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スーツと印鑑とTOEIC -10年前の内定式出席大作戦-|daily01

わたしは英語が苦手だった。(今もだけど)
長文は読むのが苦手でスピードもゲキ遅だし、構文も単語も全然覚えられなくて、アウトプットは壊滅的。作文も話すのも苦手中の苦手。

そんな10年前の今日、わたしは東京にいて、新卒入社した会社の内定式に出席しTOEICを受けた。

この日の内定式がどんなだったかほとんど覚えてないけれど、出席までの綱渡りなドタバタ事件とTOEICを受けたこと、自分史上やたらいい点数をとったことは今でもこの日が来ると思い出す。

ただ、この“東京”で執り行われる内定式に出る予定はなかった。


だって、アメリカにいたから(笑)


果てしなく広い太平洋を超え、日本との時差11時間のカリフォルニアの青空の下、大学の交換留学先でお勉強を頑張っている予定で、渡米が決まる前(この日からおよそ5ヶ月前)、内定式に出られない理由をきちんと人事に伝え、出席しなくてもいいよ、と了承をもらってた。

さすが、日本のホワイト企業の鑑!いい会社に内定もらえたもんだ〜と嬉しさと安堵の気持ちで渡米。留学先で勉学に専念させてもらっていた。

……はずだった。


***


全ての始まりは、この日から遡ること約7日前。

そもそもわたしはアメリカのシリコンバレーと呼ばれているサンノゼという街にいた。(GoogleとかFacebookとかAppleの本社があるところだ)

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そんなある日、現地で契約していたケータイに見慣れない通知で電話がかかってくる。

+813・・・・・・・

日本からの国際電話、しかも東京かららしい。

わたしの実家は岡山だ。生まれも育ちも岡山で、大学も岡山だったから、東京から電話がかかってくることなんてない。
ただ、この時はピンと来た。この時点なら一つかかってくる可能性があるのは「内定先の会社」。

何かあったに違いない、と慌てて電話に出たのがドタバタの始まりである。

「帰ってこられませんか?内定式に出席してほしい。」というのが用件だった。

この時点で、7日前・・・である。

(もしかしたらあまりにもタイトなスケジュールで慌てていたので、誇張して覚えてるだけで、正確には10日あったかも、少し余裕があったかもしれない・・・ただ、2週間はなかったのは確実だ。特に記録つけてなかったので、今となってはわからない。日記とか書いておけばよかった・・・)

いやいや、今から帰るって急すぎん?笑

と思ったわたし。断ればなんとかなるかな〜っと思い、

「そもそも、帰国することが難しいので欠席は了承してもらった上でわたしは渡米しているだけでなく、この留学中にはバイトもできないし、こちらの生活でお金を使い切る算段できているので、急に言われても往復の航空券を購入する余裕がないんです・・・今からだと直前ということで航空券も高い・・・授業もありますし、正直帰るのはかなり厳しいかと・・・」

と、半分くらいはホントな話を盾に諦めてくれないかな〜と言い訳してみたが、「ぜひ帰ってきた方が、いい。今後の新入社員生活を過ごすにあたってこの時点で同期と接点がないと困ることも多いだろう、君のためだ」と人事担当者は譲らない。

よくわかんない理屈だったが、なんかそこまで言われると怖い&色々な打開策を提案されて逆に断る理由がなくなってしまったので、「航空券の値段を調べて、可能な範疇だったら帰ります」と言いながら電話をかけている最中に調べたところ、最安値ではないにしろ多少安くは帰れそうだったので、わたしが損をせずに帰る条件を交渉し、急遽一時帰国をすることになった。(※あまり具体的に書けないけど、入社もしてない、まだ何者でもないわたしによくあんなことしてくれたと思う、つくづく不思議な会社だ。お人好しか。)

とにかく綱渡りなスケジュール感での急な一時帰国。

この時点でしなければいけないことは

①間に合うフライトの予約を取る
②東京での滞在先を確保
③出入国の留意点確認
④双方の学校の先生に休むって連絡入れる
⑤内定式に必要なものを揃える

すぐに母校の留学担当の先生に帰国の相談の連絡を入れたら、再入国許可を必ずもらいにいけ、今すぐいけ、と言われた。

わたしの持っていたビザは留学のビザで、事前に出国の許可を学校側から認める証拠がなければ、一度出国したらそのビザでは二度と入国ができなくなるらしい。(事前に聞いてよかった・・・)

ひとまず出国日前日までに再入国許可のサインをもらわなければいけない。(出国日までに授業があったのは1つだけ。英語喋れないフォーリナーなわたしに優しい先生だった)

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だが、わたしの英語レベルはマジで低すぎてこの複雑な状況を説明しきれる自信は全くない・・・・

時間もない、英語もまともに喋れないので、日本独特の風習?な『内定式』とその出席不可避なことについて説明しきれないと判断し「祖母の容態が悪い」と勝手におばあちゃん死にそうってことにして、無事一時帰国の許可をゲット。慌てて出国準備をしはじめた。

ところがどっこい、身ひとつで帰れば良いってモノでもない。

内定式に出席するにあたり必要な持ち物がある。

無難なスーツスタイル一式

何かの承諾書に押すための印鑑

何をどう考えても、アメリカの留学期間中にいらないだろうと思って、日本、しかも実家という岡山の奥地に置いてきたこの2つが必要だと発覚。

急に連絡が来て、なんとかギリギリ帰る準備をしたため、日本(東京)に着くのは内定式の前日。仮に関空経由で帰っても、実家に寄っていては内定式に間に合わない。

親に東京まで持ってきてもらうか・・・
その分の時間と交通費がマジでもったいない。この方法は想像以上の出費・・・無理・・・

必死で考えに考えた結果、東京にいる叔母の家に郵送で送ってもらうことにした。(そしてわたしは宿泊もそこに泊まらせてもらえれば一石二鳥。)

急いで実家と叔母の家に国際電話をかけ、なんとか間に合う日程で手配。
この時ほど、全てがベストな解決策を思いついた自分を褒めたかったことはない。

***

とにかく短い期間でなんとかうまくいく解決策を捻り出し、なんとか無事切り抜け、10年前のこの日、スーツを着て、印鑑を押し、TOEICを受験したのでした。

今月はまたちょっとずつでもnoteを書こうと思って少しで終わらせるつもりでいたら、こんなに書いてしまった。

また少しずつ続けたいと思います。
どうも、長い日記でした。



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