産婦人科の中にいて
なかなかもどかしいと感じるのは
切迫早産で長期入院後の方の
リハビリを担当した時。

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こうなる前に
何かもっとできたんじゃないか？
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ってなっちゃうんですよね。

■ごく一般的な女性にも起こり得る「廃用」

理学療法士的にみたら
どう考えても「廃用」なんですよね。

筋力が低下するのはもちろんなんですが
関節の動きにもやっぱり影響がある。

私、なんとなく廃用って
もう少し高齢の方とか
もっともっと長期で入院が必要な
重篤な疾患の方だとかに起こるものっていう
イメージがあったんですが

それってやっぱりそういう方ばかりを
対象にした場にいたから
っていうだけであって

ごくごく一般的な女性であろうが
１ヶ月も寝て過ごしていたら
簡単に起こり得ることなんだなっていうのを
今改めて実感しています。

■切迫で入院した方の産後

産後によく聞くのは

●赤ちゃんを抱いて床から立てない
●体力がないから動くのが辛い
●動くのが辛いから動きたくない
●肩〜首がガチガチ
●膝やら踵やらが痛い

この中で私がすごく刺さったのは...
体力がないから動くのが辛い。の所。

体力がないから動くのが辛い。
→動くのが辛いから動きたくない。
→動きたくないから動かない。
→動かないから体力がつかないし体重が減らない。
→なんとかしたいと思ってもなかなか動く気力がわかない。

すごい悪循環のループになってしまっているんですよね。

で、結局色々動き出せるのは
産後半年近くになってから。

産後すぐの育児って...
すごい体力も気力もいるんですよね。

それなのに
こういう悪循環にハマっちゃうと
本当にメンタルにもくるんじゃないかな
っていう印象を受けています。

 ■理学療法士からみた産後の状態

あくまでこう言う方が多いなって言う
印象のみですが...

●大腿部の筋力が極端に低下
●大殿筋の入力ができない
●足関節の動きが少ない
●脊柱・胸郭・肩甲骨の可動性が本当に少ない
●腹横筋が使えない

トイレ以外はベッド上安静
くらいの安静度の方だと
極端に下肢を使う頻度が減るので
そりゃ筋力低下するのはわかるんですけど

足関節の動きが少ないことで
下腿〜足部にかけての筋の滑走性が悪くなり
踵や足関節に痛みを訴える方も見えるのを考えると

足首を動かすような簡単なエクササイズでも
かなり産後の痛み予防になるんだな
って改めて感じます。

■入院中にごく簡単なことでも

切迫早産で入院していた方にお会いするたびに
なんかすごく申し訳ない気持ちになるんですよね。

もし少しでも何か伝えられていたらなぁって。


もちろんリスクがあるから
介入には慎重になりますが、
そんなに攻めた介入じゃなくても
いいんじゃないかとも思うんです。

本当に簡単にできる末梢のエクササイズだけでも
直接お会いして様子を拝見しながら
一緒に取り組む機会があるだけで
予防的な意味合いはあると感じるので...

少しずつ切迫早産入院中の方への
予防的介入が進むといいな...