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『夜明けのすべて』を読んで

こんなにも感想を書きたいと思える本に出合えたのは久しぶり。小学生の頃のように、夢中で読み切ってしまった。

美沙と山添くん。互いに傷があると分かっているからこその安心感。そういうのってあるよなと。

30歳を超えて傷を抱えていない人は居ないと本書には書いてあったが、大学生程の年齢にもなればほとんどの人が多かれ少なかれ傷を抱えているのだろうと私は思う。

なのにも関わらず、日々の生活の中で私は自分の傷ばかりを大切にしてしまう。この本を読みながらも、何度も自分の至らなさに落ち込んだ。落ち込むという行為さえも傲慢だと思いながらも…

他人の痛みなど分かるはずもなく、同時に自分の痛みも誰も分かるはずもない。人間は至って孤独である。だけれど、孤独であるという事では共感ができるのではないかな。

また、優しさとは想像力だ。そして、祈りだ。どうか少しでも幸せな日々が送れますように。

そのように感じる人に出会える事、それが人生における幸せなのかもしれない。

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