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世界の椅子取りゲームという幻想の中で

今の社会は未就学児や学生、高齢者もしくは身体に障害を抱えた人以外働かなくては生きていけない。少なくとも資本主義というルールが敷かれた国に住むほとんどの人がそう考えています。

今の社会を眺めてみると、仕事という限られたポストを全員で奪い合う椅子取りゲームになっていると感じています。自分が希望するポストに就くために必要とされるスキルを磨いて何とかそのポストを獲得する。スキルが足りないと希望するポストには就けず、自分が理想とするポストではないポストに仕方なく就く。社会は現状そのようになっているのではないでしょうか。

その証拠に最近は「AI時代に生き残るために身につけておくべきスキルは〇〇だ」とか、「AIに仕事を奪われる職種は〇〇だ」などと言う事がYoutubeやメディアなどで度々取り上げられ、意図的か無意識かは分かりませんが人々に恐怖を植え付けているように思います。また、それに合わせて「将来就職するために、ニーズがありそうな〇〇の資格を取っておこう」という人も少なくないと思います。

こういう事から分かるように、私たちは少なからず、本当の自分が求めている事ではないのに、社会のニーズに合わせて自分の人生の時間を使っているのではないでしょうか。つまり社会の要求に自分を合わせることを自分の内なる欲求や興味より優先してしまっているのではないかと思うのです。

人のために役に立つのが仕事なのだから、社会のニーズに合わせるのは当たり前のことだと言われれば確かにそうかもしれません。

しかし、私には、仕事をするという事の奥に、私たちの潜在意識の中で次の様な観念が植え付けられているのではないかと思っています。

それは、

・お金を稼がなければ食べることも出来ず飢え死にしてしまう。
・そのためには何としてでも仕事をしなければならない。
・仕事に就くには自分の好きな事より優先すべき事が多く、我慢しなければならない。
・自分の好きな事を仕事にするなんて不可能である。
・仕事は仕事、趣味は趣味、夢は見るもので叶わない。

私たちは少なからず潜在意識の中でこのような観念に支配されているのではないかと思うのです。

しかし私は、それこそが幻想だと思っています。そう思わされてきたのだと思っています。

それは主に自分たちの親世代やその親世代から繰り返しシャワーのようにそう言った観念を浴びせられてきたために、潜在意識に刷り込まれてしまったのだと思います。

しかし私は、この令和時代の今、こういった観念を手放し、私たちを束縛している観念から自由になるべきだと思っています。その観念は決して真実ではなく、ましてや真理でもありません。ただの幻想だと思うからです。

確かに,今の社会では、そう考えるに至ってもおかしくない根拠や証拠で溢れています。会社に就職するには、その会社で求められるスキルを身につけていないと働くことが出来ないのは事実ですし、多くの人が夢を追いかけた結果失敗に終わってしまっているというのもそうでしょう。また今後確かにAIに仕事を奪われた様に一見すると見えることも起こるでしょう。

しかし私は、そうであったとしても、そう言った観念は真実ではないと思っています。なぜなら、私のこれまでの経験から、人は潜在意識で受け入れた信念が現実を作るという事を体験として知っているからです。

私の人生で起きている具体的な体験は話せば長くなるのでまた別の機会にしたいと思いますが、これは多くの人がスピリチュアルと表現するような遠い世界の話でも何でもなく、物理法則だと思っています。私はスピリチュアルも現実世界も矛盾するものではなく、単に物事の視点の違い、側面の違いに過ぎないと思っており、決して空想の世界の話ではなく、この宇宙に起こる全ては物理法則にしたがっているのだと思っています。ありえない奇跡的なことに思う様な事も含めて、起こることは全て物理法則に従い、起こるべくして起こる、ただ単に私たちには理解できていないだけだと解釈しています。スピリチュアルと現実は同じものであり、生きる事はスピリチュアルであり、また現実なのです。

誤解を恐れずに言うならば、

・私たちは仕事をしなくても、死にはしない。
・親が子供を虐待して見殺しにしなければ、この現代社会、とりわけ日本において飢え死にするなんて事はあり得ない。
・どんだけ運が悪くても生活保護で生きていける。
・仕事をする事において、必ずしも自分を犠牲にすることは必要ではない。
・自分の好きな事で生きて行く事は出来る。
・趣味と仕事は同じ、趣味の延長が仕事、は現実的。
・夢は叶う。

と私は本気で思っています。
特に強調したいのは、最初の3つ。

私たちはどうであれば、今の日本で求めて行動を起こせば、食べ物にありつけず、飢え死にする事なんてない。

少なくともこの恐怖だけはもう潜在意識から手放す必要があると思います。この観念だけでも完全に心の底から手放せたら自由度が大きく増すのではなかと思います。

そして、それ以降はマインドと現実の成り立ちとの関係への理解と人生への信頼がある程度必要と思います。

ただただ感じるのは私たちには、今の時代に必要のない、真実でない多くの観念に苦しめられ、縛り付けられています。

これは医療とは関係のない事に思われるかもしれませんが、それが医療をやっている私が率直に日常診療の中で常に感じている事でもあります。

必要のない観念を手放し、自由になり、本当の自分を生きること。それが医療者である私がいつもいつも願う事。そして未来に対する期待でもあります。

私自身、これまで生きて行く中でそう言った観念(思い癖も含む)をいくつか捨ててきました。それでも不必要な観念を全て手放せているとは思えません。日々自分の内なる欲求と対話しながら、自分の無意識にある思い込みをチェックしながら、少しずつ自由になっています。

私たちがそう言った潜在意識に刷り込まれた不必要な観念から自由になる時、時代は大きく平和と調和、そして健康の方向に進むと信じています。

最後までお読みくださいまして、誠にありがとうございます。

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