「退会届３点セット」を初めて作ったのは、２０２２年の２月でした。

自動加入PTAの本部役員をやっていた方が、本部の中で他の役員たちから酷いモラハラを受けていて、その方の相談を受けながらリアルタイムで作り上げました。
そして、「これ、明日、学校とPTAに出しなね」とメールで送ったものです。
そこから、いろいろ手直しを加えながら今の状態に落ち着いています。

それから１０ヵ月の間で、この「３点セット」を使って自動加入のPTAを退会した人がどれくらいいるのかな

と思って、退会するにあたって個別に相談を受けていた方々や、ただ「退会できました！」とわざわざメールをくださった方々含めて、人数を数えてみたら2022年12月29日の時点で ２１人いらっしゃいました。
（私のTwitterアカウントにDMくださった方だけで２１人なので、実際に使ってくださった人や、参考にしてくださった人はもっといるのだと思います。）(2023年３月時点で50人を超えました。)

みなさん、ほとんど何のトラブルもなく「３点セット」の提出でPTAを退会できています。

ただ、おひとりだけ

「校長先生から電話が来て、『今までこのような書類を受け取ったことがないので、どうしたらいいか教育委員会に相談しますので、しばらくお時間をください』と言われました。」

という方がいました。

「もし、ダメだったらどうしよう・・・」と、とても心配されていましたが、その電話の２日後

「校長先生から電話きました！」とメールが。
教育委員会からは「保護者の申し出の通り対応するように」とのことだったそうです。
今後、PTAには子供や私の個人情報を渡さない約束をしてくれました。
教頭先生の署名入りで、書類も返却してくれました！
無事、退会できました！
ありがとうございました！！

こんな事例もありました。

対応保留にされている間の２日間に、「学校が対応してくれなかったら、市役所から利用停止請求をしましょう」という話もしましたが、この方は
「そこまでしないといけないなら、退会を諦めます」と言っていました。

意志が弱いと思いますか？

私はそうは思いません。

市教委と話した経験がある人なら、その気持ちが理解できる人もいると思います。
ものすごいエネルギーが必要ですよね。
そこまでの熱量があるなら、退会するのに悩んだりしないと思うんです。

家事・育児・仕事・介護・・・「お母さん」には毎日こなさなければならないことがたくさんあります。
そんな中で関心もやる気もない、仮にあったとしてもその時間を割ける余裕がないからPTAを退会したいのに
わざわざ市役所へ出向いて、書類を請求して、また市役所行って、書類を提出して・・・

考えただけで疲れるし、諦めたくなる気持ち、わかります。

「かなっつの退会届３点セット」は「サクッと退会」がコンセプトです。

「退会届３点セット」を校長宛に提出しても対応してくれなかった、退会させてもらえないというお話は、今のところ私のもとへは届いていません。
（対応しないってことは「同意も取っていないのにあなたの個人情報、無断提供し続けます」と言ってるようなものですから、そちらの方が問題でしょう。）
（それは校長も説明なしで理解すると思いますよ。）

また、私が「３点セット」を作る前に、自作の退会届で自動加入PTAを退会したお母さんは、
「かなっつさん、すごいね、これ。
私、自分が退会した時はペラっとした１枚の紙きれに『個人情報の削除をお願いします』って書いて、学校とPTA会長に出したんだよ。
こんな立派な書式あったら使いたかったよ」
と話してくれました。

紙切れ１枚に手書きで書いても対応してくれるのですから、学校に出しても意味がないなんてことはありません。

そして、私の居住地の市教委が各学校に出している「個人情報取り扱いマニュアル」には（以下一部抜粋）

各学校において保有個人情報を適正に管理するため、保護管理者、保護責任者を設置すること。

保有する必要がなくなった個人情報については確実にかつ速やかに廃棄・消去しなければならない。

等々、各学校内において個人情報を適正に取り扱うよう指示が出されています。

春と秋のPTA退会シーズンが来る度に何人、何十人もの保護者が市教委へ利用停止請求していたら、市教委がパンクしてしまいます。

いくら何でも可哀想です(笑)

お住まいの市教委が出している個人情報取り扱いマニュアルがあれば、それを確認してください。
なければ、市教委へ尋ねてみてもいいと思います。

「個人情報の利用停止を学校にお願いしたいのですが、手続きは市教委へしなければなりませんか？」
「学校でもいいですか？」

その回答に合わせたら良いと思います。

退会するにあたって、サクっといかないのは個人情報が問題ではありません。

そうではありませんか？

全てが個人情報の取り扱いだけで解決するならどんなにラクでしょうか。

それは、また別のお話です。