『ワイパー』(詩)
機能性が進歩しないワイパーみたいに
僕らはずっと
そろって動いて
横並びに動いて 寝転んで
一本でもワイパー
二本でもワイパー
雨の日に動かすのがワイパーだけど
僕らはずっと
晴れの日も
曇りの日も 働いて
一人でもワイパー
二人でもワイパー
晴れた日に眠るワイパーを
僕らはずっと
知らないで
触れないで 忘れてしまって
一組のワイパー
二本ともワイパー
たまには洗って 乾かして
ゴムを取り替えて
今年の冬は雪が積もるかな
ワイパーを動かす前に雪を払わなければ
僕の書いた文章を少しでも追っていただけたのなら、僕は嬉しいです。