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みうらじゅんとリリー・フランキーが「人生」を語る!?(No. 912)

考える人 メールマガジン
2021年4月29日号(No. 912)

そろそろ“人生”を語ろうか――。
みうらじゅん&リリー・フランキー
『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』

みうら「……あのさ、最近、気づいたんだけど、どうやら人間っていつか死ぬってね」
リリー「どうやらね、死ぬっつーじゃないですか」
みうら「うん、どうやら死ぬっつーね」

 2010年春。唐突に始まったふたりの会話。それまでもグラビアなどをめぐって対話を続けてきたふたりだが、この日は深夜まで、人生にまつわるさまざまなことを、とめどなく語り合った。
 その対話は、2011年11月に単行本『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』として刊行。約10年の時を経て、文庫化(2021年4月26日発売)となったのを記念して、対話の一部を3週連続で公開いたします。

第2回 それで結局、仕事とは?(5/3公開予定)
第3回 生きざま・死にざまとは?(5/10公開予定)

文庫『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』はこちら

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「考える人」と私(12) 金寿煥

「一頃は、女性誌に原稿を書くとか取材を受けるというのを、結構やってたとは思うんですね。でも昭和が終わったらピタッとやめちゃった。別に昭和が終わったからやめたんじゃなくて、それ以前から『やだな』と思ってた部分があって、それがいつ頃からかっていうと、やっぱりプラザ合意の頃からですかね」(「考える人」第2号特集「橋本治と考える『女って何だ?』」)

 特集はこのようにして始まります。橋本治さんは、なぜ女性誌への寄稿や取材をピタッとやめたのか? それはなぜプラザ合意の頃からなのか? 「その先を知りたい」と思わず前のめりになるような書き出しです。
 その内容に迫る前に、この文体というかスタイルに注目してみます。
 先週のメルマガで書いたように、この特集は橋本さんへのロングインタビューをもとに構成、つまり橋本さんに話をうかがい、その音声を文字に起こし、それを編集部(松家仁之編集長)が原稿にまとめたものです。通常ですと、その原稿に著者(インタビューイ)が修正や加筆を施し、記事が完成します。その修正や加筆の多寡はまちまちで、時には原型をとどめないぐらい「赤字」が入る場合もあります。それでも、インタビュアー側がまとめた原稿をベースにすることがほとんど。しかし橋本さんは、ご自身でイチから原稿を書いて送ってこられました。編集部がまとめた原稿をベースにしながらだと思いますが、わざわざ何倍も手間のかかる作業――ちなみに橋本さんは手書き原稿です――を選択されたのです。
 原稿をまとめた松家さんの手腕に問題があったわけではないでしょう。松家さんがまとめるインタビュー原稿は、どれも惚れ惚れするほど見事で、私自身もそれを読んで多くを学びました。
 いくら自分の話をベースにした原稿だとしても、他人の手によって文章化されたものに対する微かな違和感があったのでしょうか。それとも読者に対する責任感か、「考える人」という新しい雑誌に対する意気込みだったのか――。
 橋本さんの真意を確認したことはありませんが、逗留先の温泉旅館から送られてくる手書き原稿のFAXを一枚一枚手に取りながら、「なるほど作家というのは凄いものだな」と実に間抜けな感想を抱いた記憶があります。
 それから約4年後、私は和田誠さんのロングインタビュー(「1962年ドキドキの日々」、「考える人」2006年冬号特集「1962年に帰る」所収)を担当しましたが、和田さんも橋本さんと同じようにインタビュー原稿をご自身でイチからお書きになり、それを送ってこられました(和田さんも手書きです)。以来、インタビュー原稿の著者校正が戻ってくるときは、いつも橋本さんと和田さんのこのエピソードを思い出します。(つづく)


※来週5/6(木)の配信はお休みします。次回メルマガ配信日は5/13(木)の予定です。

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