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096 「はなし」の終わりに

洒落臭い文言を並べてもどうにも気になることがある。
それは、読書後感についてである。
本来、読書後感などは自由でしかるべきである。
しかし蛇足とわきまえつつも、一言いって筆をおくことにする。

この書を読んで、もし「はなし」以上に何かを感じたとしたら、それは早合点です。
いずれ失望に代わります。
それは「はなし」以上に何かを入れていないからです。
この書を読み興味を持った分野の色々な本を読めばわかります。

逆にこの書を読んで「はなし」にならないと感じたら、それも早合点です。
いずれ希望(希な望み)に代わります。
それは「はなし」となるべく関連付けを確実に入れているからです。
この書を読み疑問に思った分野の色々な本を読めばわかります。

何かを行動するのに勇気こそは不要です。
そうしなければ死に切れない、と気が舞えるまでの熟慮こそが必要です。
勇気が必要ならばまだまだ疑問があるということです。
その疑問を明らかにせずしての行動では、厄介な何かを生じさせてしまいます。

短いようでも結構時間はあるのです。
紀元前より多くの人間が同じことを考えているのです。
残念ながらほとんどの疑問は、すでに解答されてしまっているのです。
よくもわるくも、すこし調べれば大抵のことがわかる時代となってしまっているのです。
調べれば、ほとんどの常識には逆の立場の人たちがいるのです。

本書は常識と一体となっていた価値観を、ほんの少しはなす「はなし」です。

そして、あなたと私をはなす「はなし」です。

何より私自身をとき、はなす「はなし」なのです。


#小さなカタストロフィ
#microcatastrophe

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