レミュエル・ピトキンの解体日記

You must not forget What others see as nor…

レミュエル・ピトキンの解体日記

You must not forget What others see as normal is completely nuts by ozkn

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東京日和

はじめに  まったくもって文章を書かなくなった。観劇や映画を見たりしても感想を書けなくなっていた。ということで出来はどうあれ最後まで書き続けてみようと書いてみた。東京1泊2日の旅行記を。 1日目 旅立ち  10月のある日に私は半年ぶりに東京を訪れた。目的は毎度のように小沢健二だ。「東大900番講堂講義・追講義+ Rock Band Set 」。そう数日前に東京大学で講義をした小沢健二による一般向けの講義&ライブだ。って毎度のようにとは書いたが、小沢健二目当ての東京は20

    • 小沢健二「So kakkoii 宇宙 shows」に感じたこととか喰らったものとか。

       もうあれから1ヵ月が経っているということに気づく。#生活に帰れない わけではないけれど、だらだらと少しずつ思いついたときに文章を書いていたら、1ヵ月が過ぎていた。その間に起きた出来事、見た演劇や映画、聴いた音楽がこの「So kakkoii 宇宙 shows」から全部繋がっている気がした。現在と過去、生と死、時間の存在とかなんとか。何かに手が届きそう、あと一歩でつかめるようでつかめない感覚。  とはいえだ、本題はそう、2年延期の末、開催された小沢健二さんのコンサートツアー「

      • 加納エミリ「Steppin'」に惹かれていく理由となぜだか思い出す「ボクたちはみんな大人になれなかった」

        不思議な感覚を感じてる。なんでしょう、この音楽の気持ちよさだけじゃない、モヤモヤした感覚。でも、それは悪いモヤモヤじゃない。聞くたびに、歌詞を繰り返すたびに、惹かれていく何か。 8日に出たばかりの加納エミリさんのニューシングル。ティーザーで思ったちょっと懐かしい感じ。なぜだか今井美樹さんの「雨にキッスの花束を」が急に頭の中を流れたり。プロデュースがインドネシアのシティポップバンドIKKUBARUで、このときはこんな惹かれるとは思わなかった。 「長い夢が覚めなくて 思い出だ

        • 小沢健二「泣いちゃう」という優しい光

          小沢健二がこんなに切実に生々しく今の状況を歌うなんて思ってなかった。 「泣いちゃう」マイクロ魔法的配信のお知らせのときに載せていた歌詞。 「後世の人は笑うだろうか あんとき しばしやばかったね とか」 ああ、これは今を、コロナ禍を歌ってくるぞ。なんて思った。期待しながら、怖くもあった。でもこんなに弱さを吐き出してしまう歌になるなんて。 「気持ちをおさえていても 本当はこれ、むりです と」 昨日の配信、最初に胸をぐっとしめつけたのはこの言葉で。 そう、ずっと私自身が思って

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        • ニート、東北へ行く~東日本大震災ボランティア記~
          11本

        記事

          星野源さん結婚で思い出す私と源くんのあれこれ

          星野源さん、新垣結衣さんと結婚、である。めでたい。愛でたい。こんなに嬉しいことはない。なんて長年の源くんファンは思うわけだ。 思えば去年末のこの表紙だ。最初にこれを思い出した。 そして石田ゆり子さんのインスタ投稿とか見ちゃうと微笑ましさが増す。 頭の中を「不思議」が流れる。 躓いて笑う日も 涙の乾杯も         命込めて目指す               やがて同じ場所で眠る            他人だけの不思議を わかりやすく「Family Song」も流

          星野源さん結婚で思い出す私と源くんのあれこれ

          「街の上で」を観て私の心に残るもの。モヤモヤと素晴らしさと。

          はじめに去年から待ち望んでいた「街の上で」を観に行ってきました。ようやく我が県にもやってきたのです。 予告編を、いや、その報せを知ったときから気になっていた。最近ずっと大好きな今泉力哉監督作品、「愛がなんだ」の仲原青役で私の心をつかんで離さない若葉竜也さん主演、そして「少女邂逅」以来気になってしょうがない穂志もえかさんも出る、そして舞台は下北沢。 下北沢、演劇を好きになってなんだか勝手に憧れの地にしていたこと。ドラマ「下北サンデーズ」を楽しみに見てたこと。「劇場すごろく」

          「街の上で」を観て私の心に残るもの。モヤモヤと素晴らしさと。

          ニート、東北へ行く。~東日本大震災ボランティア記~2S、四、五

          以下の文章は3度のボランティア体験について2011年5月~12月にかけて当時書いたものです。 四・ボランティアすることは 我々が残り二日お世話になったのはボランティア団体Sは東松島を拠点にしている団体だった。ここで我々は、避難所への物資のお届け、17日に行われるバザーの準備、Nさん(現地のボランティア)の御宅へペット用物資を取りに行く、等の手伝いをさせていただいた。  そう、ペット用物資。被災したのは人だけじゃない。ペットたちもそうだってこと。おまえだって前回見つけたでし

          ニート、東北へ行く。~東日本大震災ボランティア記~2S、四、五

          ニート、東北へ行く。~東日本大震災ボランティア記~2S、一~三

          以下の文章は3度のボランティア体験について2011年5月~12月にかけて当時書いたものです 一・風になりたくて おかげさま。Facebookにそんなこと書いた。いろんな人の手助けがあって、私は再び東北に行くことができ、無事に帰って来られた。でもきっと私は頭では分かっているけど、心では分かってない。感謝してる。それは確かだ。当り前だ。出会いを大切にしたいって言ったのに、どうだ?人を俺は大切にしているか?心が疼くんだ。そのまま憂鬱で動かない日々。 結局書こう。この心の疼きがなく

          ニート、東北へ行く。~東日本大震災ボランティア記~2S、一~三

          ニート、東北へ行く。~東日本大震災ボランティア記~ ーセカンド・シーズンー序

          以下の文章は3度のボランティア体験について2011年5月~12月にかけて当時書いたものです。 2度めの東北行きは7月11日~15日にかけてだった。帰ってきてから綴ったものを。 序・風を集めて 再び帰ってきた、東北から。それからどうしたものか、やる気が出ない。何かをする気がまったくおきない。どうゆうことだ?!このダメ人間!と叱咤したところで、どうもダメダメ人間のままだ。  とりあえず書く。どうだぃ?書くことならできるかぃ?なんて自分に聞いてみる。また、誰か知ってくれ。忘れな

          ニート、東北へ行く。~東日本大震災ボランティア記~ ーセカンド・シーズンー序

          ニート、東北へ行く~東日本大震災ボランティア記~⑧ 最終章

          以下の文章は3度のボランティア体験について2011年5月~12月にかけて当時書いたものです。 最終章・ぼくが東北に行けた理由  長々続いたこの記にも終わりを告げる。だからこそ俺が一番伝えたいことをここに綴ることにする。  そもそもどうして俺が東北にボランティアに行けたのか?  「暇だから!!」まぁその通りだ。なんたって、Yes!I’m neet!!!だ。丁度直前までジョブトレ→途中からバイトもしていたし、資金もあった。名古屋で説明会がある、しかもその日に名古屋にいるって

          ニート、東北へ行く~東日本大震災ボランティア記~⑧ 最終章

          「青きヴァンパイアの悩み」最終回、普通がひっくり返る瞬間。

          「青きヴァンパイアの悩み」最終話、凄まじかった。何がって「それが普通」って思っていたものがひっくり返る瞬間。私の目は何を見ていたのか。私たちがステレオタイプにイメージするヴァンパイアの姿。それが当たり前って何も考えずにいた。「生娘の血を求める。」とか。 「人間は、自分が理解できるように、世界を簡単にして分かったことにするものなのさ。」なんてドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る。」を思わず持ち出してしまうからこそ、その常識が変わる瞬間ってのは心に凄まじく残る。 「逃げ恥」のゆ

          「青きヴァンパイアの悩み」最終回、普通がひっくり返る瞬間。

          ニート、東北へ行く~東日本大震災ボランティア記⑦~ 二十四~

          以下の文章は3度のボランティア体験について2011年5月~12月にかけて当時書いたものです。 二十四・最後の夜 商店街から帰って来て、最後のリーダーミーティング。明日の予定の話があってから、今回のボランティアを、チームを振りかえってのことばを、各リーダーが話していく。あるリーダーさんは被災者の方々のことを思って、こらえきれず泣いていた。胸をつくもの。きっといろいろある。そんななか、チーム番号最後でトリ(笑)の私が話し始めたのは、悲しくも事実のケガ報告。しかも作業外って。  

          ニート、東北へ行く~東日本大震災ボランティア記⑦~ 二十四~

          ニート、東北へ行く~東日本大震災ボランティア記~⑥ 二十二~

          以下の文章は3度のボランティア体験について2011年5月~12月にかけて当時書いたものです。 二十二・町を見る 最終日の作業は1時間早めに終わり、我々は初の外出。石巻の商店街へ連れて行ってくれるらしい。お買い物して地域への貢献をしようってんだ。そこで何かしらイベントがあるという。  バスに乗ってさぁ出発。初めて、カスカ周辺以外の町の様子が見えた。カスカにある地図でインターナショナルLLさんが何故か無駄に笑、教えてくれたローソンを通り過ぎる。ほんと近いじゃないか・・・まだい

          ニート、東北へ行く~東日本大震災ボランティア記~⑥ 二十二~

          ニート、東北へ行く ~東日本大震災ボランティア記⑤~ 十八~

          以下の文章は3度のボランティア体験について2011年5月~12月にかけて当時書いたものです。 十八・我 作業で一番気をつけなくちゃいけないこと。それはケガ。僕らが作業するのは不衛生な場所だってある。どこから来たかわからないヘドロが相手だ。そこに埋もれたガラス、釘によるほんのかすり傷だって、大きな病を引き起こすことだってある。傷を受けたわけでなくても、爪の間に入ったばい菌による化膿だってある。現にボランティアの一人が爪の間が腫れて、病院に行ったこともあった。  ゆえにどんな

          ニート、東北へ行く ~東日本大震災ボランティア記⑤~ 十八~

          COUNT DOWN TVに多分私は救われたのだと思う。

          COUNT DOWN TV(CDTVサタデー)が先週で終了したことをネットニュースで知る。 そんな折、探しものをしていて引き出しを開けたら、昔のノートが出てきた。 1995年7月末から1996年3月にかけて、ただただCOUNT DOWN TVのCDランキングトップ10を書き記したものだ。 そう、CDTVはそのあたりから学校に行けなくなってひきこもりはじめた私の毎週の楽しみだった。そう特に何もなかった私はこの時間を心待ちにしていた。 そのころから、音楽というものに興味が出て

          COUNT DOWN TVに多分私は救われたのだと思う。

          ニート、東北へ行く ~東日本大震災ボランティア記④ ~十五~

          以下の文章は3度のボランティア体験について2011年5月~12月にかけて当時書いたものです。 十五・お話を聴く1 いろいろな御宅にお邪魔して作業させていただいた。そして、住まわれている方々にお話を聴かせていただいた。  「こっちの竹藪は茶色、向こう岸の竹藪は緑色、そう、この運河まで津波が来たんだよ。」ご夫婦はそんなことをおっしゃっていた。そう、茶色い竹藪は塩水を被った証拠。この運河が境目ってこと。これより南は津波の被害を受けて、これより北は無事だってこと。その境目に住んで

          ニート、東北へ行く ~東日本大震災ボランティア記④ ~十五~