働き方は自由!「リモートワーク」「複業」だらけでも楽しくヒットを生み出すサイボウズ式編集部のチームワークの秘訣をきいてきた #cybozudays

(このノートはCybozudays2018 大阪の #イベントレポート です。)

12月某日、大阪で開催されたcybozudays2018 で、チームワークや働き方をテーマに運用されている「サイボウズ式」の編集長 藤村さんと、サイボウズ初の複業社員として採用された竹内さん(新潟在住で、本業は別にあるらしい)のトークセッション、『「楽しさ重視」「超自由」なのにヒットを生み出す、サイボウズ式編集部のチームワーク術』へ仕事の合間をぬってちょろりと参加してきました。

『サイボウズ式』
https://cybozushiki.cybozu.co.jp/
“「新しい価値を生み出すチーム」のための、コラボレーションとITの情報サイト”として、グループウェアメーカーのサイボウズ社が運営しているオウンドメディア。記事数は800本以上。月間15万人の読者がいる。

サイボウズ式の記事は、“「新しい価値を生み出すチーム」のための、コラボレーションとITの情報サイト”と謳われているとおり、ひとりひとりが楽しく働き、生きていくためのヒントになるような「チームワーク」や「働き方」に関しての記事が多く、SNSなどでもよく話題になっている人気のWebメディア。
そして、そのメディアを運営しているサイボウズ式の編集部員は日々SNSなどで発信をしている人も多く、かなり自由な働き方をしているな〜という印象がありました。

イベント中に、過去に一番読まれた記事として紹介されたのは、「大事な商談の日なのに、保育園に預けられない──両親の代わりに営業チームで子守をした話」。わたしもこの記事を公開された当初に読んでいて、「面白い会社だな……ていうか、この記事めっちゃ面白いな、、笑」とシェアした記憶が。サイボウズ社の社内の様子や働き方、発想とそれを実現する柔軟な風土が伝わってくるめっちゃ良い記事。

そんな、サイボウズ式編集部がどうやってチームビルディングの工夫をし、自由に楽しく働いているのか?セミナーで聞いた秘訣を簡単にまとめておきたいと思います。

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“複業”でサイボウズ。しかも、サイボウズのオフィスがない新潟在住の社員はどうやって働いているのか?

サイボウズ式編集部だけでなく、そもそもサイボウズ社は、働く時間や場所にとらわれることなく働いている人がたくさんいることで有名な会社。
特に、サイボウズ式編集部はフレキシブルな働き方を率先して実施し、それをSNSなどで発信している人がたくさんいる印象でした。

その中でも冒頭にもチラリと書いたように、部員の一人である竹内さんは、2017年に始まったサイボウズを複業として働く「複業採用」の第一号社員。そもそもサイボウズのオフィスがない新潟に在住、本業がありながら、週2日だけサイボウズの仕事をするといういま世間の多くが気になっている「複業」と「リモートワーク」の両方を実践中な注目すべき人というわけ。
(そもそも、サイボウズ式編集部は、竹内さんだけでなく、全部員が別の仕事と兼務している人ばかりで構成され、さらには複業をしていたり、在宅や遠隔から仕事に参加していたりが当たり前な環境なのだそうです。)

竹内:
2017年1月にサイボウズ複業採用が始まってすぐに「チームワーク溢れる社会にするというビジョン」に共感し、面白そうだから!と応募。5月にサイボウズ初の複業社員として採用されました。自分は採用された時点でサイボウズの製品をほぼ使ったこともなく、仕事は週2日、住んでいるのは新潟で「複業採用」なので、本業が別にありました。

自身で事業をされているし、なかなか大胆で勢いのある人なんだな〜、と思いましたが、そんな竹内さんも当初は「週2日かつ、遠隔でどれだけの仕事ができるのか?」ということが不安だったらしく、最初の2ヶ月は週2日東京に出勤することで複業社員をスタート。目的は、限られた時間や関わり方の中で仕事を成立させるため、人間関係の構築、業務の進め方の把握、ツールの使い方の習得だったそうです。

しかし、いざ東京のオフィスへ出勤してみると、「チームワークあふれる社会を創る」と言っているにもかかわらず、新潟から出勤してきたのに、オフィスには自分一人。ということもあったそうで、本当に大丈夫なの?と不安にすらなったという本音も(笑)

竹内:
社内は特にオンラインでのやり取りがかなり多い印象で、当初はオフィスは静かで直接的なコミュニケーションが少ないように感じていました
コミュニケーションといえば、対面でのイメージが強いため、一見コミュニケーションがなされている状態とは程遠いように感じて。でも、次第にみんなポータルサイト上での情報共有やチャットツール、掲示板での書き込みなどで活発かつこまめに会話をしていることがわかってきました。コミュニケーションの場所がオンライン、ってだけだったんです。
「すべてオンラインなのは、場所の制約をなくすため」なのかもしれないってことに気づきました。

まずリモートワークを実現するには、どこにいても情報共有やコミュニケーションが取れる環境の整備は必須。だからこそ、オンラインを中心としたコミュニケーションが浸透しているということはとても重要なことです。
けれど、オンラインでのやり取りがしやすい環境がある一方で、その働き方を始めてみるとだんだん難しさも見えてきた、と竹内さん。

リモートワークは「ツール」があるだけでは成立しない。使うシーンや使う人の心理を想定した運用を

リモートワーク自体、情報のやり取りをしやすいプラットフォームやオンラインツールが整備されることで、機能としては成り立ちます。けれど、それだけではチームでの仕事がうまくいくとは限りません。チームワークが良い状態にならなければ、結局は「リモートワークは効率が悪い」と言われてしまいます。竹内さんも「難しいな、、、」と思ったことがあったんだそうです。

<リモートワークに感じた「難しい」ポイント>
・必要な情報がどこにあるかわからない
・誰に聞けば解決するのかがわからない
 →そもそも気軽に「教えて〜」と聞ける相手なのかもわからない
・一人で仕事をする孤独感
 →組織に所属したからこそ感じる孤独。画面の向こう側が盛り上がっているのに、自分は一人、寂しい……と感じてしまうシーンも。

一緒の空間で過ごさないということは「得られる情報量に制限がある」ということ。また、遠隔にいるとはいえ、対面のオフィスの様子はオンライン会議などで目の当たりにするため、自分が見えないところでコミュニケーションがなされているのでは?とリモート側の人間は疎外感や不安になりがちという問題も。

そういうリモートワーク側の不安な気持ちをきちんと汲み上げ、「ツール」を工夫することで解消に取り組んだ、と編集長の藤村さんはいいます。ツールを実現したのは、もちろん、自社製品の「kintone(キントーン)」。(お、ここでようやく自社製品の宣伝ですね! と思ったけれど、たいして機能の話はなかったです笑)

作った仕組みは、
 ・仕事のノウハウをまとめたデータベース
 ・プロセス管理
 ・コミュニケーション機能

①情報の共有の工夫(データベース)

「どこに必要な情報があるのかわからない」「誰に聞けば良いのかわからない」という課題に対して、つくったのは「Shikipedia(“式”ペディア)」という仕事のノウハウをまとめたWikiペディアみたいなもの。みんなで知識の蓄積と共有をする目的で更新されているといいます。

ここがしっかりと整備されていれば、チームに新しく参加した人にもノウハウの共有がしやすく、聞く相手がそばにいなくても必要なときにいつでも確認ができ、ちゃんとキャッチアップしていくことができます

藤村:
マニュアルはフォローアップのツールとしてだけでなく、コミュニケーションの根幹にもなり得ます。
どんな役割の人でも経験していることをマニュアルに追加していくことで、仕事内容を一つのアプリに集めて新メンバーの理解度UPに貢献できるんです。

②気軽なコミュニケーションや発言を促す雰囲気づくり

サイボウズ式編集部の会議は週に一度、テレビ会議で実施しているそうなんですが、テレビ会議にも難しい側面があることにも気づいたといいます。

<テレビ会議の難しさ>
 ・リモートでの参加は発言のタイミングを見計らいづらい。
 →意見を伝えられないことが続くと、参加している意義を感じづらくなる。

遠隔からの参加者だけでなく、同じ会議室にいても思ったことを発言することがないまま会議が終わってしまうという経験は、多くの人が身に覚えのある話なのではないでしょうか。(もちろん、わたしにも身に覚えのある話。)
その埋もれてしまう声や、全員の会議への参加意識を保つための工夫として、サイボウズ式編集部の会議ではチャットツールを常に開いて、思いついたことなどをコメントしていく仕組みを取り入れているとのこと。

思いついた時にチャットに思ったことをコメントしていくことで、「声」として発言ができなくて埋もれていく意見を可視化することができる。そして、そのコメントや意見は会議中に拾って話題にすることが可能になるので、リモートでの会議でも話す機会を得やすいし、自分の意見をちゃんと表明することに繋げられるというわけです。

このリアルタイムコメント制度はオンラインかリモートかに関係なく、発言を汲み上げやすい仕組みになるので、どんな会議にでも導入すると面白い気がしました。

また、わたし的に「それ、いいね!」と思ったのは、情報共有のプラットフォーム上に自由なつぶやきや投稿ができるtwitter的なものがある!ということ。笑(ツイ廃なんで、興味がそっちいっちゃうっていう笑)

先述の「誰に聞いていいのかわからない問題」には、あまり接点のない人に対して「気軽に聞いていいのかな?」という心理的ハードルが存在するのも確か。また、正式に提案するまでもないけどアイデアを共有しておきたいことも。

そんなゆるい状態の内容でも投稿できるようなスレッドを用意してあることで、オフィスにいれば時々生まれる雑談のような状態が生まれ、その何気ないやり取りから企画も生まれているのだとか。
投稿には「いいね!」もつけられるので、ちゃんと見ていてくれているという実感もあるし、コメントをするまでもないけれど、共感も伝えられて良いみたい。仕事とは関係ないつぶやきでも、メンバーの興味関心や人柄が伝わってきて、仕事も円滑に進めやすいんだそうです。

自由な働き方は「ルール」ではなく「風土」でつくる

ここまでのツールの話を聞いて、サイボウズ式編集部はチームワークをより良いものにできるよう、物理的な距離や心理的な距離を埋める工夫をツールに凝らしてきたことがよく伝わってきたけれど、そんなサイボウズ式編集部が何よりも大切にしていることは、「楽しさ重視」「自立を促し、自由に仕事をする」ということでした。

サイボウズ式編集部のチームで大切にしていること
・楽しさ重視
・自立を促し、自由に仕事
・管理をしない、KPIで縛らない
・働く時間と場所を制限しない

多くの会社組織がルールで社員を管理することに躍起になっていたりするけれど、そこからは程遠いものだということがよくわかります。けれど、そんな中、どうやってチームへの貢献や仕事の生産性を高めているんだろう?という疑問も浮かんできましたが、そこにもサイボウズ式なりの答えがありました。

藤村:
チームの生産性を高める唯一の方法は「心理的安全性」
 ・社員一人ひとりが会社で本来の自分をさらけ出せること
 ・それを受け入れられる周囲がいること

この両方が揃って「ここに自分はいていいんだ、いるべきなんだ」と思えることで初めてチームが機能するんです。

常に殺伐としている環境や、わたしの仕事は求められてない気がする……といった不安や猜疑心を持ってしまう環境では、気づけば仕事が楽しくないし、チームのために全力で貢献しようというポジティブなエネルギーが失われていく傾向にあると思います。
確かに、チームでの仕事にしっかり貢献するには、「ここに居たい!」って思えるかって結構大切なのかもしれません。その状態を意識的に作っていくこと。「チームの心理的安全性」を担保すること。心に留めておきたい話です。

ルールは一見、上手く機能させるために必要に思えたりしますが、リミットを決めてしまうことで、そこからこぼれ落ちる事象を咎めたりルールを守らせようと対処すること自体がコストに変わるのも事実。

サイボウズ社自体が「100人100通りの働き方」を追求しているけれど、それは言い換えればルールが作れないということ。けれど、仕事において全員が同じ方向をめざすことができれば、チームになれる。共感しめざせる理想像を一致させ、ぶれるべきではないことや達成すべきことの意識の同期さえしてしまえば、多様な存在を認められるのかもしれません。
ルールよりも風土を作ることの大切さを考えさせられました。

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まとめ

多様で自由な働き方をするメンバーそれぞれが、お互いを尊重しながらチームとして成立するには、
・「風土(ソフト)」と「ツール(ハード)」の両輪の浸透が不可欠
・メンバーはみんな多様。ルールは全員最適の標準化をめざすのではなく、それぞれに合わせられる柔軟性を持った風土(思想)を持つこと。
・チームビルディングは「楽しく」「成果が出る」ようにするために工夫すること。
・これらを引き出すための効果的なツールの導入を怠らないこと、それを全員が最大限に活用すること
(そして、導入されたツールを全員がきちんと使う土壌づくりも超重要)

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(ここからは私の勝手な所感です笑)

<おまけ>
そもそもメーカーであるサイボウズにおいて、サイボウズ式編集部の存在意義って?

そもそも「サイボウズ式」というWebメディアを運用をしている「サイボウズ社」自体はkintoneをはじめとする、Garoon、サイボウズOfficeなどのグループウェアのメーカーであるにもかかわらず、Webメディアの記事には製品の機能を解説したり宣伝に結びつけるようなものをほとんど見かけません。
正直「サイボウズ式」は本業(グループウェアやIT)とはちょっと一線を画した事業の印象でした。
ただ、インタビューしているゲストとか、記事のクオリティで見る限り、メディアのコンテンツづくりにはかなり力も入れているし編集部員も結構人数がいる印象で、どうして本業ではない部分にそんなに力を入れてるんだろう?と、自社のイメージアップとか、広報宣伝というレベルを超えたものをひしひしと感じていたんです。

とはいえ、開設された2012年から6年も残り続けている老舗オウンドメディアがちゃんと存命できている理由はしっかりありました。(セミナー中に藤村さんが話してた内容です)

メディアの成果:売り上げや採用に貢献
・メディア立ち上げ初年度から売り上げ増に貢献
・新卒・中途採用に貢献

 →読んだ人が応募してくる。会社のブランディングに生かされている。

確かに、記事の多くを読んでみたらわかるんですが、テーマが「チームワーク」や「働き方改革」の部分からぶれていないんです。
つまり、サイボウズ式って、自分たちが実現したい社会や働き方、生き方の問題提起とか実現のヒントを世の中に提示しているんじゃないかな、ということ。つまり、実はこれからの市場を作る役割を担っている存在なのだと思いました。

そして、わたしの長年の疑問は、「使い方の理想を世の中に提示するため」にモデルケースとなりうるべく存在しているのかもしれないなという結論に至りましたとさ!笑

最後に、竹内さんが書かれた記事にとても共感したので、働き方・生き方を考えている人は是非読んでみるといいかもしれません。

わたし自身、地方に片足の軸を置きたいと思って、東京で働いていた会社を辞めて、地元に近い関西へと移り住み、自分が共感できるプロジェクトに参画する形で働いています。
ただ、自分のできること(仕事)・やりたいこと(仕事)と、地方で現状得られる仕事・やりたいこと(仕事)にまだ乖離があるように感じていて、そこの溝を埋めるために、今のわたしは自由に働く実験をしているように思います。
働き方の柔軟性を高めるのは、都会の会社や大企業だけが取り組めばいい話ではなく、地方の中小企業こそ取り組むことでメリットが生まれることでもあると思っています。

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長くなりましたが、Cybozudays大阪は大盛況のようで、わたしも少ししかセッションを覗きに行けなかったけれど、どれも示唆に富んだ面白い内容で楽しかったです。サイボウズさんで働きたくなってしまいました笑
ブランディング、めっちゃうまいな〜。

イベントレポートなのに、サイボウズの宣伝みたいになったけど、ステマじゃないよ!笑

ここまでの長文を読んでくださった方、お疲れ様です。
風邪ひかないようにね!


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