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【御礼日誌】ボス村松の自転車泥棒、終演致しました!!


「ボス村松の自転車泥棒」
シアターミラクルでの公演、全6ステージ。
まずは御来場・御視聴下さった皆様。
そして、気にかけて下さった皆様、応援して下さった皆様。
公演に携わった全ての方に、深く御礼申し上げます。
本当にありがとうございます!!!

昨年の4月に無期延期となった「ボス村松の自転車泥棒」移り行く時勢の中で、どうにか出来るのか果たしてどうなのかと、座組全体で揺れながら、最終的に今日が最後の通しです。
となった時の、あの苦々しい気分はずっと心に残ったままになっていた。

その後も状況に合わせて、上演の機会を伺っていたボス村松はことあるごとにグループLINEに公演スケジュールの打診。しかしこれまたなかなか都合や皆の心情(かどうかは分からないが、ここではそう記しておく)が折り合いつかず、その流れの延長で「ボス村松のプリズンブレイク」という作品が上演されたのが大体一年だった気がする。

そうして今年の、1〜2月頃だったか。ボス村松から経過報告の連絡があり、7月にリベンジマッチをしようと思うという内容だった。

一部キャストの変更はあったものの、新体制で作られていった今回の「ボス村松の自転車泥棒(再戦)」は、途中あたりから(公演の2週間前くらいから)ほんとに演出家vsキャストの戦いになっていった。いやほんとに凄まじいインファイトだったと思う。
僕は鋼鉄村松・・・ボス村松の作品に出るのはこれがはじめてだが、劇団員の方の言葉や、お客様のSNSでの反応を見ていると、死闘と呼ぶべきインファイトは効果があったのでないのだろうかと思った。
すげえ泥くさいな、でも演劇ってシステマチックにすることは出来ても、意図して泥くさくするのは難しい。これってやっぱり作家にしても、俳優にしても、その人の人間性とか品性みたいなのが出てきて、そこがぶつかったり擦れあったりするまで向き合うから、泥くさくならざるを得ず。
そこまでやらないでスルーすることだって出来ちゃうところを、そうしなかった結果だと思う。

で、僕はそれにハラハラしつつも結果としてはすごく楽しい現場だな?!という気持ちになっていったわけですよ。
スリリングだなオイ!!って思ってたし、ボス村松が「照明なんて地明かりと赤だけでいいよ」って言っててキャスト一同が「この複雑さを地明かりだけでいくだと・・・?!」ってなったかと思ったら、劇場入りしたら照明のキッカケが「100超えててどうしよう」という話で、おおん?!!なんか色々違うよねえ!!!
って、久々に着地が見えない。そしてそれが面白い。って気分だった。お客様が入って、笑いが来た時だって「ああ、ボスのオモローが通じる世界だな」ってなったし、そうかと思ったらビクともしない日もあった。狂ったような音響ミスが飛んできたり(ボス村松が出演しながら舞台上で音響操作してる)とにかくこの、揺れ方が凄まじい舞台だった。

こんだけ書いてるけど7/17(土)23:59までは配信チケットがまだ買えるので、とにかく観て欲しい。千秋楽でもトンデモは起きてる。ほんと全部の回観ても、何事もなかった回はない。

配信だって最初は「俺、あんまりいいと思わねーんだよなぁ。でもやれる人が近くにいるなら、やってみるか」って事になり、何度か打ち合わせをして、方法とかも相談して。
多分、実際の配信の映像とかを観るまでは、それでも懐疑的だったんじゃないかな。
ただはじまってからはボスが一番配信の恩恵を受けてて、自分が出演してるから俳優たちの演技をちゃんと見れないから帰って(もしくは休憩中に)映像観てからダメ出しする!って言って毎回100分集中してやってた。
そのストイックさは普通に尊敬するものがあったし、徐々に配信についてもポジティブなメッセージをボスが言ってくれるようになっていったのも近くで見てると面白かった。

森山大道の書籍で「過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい」ってのがあるけど、実際ほとんどのことが、昔の知恵や知識を洗い直したものが未来を導いたりする。
新しいことが出てくると、人は反射的に反発したり疑ったりするけど新しいものの大半が過去からやってきてるものだと認知すると、そういうアレルギーみたいなものはとんとなくなるのではないかと自分なんかは考えながら生きてる。
銀英伝でも、ヤンは古い戦術を活かしたりしてたじゃないですか。
そういう話は多岐に渡る。

「ボス村松の自転車泥棒」だって、誰かにとっては懐かしく、誰かにとっては新しいと感じられたのではないだろうか。

いや、書きたいこと他にも多くなってしまうのでこの辺りで筆を置きますが、まだ観てもらえる時間があるので気になったらチェックしていただきたいです。

どこかで機会つくって、アフタートーク的なイベント出来んかな・・・。

(マチソワ間に配信をチェックするボスと倉垣)

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