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「カナシバリ」という体験

昨日は雨の中ありがとござんした!珍しくギグ前から後までずっと雨が降っていましたが、道中スッ転んで負傷された方などいないでしょうか。不安で不安で夜も8時間しか眠れません。

さてさて昨日のギグで宣言しましたが、フルアルバムを作ろうと思います。ずいぶん前から考えてはいたんですが、モロモロあったりあれやこれやがあったりなんだり。でもカナシバリとしてフルアルバムを作っていなかった一番の理由としては

「作ることが目的の作品は作りたくない」

と思いつつも「作ることが目的」じゃない作品ってどうしたら作れるか?が不明瞭だったことが挙げられます。ハッキリ言ってCDをリリースするだけなら必要な曲数を作詞作曲、バンドでアレンジ、レコーディング、ミックス、マスタリング、プレス、ディストリビューターと契約、という一連の工程を行えば一丁上がりです。作詞作曲なんて無限に可能だし、レコーディングやミックス・マスタリングだって大昔に比べればマジで手軽にできるようになっています(ちゃんとしたものを作ろうと思ったらやっぱり大変だけど)。

ちなみに「アンダーワールド」「デビル・スタッズ」「バクテリア」の6曲入りEP3部作は、「カナシバリ」という名前の知名度を短期間で上げるための施策として、1年に3枚のCDを立て続けにリリースしたらどうかしら?っていう実験も兼ねた鬼リリースでした(あの年は常にレコーディングしてたような気がするなー)。

今まで(カナシバリ結成以前)、多作とは言えないまでも多少は作品を世に出して来ました。でも振り返ってみてやっぱり思うのが「オナニーだったなあ」ということです。「作りたいから作る」に終始しているような。初めて作品を世に出したときはたとえオナニーでも大きな意味があったと思うんですが、もう大体そういう行為に対する結果っていうのが予想できてしまっていて、その予定調和(というかマンネリ)っぷりがキツイんですよね。オレ様ってば何を隠そう、予定調和とかマンネリが大の苦手なのです(あとは「馴れ合い」と「傷の舐め合い」も苦手)。

「CDが売れなくなった!」と大騒ぎされる昨今、実際にCDは驚くほど売れません。翻って「フェスが人気だ!」と大騒ぎされていますが、たしかにフェスやライブの動員は好調なようです。これはよく言われることですが、世の中の人々の求めるものが「モノ」より「体験」ってことになったようです。オレ様は「物欲」というものが壊滅的に無いので、正直言ってCDという「モノ」には元々それほど思い入れもなく、音楽は最高の音質で聴ければ配信だろうが何だろうが構わないんですけど、「モノ作り」という体験そのものは大好きです。あれ?ってことはオレ様はCD全盛期だろうがそうじゃなかろうが「モノ」より「モノ作り」っていう「体験」が好きなのかもしれませんね。そもそも自分で作ったCDって、完成後はほとんど聴きませんし。そうか!オレ様ってば気付かないうちに時代を先取りしてたんだ!てへぺろ!

というわけで、次作のテーマ(内容じゃなく作り方の話)は「体験」に焦点を当てて挑戦しようと思います。その体験にはオレ様をはじめとしたメンバーは当たり前として、その他モロモロの方々やこれを読んでいるあなたの体験も含んで行けたらなあと考えている所です。よーし、どんなカナシバリを体験できるか考えてみよっと!!!


アンチヒロイズム・メタルロックバンド『カナシバリ』 Vo&G/カナシバリ社長/カナシバリofficial⇒ http://www.kxnxb.com//Twitter ⇒ https://twitter.com/navi_sick