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【ワーホリ国際恋愛体験談】 ⑰あの日の続きをはじめよう 台湾の男inマーガレットリバー (前編)

☆前回までのあらすじ☆
29歳、初ワーホリでオーストラリアへ!
いろんな出会いと別れを経験した後、西オーストラリア州パース郊外で働く内に、1年間のワーホリも間もなく終りが見えてきて…

※今回の話は『⑨まだ恋は始まらない 台湾の男inパース(前編)(後編)』の続きです。

☆用語解説☆
・ワーホリ: ワーキングホリデービザ(若者の異文化交流を目的とした就労可能なビザ)、またはその保持者。
・パース: 西オーストラリア州の州都の美しい町。

※この記事はほぼノンフィクションです。誰かに迷惑が掛からないようちょっとだけフィクションを混ぜてます。

***
(本編ここから)

1年間のオーストラリアワーホリも残すところあと1ヶ月となった頃、私は旅に出ることに決めた。
これまでオーストラリアで出会い、また会いたいと思った人々に再び会いに行く旅だ。

パースで出会った台湾出身のアレックスもその一人。

淡い気持ちが膨らむ前にサヨナラした人。
何かが始まるかもしれない人だった。

もしもこのまま会いにいかなければ、きっともう一生会うことはないと思った。

冬に入る手前、私達はそれぞれ仕事を見つけた。
私はパース郊外、アレックスはパースから車で3時間強南に下った場所にあるマーガレットリバーで。

パースで別れて後、彼はあまり頻繁でなく時々メールをくれた。
お互い何も始まっていなかったから大抵が何でもない現地のことだったけれど、たまにドキッとさせられるような言葉も織り交ぜてきて、私を混乱させた。
彼は私をヒドイ女だと言ったけれど、アレックスはズルイ男だと思った。

素直じゃない私は思わせぶりな彼の言葉に翻弄された気持ちを出来るだけ隠し、彼がメールをくれたときにだけ何でもないような返事をした。

当初のプランでは、別で再会したい友人の一人に会いに行き、そのままマーガレットリバーに一緒に訪れるつもりだった。
だがワーホリ中は予定は未定で、みんなフワフワと定まらない。
友人は急遽仕事を見つけたため、私は友人に再会した後、一人でアレックスに会いに行くこととなった。


バスを乗り継いで遥々彼の住むマーガレットリバーに到着。
ブドウ畑が広がるワインの産地だ。
アレックスが見つけた仕事というのも、ブドウ畑でのもの。
アレックスは彼の友達の車でシェアメイトたちと一緒に迎えに来てくれた。

懐かしい顔を見て、ほっとした。
そんな私にアレックスはぎゅうっとハグしてきた。

彼と実際に触れ合うのはこれが初めてのことで、ちょっとドキリとしたのはここだけの話。

2泊3日で訪れたこの町では、アレックスの滞在するシェアハウスに泊まらせてもらうことになっていた。

シェアハウスには台湾人と香港人だけ。一軒家に一体何人住んでいるのか覚えられないほど居た。
家は物と人で溢れ、寝るのはみんな揃って男も女も雑魚寝。
こういうところはオーストラリアでは初めてだったのでちょっとびっくりしたが、日本以外のアジア人ワーホリのシェアハウスはこういったところが多いらしい。

荷物を置いて一息ついているとアレックスが散歩に誘ってくれた。
シェアハウスの周囲にはブドウ畑や牧場が広がっていて、長閑な田舎の景色はまるで絵画の中の世界だった。

天気は良くて、アレックスは相変わらず優しくエスコートしてくれて、私は夢見心地。来て良かったと嬉しくなった。

夜はみんなが食事を振舞ってくれ、ゲームをしたり、マジックショーを見せてくれたり、いろいろ教えてくれたりして楽しかった。
楽しくてたくさん笑った。
このシェアハウスの人たちはみんなとても素朴で優しくてフレンドリーで、あっという間に仲良くなった。

翌日は仕事が入っていたアレックスに代わり、オフだったシェアハウスの人たちが私を連れ出してくれた。
みんなが働くブドウ畑とそのワイナリーやあちこちの見所を教えてもらって、私はそのどこでも感動するばかり。


二日目の夜。
遅くまで仕事だったアレックスが作ってくれたディナーで一緒に食事をして、私はもてなされてばかりで恐縮し通しだった。料理も何も出来ない自分が情けない。

食事の後でアレックスにまた散歩に誘われた。
外はもう真っ暗だったけれど、初夏のこの頃は風が心地良く、外を出歩くにはうってつけの気候だった。

公園に着いて遊具に登り、ちょっと高くなったところでアレックスと二人、並んで星を眺めた。
満天の星空というのはきっとこのことを言うのだろう。煌めく星々が降ってくるような空だった。

「すごいねぇ」
「そうだねぇ」

なんて、隠居老人みたいな会話をのんびり交わしている内に、彼の手が私の手に触れた。触れて、指をなぞる。
どちらからともなく、互いの手を握った。

否が応でも意識が全て手に向かう。
空を見上げたままのはずなのに満天の星空が霞んだ。

しばらくそのままで、やがて手を引かれるまま、私は彼の前に抱っこされるようにして座った。
ドキドキして顔を見られない。小学生か。

彼の手が意を決したように後ろから私の頬に触れた。
躊躇いながら振り向くと、そっと優しく唇が重ねられた。

一つ一つのステップに辿りつくまで永遠のような時間が流れ、優しい。
こんなときまで紳士だなぁと、感激した。


感激していたら、そこからが早かった。

彼の右手は私の腰に、腰から背中に、もう片方はお腹から胸へ。
意を決した後だから早かったの?

びっくりして、私はされるがままだった。
そうか、紳士が覚悟を決めるとこうなるのか。

服の下に彼の手が潜り込む。
ブラジャーを押しのけて直接胸まで到達するのも早かった。彼の右手は背中のホックを慌しく外しに掛かっている。

胸までなら大丈夫?
自分に尋ねてみる。

え、待って。
分からない!

どっちかっていうと、ダメじゃない?!
てかもう既に揉みしだかれてる!

キスによる彼の攻撃は唇から耳、首筋に移動し、彼の手は私の小ぶりなふたつの膨らみを熱心に攻めてきた。

これ以上来たらどうしようとヒヤヒヤしたけど、アレックスはそこで留まった。

良かった!(泣)

紳士は外ではしないものよね。
ここ遊具の上だしね。

大きく息を吐いて、アレックスの手は私の乱れた服を直し始める。ぐちゃぐちゃにこね回した後に。

困る。アレックスをはねのけられない。
てかあなたが困った顔しないでよ。

私はどうなりたいんだろう…。

(続く)

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