見出し画像

あまいわたし

雪道をいそいそと歩く朝

冷たい風で耳が痛い

次男が
「兄ちゃんの足跡だ!」と嬉しそうに指をさす

新しい雪道に長男の足跡が
てんてんと続いている

所々
足跡のそばの雪が削られている

走りながら
雪玉を作ろうとしてたみたい

次男も
それに気づき
同じように雪をとる


朝の雪は
軽くて丸めにくい


ボロボロと
手袋から雪が落ちて
「できん!こりゃできんわ〜」
と早くもあきらめモード

今は
登校班の集合場所へ
向かうことが大事

だけど

私が小さな雪玉を
作って手渡した


「え?!母さんありがとう!」

嬉しそう顔に
私も笑顔になる


集合時間がせまっているのに

本当なら急がせないといけないのに
本当なら私も雪玉を作るべきではないのに


笑顔がみたくて
雪玉をつくってしまった


私はじぶんにあまい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?