黄金律の安心感

10年10万kmストーリー 第14回
トヨタ・マークⅡ(1998年型)17年19万4000km


 見知らぬ読者から連絡をもらうとうれしい。電話を掛け直すと、その読者はトヨタ・マークⅡに17年19万4000km乗り続けている宮城県在住の男性だった。
「東北にも、故障なく17年と20万km弱走り続けているマークⅡが一台あることを憶えておいてもらいたんです。もし、よろしかったら、遊びに来て下さい」
 控え目な取材申し込みである。そうした申し出には必ず応えたいので、さっそく日程を決めて行ってきた。
 マークⅡといえば、1980年代の“ハイソカーブーム”を牽引し、一つの時代を作ったクルマである。白いマークⅡのトップモデルに乗ることがステイタスになってさえもいた。
 その後は、モデルチェンジを繰り返し、途中で「マークX」に名前を変えて現在まで生き永らえているが、残念ながら昔ほどの存在感を示せてはいない。数年前にマークXがモデルチェンジした時のメディア向け試乗会に参加したことがあるけれども、パッケージングやインターフェイスが20世紀的なままであることに軽いショックを受けたことを今でも良く憶えている。だからがゆえに、マークXのユーザーは高齢者に偏っているとトヨタから聞いて大いに納得もした。
 高速道路を降りて、一般道をしばらく走った先の町にマークⅡはあるはずだ。山々に囲まれた、静かで小さな町だ。

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10年10万kmストーリー

一台のクルマに長く乗り続ける人々のルポルタージュ。自動車ライター金子浩久が全国に出掛け、クルマ好きの喜怒哀楽を共有する。
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