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続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑥

6) ログローニョへ

 6/5(月)
 宿をいつもと同じ6:00に出たが、サンソルは小さな村で、あっという間に村を出てしまった。この時間に出たのは私が一番で、他の人たちはまだ準備の動きすらなかった。一階の出口には頑丈な鍵がかかっており、多分、上階のレストランから出られるのではないかと見当をつけ行ってみると、予想通り簡単に外に出ることができた。

西の空に月が白く残っている

 前を歩いているのは一人の男性だけで、途中で追い越した。ゆっくりでもいいが、早い方が昼の暑さを避けることができる。

 今日のコースは平坦で、そこから峠を上ると、眼下にログローニョの町を見下すことができた。そこから町を見ながら下った。町は見えてるのだが、なかなか着かない。大きな町というのは平地に広がっているので、着いたと思ってもなかなか中心部に達しない。小さな町の場合は丘の上にある。

道の端に旅人のための避難場所があった

途中、山の中で車の移動販売があって、そこで軽い朝食をとった。巡礼相手の商売なので、半分奉仕のようなものだろう。坂を下り切ると、いよいよ町の中へと近づき、人家も増えて、貸し出しの家庭菜園のようなものがあった。

区画された菜園

まもなく大きな川にぶつかると、それに沿って歩き、そして大きな石橋を渡るとログローニョの町の中心部に入った。ヨーロッパの橋はそれぞれに歴史を感じる趣があって、どれもが個性的だ。

ちょうど夏休み前で、小学生たちが先生に引率されて見学に来ていた。後ろの方で、先生の説明を聞かないで勝手に遊んでいる生徒がいて怒られている。どこの国の子供も一緒で、かつて見た懐かしい光景だ。

教会があったので、中に入ると小規模なミサが行われていた。会堂の規模の割に参加者は20人くらいと少ない。

多くの聖像で飾られた教会内部

 アルベルゲの受付の1時間ほど前に到着したので、あたりをぶらぶらし、河畔公園の椅子で少し休んだ。熱のせいか体がだるい。改めて宿に行くと、入り口は角(かど)を曲がった奥の方だと教えられた。ひょっとしたら、初めからこちらに行けば良かったのかも?
案の定、行ってみると、既に大勢の人たちが待機しており、その中には顔見知りもいて、例のpatagoniaさんもいた。彼女は、昨日はロスアラモスに宿泊したという。やはり、思った通りの健脚だ。そして、彼女の行程の取り方が適切であった。

 宿(10€)で寝袋に入って1時間ほど眠ったら、発汗して熱も少し下がった様だ。汗で濡れた身体をシャワーで洗い流し、洗濯をした。夕立があり、外に干していた洗濯物が物干ごとに中に移されていた。

 街に出て夕食の買い物をした店で薬局を尋ねると、道向こうに見つかった。残ったロキソニンを見せて、これが欲しいと言うと、どういう症状なのかと聞かれた。喉が痛く、痰が出て、熱があると告げた。そうすると、ロキソニンではなく、瓶に入った液状の飲み薬と分包になった顆粒状の薬を処方してくれた。

左が顆粒の内服薬、右が咳や痰止め

 症状を正確に伝えないといけないので、これらの会話は全てGoogle翻訳を介して行われた。以後、この薬をなくなるまで飲み続けた。今回の風邪は、私の風邪を引いた時の通常の症状であり、コロナと間違われるのではないかと危惧したが、それはなかったのでホッとした。
薬を得たことで、気分的には楽になった。これでまた新しい経験が加わった。

この旅に出る前に、済ませておかなければならない用事を詰め込んだことで、多少無理をしたことが原因である。今回は2週間と短かったので、甘く見ていたのが仇になった。
(20.5km、41,729歩)

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