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3チェーンコンビニオーナーの直言! コンビニFC.大きな24時間社会問題へ!

 コンビニの現場は「悲鳴が響く人間ピラミッド状態…」。無理に無理を重ね、ビジネスモデルに歪みが生じたコンビニ業界では、本部社員の方々、加盟店の方々、業界に関わる方々が疲弊・困窮しています……。

 一昔前、リスクを踏まえつつ、わずかな可能性に覚悟を決めて「コンビニ博打人生」に挑んで約20年。その間「食うか、食われるか!」という殺伐とした場面も幾度とありました。

 今はコンビニ経営から引退していますが、元加盟店のオーナーの立場で「東大阪セブン」を応援しています。

 私は約20年のコンビニ経営を辞めてから数年の月日が過ぎましたが、共に同じ時代を過ごし、今も現役で頑張っているベテランのオーナーにとって、この出来事は対岸の火事か。 3チェーンのベテランオーナーに本音を直撃取材してきました。


「オーナーの改革行動」には感謝の声も

 「セブンイレブン」のオーナー:ハッキリ言って「自爆テロ」だと思う。やっていることは無茶苦茶だけど、明らかに本部がビビリ始めた。加盟店に対して「気を使う」前までは、何をしても「問題無い!」と、本部が加盟店を見下してるなと感じる時があったけれど、これ以降は以前の出来事でも「世の中に露呈するって!」緊張感が半端じゃなく感じる。だから、良くやった!と思ってる。

 「ロ―ソン」のオーナ-:今までコンビニ店舗の「時短営業」とか、全く考え余地はな 
かった。知り合いのオーナーが何年も前から何度も本部にお願いしてもだめだったのに、今回、交渉したら営業時間が変更できたので喜んでいた。「あの人のお陰だって感謝してます」って。聞くと、「行動は猪突猛進でも、ある意味、時代を変えたと、普通では無理だから、凄い人とだと思うよ」。

 「ファミリーマ―ト」のオーナー:まずキチンと店舗運営を! それから、正規の手続きを踏んで本部に意見を上申する、普通、常識だよ。ほんとに……。

 「セブンイレブン」のオーナー:結局ね、コンビニは本部と加盟店とのwin-winの関係が保てなければ、経営の継続が成り立つたないし、本部は本部でリストラやいろいろなことがあるし、今、大変な時代になってきている。特にここ数年はそう。そんな時に本部に本気で逆らったら、FC契約の継続は終わりだよ。勝てる訳ないのだから。巨大な組織に逆らうだけ損。本部との良好な関係が重要で、意見を言うときは筋道立ててから言わせていただきますが、40年、利益配分の在り方に変化がないですよね!加盟店は社会保険の負担分で相当に厳しい。本部は利益が出ているのだから、本当に助けてください…お願いします。

 「ロ―ソン」のオーナー:結局、本部に「やらせてください」って言ってFC契約をしても、建前で立場は対等なんて平然と言うけど、そんな訳がないし! 今まで数多くのコンビニオーナーを見てきたけど、結果は自業自得で自滅だよね……。商売には向き不向きの適性があるから、向かない方は「コンビニ経営に関わらず」が無難と考えます。

やっぱり「三方よし」が商いの王道

 ご登場いただいたオーナー、お忙しい中での突然の取材でしたが、誠にありがとうございました。

 今回、感じたことは、お話を伺ったオーナーの店舗は商売人としてお客さまをお迎えする基本的な「あいさつ」「クリーンネス」「品揃え」がきちんとできていること。そして、従業員教育の「しつけ」をスタッフに親身に行っていたことでした。

 加盟店がコンビニ経営を円滑に行うには、過度に権利を主張する前に、加盟店としての責務を果たし、日々の活動で本部との信頼関係を築き上げていくことが重要だと、改めて痛感しました。

 私は「コンビニ経営は生き様」と思って取り組み、長期間、繁盛店として店舗を運営し、コンビニFC契約を満期で円満に終えました。それは「商は笑なり」。「三方よし」の精神で地域のお客さまに愛される店を目指してきたからで、その姿勢が商いの王道だと思っています。

(金子青春)

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