Nobuhiro Kaneko
不耕起有機栽培を始めるには、ライ麦をカバークロップとして使うのが楽である。ライ麦にまつわるお話。
「ミミズの農業改革」金子信博(みすず書房 2023年)にまつわる話題
「ライ麦畑でつかまえて(The Catcher in the Rye)」は1951年のサリンジャーの小説である。 農業ではカバークロップといって、収穫しないがわざわざ栽培する作物がある。その目的は、あまり肥料分が多いと調子が悪いことがわかっている作物を育てる場合、やりすぎた肥料をあらかじめカバークロップに使ってもらうというのがひとつ。病原性のセンチュウの密度を下げる。あるいは、土壌有機物を増やすといったことなどである。 耕さない農業について調べてみると、ライ麦をカ
2023年12月に出版した「ミミズの農業改革」は、私の本としては稀なことだが、たくさんの書評をいただいている。せっかくだから、まとめてみた。 信濃毎日新聞(2024年1月27日) 読売新聞(2024年1月28日) 日本経済新聞(2024年2月10日) 四国新聞、北國新聞など(配信) 日本農業新聞(2024年3月31日) 書いた本人が言うのも何だが、ジャンルがよくわからない本である。企画・編集の市田朝子さんには農学書ではなく一般書、そして大学生くらいにわかるよ
おかげさまで2023年12月にみすず書房から出版された「ミミズの農業改革」は2024年3月に第2刷を印刷していただいた。 2刷にあたってチェックしたが、漏れがあり。 166ページの表10−1の右下、「自然農」の「輪作・混作」は正しくは空欄で、「遺伝子組換」のところが「使用しない」となるのが正しい。ご指摘いただいた、Uさんに感謝。 また、168ページ4行目は 誤「表10−1の一番下」 正「表10−1の一番右」 である。 講演などで使っている原図はこのよう
いきなり、私事だが、2024年3月末をもって長い教員生活も定年を迎え福島大学を退職することとなった。 最初の職場、島根大学では農学部(後に生物資源科学部)に計12年間。当時は育林学研究室に三宅登教授、片桐成夫助教授がおられて、大学院の博士課程3年目の10月で中退して、11月から助手として採用していただいた。 横浜国立大学には1998年に異動し、最初は環境科学センター、そして改組にともない大学院環境情報研究院で土壌生態学研究室というのを作った。 2018年に福島大学に新