対人論証だらけのネトウヨ落語家

如何にもネトウヨらしい、対人論証その他詭弁だらけの寄稿文があったので反論してみた。掲載は例によって夕刊フジ。この程度の作文でも原稿料が入るのだから羨ましい限り。

>一部の野党やメディア、市民団体が(国葬に)反対すればするほど、私は「安倍さんは、やっぱりすごい政治家なんだ」と思ってしまいます。

反対が強いということはそれだけ「国葬に相応しくない」という評価もある、即ち「さほどすごい政治家ではない」ということなのだが、そのように客観的に思考できないとしたらどこか認知が歪んでいるか、さもなくば単なる虚勢による自己欺瞞だろう。

>「反アベ」を掲げると、左派勢力にはメリットが生まれる。あと3年ぐらいは、「安倍さんネタ」で押しまくるんじゃないですか?

「親アベ」を掲げる右派勢力にも同じ事は言えるのでどっちもどっち。

>左派の野党もメディアも「日本的リベラル」の方々も、実はすべて、安倍晋三という人に頼っている。

安倍氏に依存し頼っている右派や自称保守の自己投影、ブーメラン。

>世界からすれば「アベシンゾー」を評価することは当たり前なんですよ。だからこそ、日本では「反アベ側」も大きくなる。

海外では安倍政権のスキャンダルは殆ど報じないので、当然、儀礼的で表層的な反応になる。その単なる社交辞令を評価と受け取るのも、バイアスが掛かっている証拠。「だからこそ」以下は根拠不明。

>彼らにとって、「アベガー」は生きがいなんだから(笑)。

安倍氏を生き甲斐にしてきた右派や自称保守の自己投影、ブーメラン。

>「アベガー」で盛り上がっている人々を見ると、私は「左派メディアやSNSの洗脳を受けている、かわいそうな人もいるんだろうな」と思ってしまいます。

「右派メディアやSNSの洗脳を受けている、かわいそうな人」の自己投影、ブーメラン。

>例えば、「モリカケ」。左派野党とメディアは疑惑を騒ぎ続けましたが、決定的な証拠は出せませんでした。

何の決定的な証拠が何故必要なのかは不明だが、政治家の口利きや忖度や文書改ざんや職員の自殺や黒塗り情報公開の弊害等々、長期政権の驕りや緩みからくる政治の歪みの状況証拠は次々に白日の下に晒されたので、いずれにせよ問題がないことにはならない。

>安倍さんへの憎悪を煽るような言論空間が、今回の悲劇を引き起こした一因にあるとすれば問題です。

「憎悪を煽る言論空間」は通常、怨恨の念を抱く者のストレスや鬱憤を解消する向きに働くので、寧ろ「安倍氏批判が弱過ぎた」からこそ容疑者の憎しみや不満が増したと考えるのが自然であることは、別記事でも詳論した通り。平和ボケした者はとかく犯罪者心理に疎い。

>奈良の事件現場や、東京の自民党本部に切れ目なく献花に訪れた人々を見てください。奈良では先週初めまでに10万人を超えたそうです。あれこそ、安倍さんを支持する「サイレント・マジョリティー」ではありませんか?

多数論証。多いから正しいとは限らない。「サイレント・マジョリティ」は、寧ろわざわざ献花に訪れない(10万人以外の)人々を指す。

その言動が時々物議を醸す落語家の桂春蝶氏。牧歌的な名前に違わず脳内お花畑のようで、彼のwikiを読む限り、ほぼ完璧にトンデモ右翼思想に感化されている。
彼もまた他の安倍信者同様、低水準教育の犠牲者。義務教育で哲学・心理学を教えないから、想像力・自制心・倫理観・論理的思考力・メディアリテラシー・問題解決力が低くなる。低水準教育を受けた者ほど、批判的思考力や自己客観視能力は低くなり「己の知見こそ全で真」等と思い込む。

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