! 過去って何よ??今回は“過去”ということに関心が集まりました。 本の65ページにはこうあります。 われわれの世界には本当の意味での過去など存在しま

          アドラー心理学では、過去は存在しないのか? ~読書会リポート~

          「嫌われる勇気」オンライン読書会〜水先案内人のつれづれ〜

          オンライン読書会とは勇気のアクセラレーター金井津美です。 私は現在、アドラー心理学を一躍有名にしたあの名作、「嫌われる勇気」のオンライン読書会を主宰しています。 「オンライン読書会」って何?と思われる方のために、ちょっとだけご説明を。 「オンライン読書会」とは、その名の通り、参加者がそれぞれ決められた章を読んできて、週に1回オンライン上で集まり、その章についての自分の意見を述べてもらったり、私から解説を加えさせて頂きながら、より本の内容を深く味わうための読書会です。

          「嫌われる勇気」オンライン読書会〜水先案内人のつれづれ〜

          自分が変わる勇気

          勇気のアクセラレーター 金井津美です。 早いもので9月になりました。季節はうつろい、徐々に秋の気配ですね。いつもの散歩道に吾亦紅(ワレモコウ)をみつけてほっこりしました。自然は常に変化を繰り返し、人に大いなる営みの摂理を教えてくれます。 先月は自分にとって大変化がありました。あることがきっかけとなり、腹の底から「自分は変わろう」と決意しました。例えて言えば、これまで数十年間、大事に大事にまとい続けてきた服を脱ぎ捨てて一度素っ裸になるような感覚。ずっとユニフォームのように着

          不完全である勇気 その効能

          勇気のアクセラレーター 金井津美です。 この写真であらためて気が付きました。一人分の指ではお星さまは作れないけれど、誰かと協力することで作れてしまうんですね! 前回からの持ち越し「不完全である勇気」について書きます。 自分が不完全であること、これは素敵なことです。だって、不完全ゆえに他者の協力をどうしても必要とするから。もし完全だったら、そんなのなくても生きていけちゃう。 自分だけでできないことを他者に「助けてもらう」、わからないことを「教えてもらう」、私たちは赤ちゃ

          不完全である勇気 その効能

          不完全?上等よっ!

          勇気のアクセラレーター 金井津美です。 この写真、虫食いの葉っぱ、穴だらけ。今日のテーマにぴったりで気に入りました。写真のクリエーターさん、素敵な作品をありがとう! さて、またまた自己受容について書きます。 「自分を信じてあげることは大事だけど、でもやっぱりむづかしい」という話はカウンセリング中にクライエントさんからよく聴きます。そしてさらに聴いていくと、そういう方は自分に手厳しい条件をつけていることが多いです。「ここが悪いからダメ」「もっとこうであったらいいのに」と自

          自分と仲良しでいる

          勇気のアクセラレーター 金井津美です。 梅雨明けの空が広がっています!うれしいです! 前回からの「自己受容」というテーマで、引き続き書きます。 私たちは子どもの頃から「お友達と仲良く」とか「お友達の悪口は言わない」などど大人から言われて育ってきましたよね。確かに、これらはコミュニティで自分の居場所をもち、そこで快適に過ごしていくためには大切な心構えであることは間違いない。 でも実はもっと大切なことは「自分と仲良く」と「自分の悪口を言わない」ってことだと思うんです。こう

          自己肯定感ってヤツに気をつけろ!

          勇気のアクセラレーター 金井津美です。 いろんなところで聞く、この「自己肯定感」って言葉。はい、確かにコレ大事なんですよ。持ってないより持ってたほうがいいし、低いよりは高いほうがいいに決まってる。 でもね「自己肯定」という言葉だけが先走りすると振り回されてキケンです。気をつけましょう。 何の根拠もなく、ただ「肯定せよ」と言われてもすぐにはできないし。逆に盲目的に自己肯定して「自分はすごい」という錯覚的な全能感をもつのもヤバい、インチキなカリスマみたいで。 アドラー心理

          自己肯定感ってヤツに気をつけろ!