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阿呆列車 スカイライナー25号

 いつもお読みいただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。
 好きな人から、歌をいただけるのつて素敵ですよね。歌と歌で結ばれる関係に憧れてゐます。

 用事もないのに、成田空港に行つてみました。ただし、改札口までです。電車に乗つてゐただけで、それ以上のことはしてゐません。

 成田空港へは、長崎新幹線旅行で行つて以来になります。この時は、スカイライナーには乗つてゐません。
 今回は、ただ、スカイライナーに乗り、成田空港まで行つて帰つて来ました。最後までお読みいただけたら幸甚です。

 九時半頃、京成上野駅の券売機で指定席券を購入しました。券売機には、あと何席残つてゐるか表示されてをり、私が買つた時点で残り二百三十一席でした。
 今回、乗車するのは、京成上野駅九時四十発のスカイライナー25号です。

 駅前で、支那共産党に弾圧されてゐる法輪功の人たちの看板を眺めてゐたら、発車時刻が迫つてしまひました。急いで地下のホームへと向かひます。なほ、法輪功への迫害についてはWikipediaをお読みください。

スカイライナー座席
スカイライナー車内

 飲み物を買はず、列車に乗り込んだら、ちやうど定時になり出発しました。指定された座席に座ります。私の席は、5号車9番A席。進行方向左側の車窓を堪能できます。私の車内は海外からの客が少なかつたのですが、別の車両は国際色豊かでした。
 また車内は、Wi-Fiが入るので便利です。

 スカイライナーですが、車内はとても綺麗です。実は、この列車に乗るのは二度目になります。成田山新勝寺に参拝に行つた時に乗りました。
 座席は少し硬いのですが、座り心地は悪くありません。近鉄の特急ひのとりあたりと比べると劣るでせうが、十分くつろげます。列車は二分程度で地上に出ました。鶯谷の街並みが目の前にひろがり、すぐに日暮里駅に着きました。
 日暮里駅で降りる客はゐませんでした。パラパラと乗車してくる客がをり、にはかにガヤガヤと騒がしくなりました。
 日暮里駅を発車してしばらくすると、隅田川を渡ります。スカイツリーも見えてきました。千住大橋駅はかつて利用してゐた駅で、懐かしく感じます。駅の近くのラーメン二郎千住大橋店がありますが、「野菜マシ」にしても少なめで、味にパンチがないやうに感じます。二郎については、めじろ台店が私の好みです。

 関屋駅を通過すると、荒川を渡ります。隣には堀切橋。橋を渡ると、私の反対側には東京拘置所があります。
 車窓は住宅地で、のんびりした感じの景色です。悪くいふと、生活感はありますが、面白味に欠けます。
 青砥駅の手前で、二股に別れた線路(京成本線と押上線)がつながります。中川が見えてきました。隅田川といひ、中川といひ、入り組んでゐて不思議ですが、地図で見るとなかなか面白いものです。
 しばらく行き、高砂橋を横目に見て、中川を渡れば京成高砂駅です。
 京成高砂駅から北総線に入りますが、この路線は詐欺レベルで運賃が高いことで知られてゐます。
 新柴又駅では、愛国高校の看板が目に着きました。国士舘や皇學館に並ぶ尊王の学校なのでせうか。柴又といへば帝釈天を思ひ浮かべる人が某映画の影響で多いと思ひます。私はその映画のどこが良いのか、未だに理解できません。それはともかく、以前、山陰の某県の高校に勤めてゐた時のこと。勤務先の人と次のやうなやり取りをしました。

 先方「玉川先生、出身は東京のどこ?」

 当方「浅草です」

 先方「浅草つて言つたら、寅さんだが」

 当方「…帝釈天は、川向かうで浅草とは別のものです」

山陰の人にとつて、浅草寺も帝釈天も同じといふことでせう。それをいふと、浅草の人も島根と鳥取の違ひを深く理解してゐる人は少ないのでは。また、大多数のアメリカ人か日本人と支那人、韓国人の区別が付かないやうなものでせう。

 江戸川を渡ると、トンネルに入り、地下を進みます。矢切駅は一瞬で通過して行きました。「矢切の渡し」で有名ですが、正しくは濁らずに「やきり」とのことです。

 矢切駅の次、北国分駅は、堀之内貝塚の最寄りです。馬の蹄の形をした遺跡で知られてゐます。現地には小さな博物館があります。

 さらに次の秋山駅は私が勤めてゐた某女子校の最寄りです。しかし、今は女子校ではありません。キラキラ校名になつて共学化しました。その女子校での一年間は、「疲弊した私立高校の実態」といふのを全身全霊で味はふことができました。もう数年前のことですが。
 ICT教育の推進とやらで、生徒にiPadを購入させた結果、真面目に取り組むどころか生徒は授業中にジャニーズなどのダサい動画を見てゐる始末。非常勤講師は皆、困り果て、担任や学年主任に相談してもまともに対応すらしない。「お前が注意しろ」くらゐにあしらつてきます。授業は、アツチで注意すれば、コツチでまたYoutubeを見てる。その繰り返しです。
 さらに、教員間での嫉妬。生徒から慕はれる非常勤講師は変に目を付けられ、あらぬ噂を立てられたり、監視されたり、さらには管理職に密告されたりします。鳴呼哀哉。
 しかし、その学校では素敵な教へ子に会へました。それはとても有難く、嬉しいことでした。

 秋山駅のあたりで、車内の幼児がうるさくなつたので、イヤホンをつけ、倉木麻衣の曲を聞いてゐました。職場のSさんに勧められて、衝動買ひしたAir pods proですが、雑音をかなり遮断できるので助かります。なほ、私の勤めてゐた某女子校は倉木麻衣が一年だけ在籍してゐたといふ。

 なほ、誤解を恐れずに書きますと、私は子供が嫌ひです。また、聴覚過敏なところがあるので、子供の声が苦手なのです。電車で子供が泣き出すのを聞くと、過呼吸を起こしパニックになることも…。

 列車は地上に出ると、景色に木々が目立つやうになります。大町駅のあたりは、都心からすぐのところとは思へないほど鬱蒼とした感じを受けます。
 新鎌ヶ谷駅あたりはひらけてをり、多くの住宅もAEONもありました。小室駅を過ぎると、田んぼが見えてきました。
 反対側のC・D席には、真夏の夜の淫夢のキャラであるMURに似たおぢさんがスマホを眺めてゐました。

 観覧車が見えてくると、印西牧之原駅です。上野からここまで、三十分程度。
 車窓は田舎の感じを強め、時に飲食店やホテルなどが見えます。
 印旛日本医大駅を過ぎると、完全に田舎です。左手の車窓には筑波山、そして印旛沼も見えてきます。筑波山と印旛沼の取り合わせが良いですね。小舟をくり、漁師のやうな人も見えます。歌の題材にできさうです。

 一瞬で成田湯川駅を通過すると、成田山新勝寺の堂塔が見えてきました。
 成田山といへば成田屋であり、成田屋といへば團十郎白猿ですが、最近の彼は見てゐて鼻につきます。聞くところによれば、歌舞伎界から彼は総スカンを喰らつてゐるとか。如何でせう。

 やがて列車はトンネルを出たり入つたりしながら、地下に潜り、空港第2ビル駅に着きました。ここで、多くの客が降り、反対側のMUR氏は降りる準備をしてゐました。
 さうかうしてゐる間に、成田空港駅に着きました。列車を降り、改札を抜けて、再びきつぷを買ひ、ホームへ降りました。

成田駅

 ところで、京成電鉄のマスコットは、悪趣味な顔をしたパンダです。その名も京成パンダ。某女子校に勤務してゐた時から「趣味が悪い」と思つてゐました。けふ、あらためて見ると、やはり趣味が悪い。もう少し可愛いデザインにしようと思はなかつたのでせうか。

喫茶店で食べたパン

 帰りは十時四十九分の快速西馬込行きに乗りましたが、途中、京成成田駅で降りました。ホームの喫茶店で時間を潰し、芝山鉄道に乗るべく芝山千代田行きに乗り換へました。

芝山千代田行き

 十一時三十四分、京成成田駅発車。出発すると大きく右に曲がり、イオンの脇を通つて行きます。森の中に入つて行くやうな感覚で列車は進みます。ゴルフ場のやうなものも見えます。しばらくして列車は地下に潜りました。次の東成田駅は、かつての成田空港駅で、現在ではいはゆる「秘境駅」として知られてゐます。殺風景なホームが、物々しい雰囲気を醸し出してをり、人の気配はありません。降りても良かつたのですが、あまり興味も湧かないので、終点の芝山千代田駅まで行きました。このあたりは、埴輪で有名なのですね。

芝山千代田駅
芝山
埴輪
埴輪

 芝山千代田駅で折り返し、次はユーカリが丘駅で降りました。ここから山万ユーカリが丘線に乗りました。

ユーカリが丘線
ユーカリが丘線

 小さな路線ですが、車両が可愛くて、魅力的です。わづか十四分の乗車を楽しみ、勝田台駅から東葉高速鉄道に乗りました。

東葉高速鉄道

 芝山鉄道、ユーカリが丘線、東葉高速鉄道と三つの未乗路線に乗り、満足でした。
 最後までお読みいただき、ありがたうございました。

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