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もやっとしないための呼称について【第1回勉強会】

みなさんこんにちは!SOGIメンの瑞季です!
今回のnoteは、先日SOGI研&SELF合同で行った勉強会レポになります。

SELFは、2018年に発足した金沢を拠点に性の多様性について考える学生団体です。SOGIメンである令と瑞季はSELFにも所属しています。気になる方はぜひ公式Instagramをフォローしてみてね!→@supporttheself

【ワーク①】呼称を書き出してみよう!

さて今回の勉強会のテーマは『呼称』についてです。
みなさんは、自分以外の人からどんな風に呼ばれていますか?

○○さん・○○ちゃん・○○くんなど、本名+敬称で呼ばれることもあれば、本名をもじったあだ名で呼ばれることもあるかもしれません。
勉強会では、まず始めに自分が普段どのように呼ばれているのかを各々で書き出してみました。書き出してみると意外にさまざまな呼び方で呼ばれているのだと驚くメンバーもいました。

今このnoteを読んでいるあなたも、ぜひ呼称を書き出してみてください。意外とたくさん出てきます。そしてその中には、呼ばれて嬉しい呼称もあれば、少し違和感を抱く呼称もあるのではないでしょうか。

【ワーク②】もやっとする呼称って?

次に、書き出した呼称の中で初対面の人から呼ばれるとなんだかもやっとする呼称がないか、なぜもやっとするのかについて考えました。

メンバーのなかでも違和感を抱く呼称はさまざまでした。
呼び捨て:いきなりだとびっくりするから。
あだ名:急に距離を詰められる感じが気になるから。

そんな中から、私が初対面の人に呼ばれてもやっとした実体験について少しご紹介します。

【実体験】企業説明会で「○○ちゃん」と呼ばれた話

現在私は就活中で、勉強会の直前にもとある企業の説明会に参加していました。選考も兼ねていたため参加者は私含め3人だけで、始めに人事の方が1人ずつ名前を呼んでいました。

人事の方は順番に、「□□くん」「△△ちゃん」「瑞季ちゃん」と呼びました。

企業説明会では、大抵「(苗字)+さん」と呼ばれることが多かったので、突然「瑞季ちゃん」と呼ばれたのはとてもびっくりしました。

「くん」と「ちゃん」を使い分けているあたり、おそらく男性には「くん」、女性には「ちゃん」をつけているつもりだったのだと思います。

私が「ちゃん」をつけられたということは、人事の方は私を一方的に女性と判断し、女性として名前を呼んでいるということなのだろうと察しました。

私は決して「ちゃん」をつけて呼ばれること自体がいやなのではありません。(「ちゃん」は音の響きがかわいいしむしろ好きです。)

しかし、初対面の人からいきなり「ちゃん」をつけられるのはまた別です。初対面で一方的に性別を判断されたうえに、その性別によって呼称を使い分けられるということに非常にもやもやしました。

もやっとしないための意思表示をしよう

そのようなもやもやを抱かないためにも、日ごろから自分が呼ばれたい呼称を意思表示することが重要になります。その意思表示の方法の1つとして『プロナウン』についてご紹介します。

プロナウンとは、自分が使ってほしい代名詞のことをいい、大抵he/she/theyがプロナウンとして使われます。
※表示例:he/him, she/her, they/them, he/they, she/they など

日本語では彼/彼女にあたりますが、日常会話で彼/彼女を使うことが少ないということもあり、日本ではプロナウン表示をしている人は未だ少ないです。

プロナウンを表示することによって、相手から一方的に性別を判断されて代名詞を使われることを防ぐことができます。逆もまた然り、相手に対してこちらが一方的に性別を決めつけて代名詞を使うことも防ぐことができます。

プロナウン表示はInstagramやZoomのアカウントでも設定することができるので、表示してみたい方はぜひ設定してみてください。(設定方法はInstagramまたはXの投稿で紹介しています)

【ディスカッション】相手のプロナウンがわからないときどうする?

ディスカッションでは、初対面の相手のプロナウンがわからないとき、どのように呼べばよいかについて話し合いました。

SOGIメンのアイデアとして以下のようなものが挙がりました。
「なんて呼んだらいい?」と聞いてから呼ぶ。
「○○って呼んで!」とあらかじめ伝える。

お互いに呼んでほしい呼称を相手に伝えておくのがよいという意見が多かったです。

『呼称』と『プロナウン』について

勉強会を通して、もやっとしないための呼称についてみんなで考えることができました。勉強会を振り返ってみて、1点気を付けなければいけないなということがあったので最後にご紹介します。

今回のテーマは『呼称』でしたが、それに派生して『プロナウン』の表示についても紹介しました。そのようななかでディスカッションしていくうちに、『呼称』と『プロナウン』の違いが曖昧になってしまう場面が多くありました。

『プロナウン』はあくまで使ってほしい代名詞を表示するためのものです。
相手のプロナウンが「she/her」だからといって「(女性の敬称として)○○ちゃん」と呼んでいいということにはなりません。

『呼称』でもやっとしないためには、プロナウン表示が1つのヒントにはなるかもしれません。

しかし今回の勉強会では、お互いに呼んでほしい呼称を具体的に伝え合うことが、心地よいコミュニケーションをとるためのよりよい方法になるのではないかとみんなで考えることができました。

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