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日常の逆説

菊池さんへ

ご無沙汰しております。
色々なことが次々とあって、なかなか時間が作れず、ふとした時にちょっとずつちょっとずつ書きためていたものだから、手紙にもなっていないような文章になってしまいました。ただただ自分のことを振り返っているだけかな。

それでもよかったら読んでください。
目次は、大体の書いた時期で区切られています。

2022.1  第一子誕生の時のこと

お久しぶりですね。
このシリーズは終わったのかと思っちゃうほど久しぶりでしたが、お手紙の返事をもらえて嬉しかったです。
僕の返事もだいぶ間が空いちゃいましたが 無理なく続けていきましょう。

前回の僕の手紙はコロナウイルスが流行るちょっと前。菊池さんも言ってたけど、確かにコロナウイルスによって今までの日常が崩れ去ったことについて綴っているに違いないと思われるようなタイトルでしたね。

まあ、実際にコロナの影響で、OBCが出演するほぼ全てのイベントが中止になったし、自粛生活が始まったこともあり、OBCとしての活動もかなり減ってしまいました。特にOBCライブは飛沫飛びまくりだからね。日常としてやってきていたことを強みにしていた活動が本当に崩れさったといえるでしょう。
かといって、悲観的になることもなかったのだけどね。まあ、世の中こんなだから仕方ないよねって感じで。
それに、ちょうどコロナ禍の真っ只中、2020年の8月末に第一子が産まれたことが、コロナ禍以上に日常を変化させたかな。

ここだとよく眠ってくれるんですよ

妻と子が退院直後の2週間と保育園の運動会が終わってからの1ヶ月間、育児のために有給をもらいました。コロナとか関係なく、その間は家の中で3人でずっと過ごしていたのですよね。この世界に3人しかいないような感覚?なんかサブカル漫画に出てきそうな陳腐なセリフだけど。いくら保育園で子どもと関わっていたとしても、新生児なんて初めてだし、最初のうちは死んじゃったらどうしようって心配が強かったな。でも、大袈裟かもだけど、仕事のこともすべて忘れて命を繋ぐことだけに集中している生活っていうのが、新鮮だったな。基本的にいつも寝不足なんだけど、フワフワして眠いのに耐えるのも充実の証として感じてたのかも。でも、これは夫婦揃って育児にあたっていたからで、一人だと孤独だし大変だろうなぁと。

泣いたり笑ったり
草ボーボーの庭にて

育児のための休暇中は、夜中でも泣き声で僕も飛び起きていたのだけど、不思議なもので仕事に復帰すると起きなくなっちゃった。
それまでは、意識していたわけじゃないけど、気が張っていたのかな。
これを継続していると思うとお母さん達はやはり偉大だね。

休暇が終わっても、仕事と育児が中心で、OBCのことはほぼ手つかずでした。

まあ、コロナウイルスの影響もあって、どちらにしろOBCライブとかは出来なかったから、ちょうどよかったのかも。

たくまくんも、「コロナだし、かんも子ども小さくて忙しいし仕方ないっしょ」と、言ってくれたよ。

そんな中でも、頭の片隅に、意識のどこかに、OBCのことはあって、ちょっとでも時間ができた時にはなにかしらやろうって思ってました。
コロナでOBCライブできないから、いなかでバンバンシリーズで楽しんでもらえるかなと思って、シリーズ2作と、テーマソング・MVを時間を縫って制作しました。

たくま君と同じ音楽制作のソフトを買って、自分でも挑戦しています

OBCの映像作品を作ろうと思って撮影場所を探していると、SNSで発信するようになってから色々な素敵ポイントを知っているはずだったのだけど、こんな場所があったんだなぁと新たに発見できたことが驚きだったな。
作品に残すぞと思うと、違う目線になるのだよね。
それに、誰もいない早朝の湖畔とか最高の雰囲気。

早朝の奥多摩湖畔。ひぐらし荘のそばだよ。
東京都文化遺産、小留浦の太子堂

だけど、これは、僕らだけで作ったもの。
子どもが主役のまちおこしを謳っているから、やっぱり子ども達となにかしたいなって。
いつもライブに来てくれていた子達から「OBCやりたいね」「OBCまだかな」って声もあったから余計にね。

2021年の12月、コロナウイルスがすっごく収まっているここしかないってタイミングで、いなかでバンバン撮影会を開きました。

これなら、不特定多数じゃないし、全く密でもないし。

たくさんのご家庭が参加してくれました。今までも来てくれた子や移住してきてあらたに加わってくれた子、OBCライブは恥ずかしくて卒業したのだけど動画には出演したいって子が結構いてなんか新鮮でした。

小学生達も積極的に参加
撮影後のOBCライブ。恥ずかしくて朝礼台に座り込む小学生がたくさん・・・

そして完成した作品はこちら~

その他にも、コロナ禍でもできることをやってました。ありがたいことなので、舞い込んできたことには一生懸命取り組んでたましたが、やはり、面白くなってのめり込んじゃいますね。
楽しかったです!!

それでも、仕事以外では子どもとの時間がメインでした。

初夏の山のふるさと村にて
イチョウの絨毯の上で
ドラム缶橋を慎重に歩く
初めての雪遊び
ブルーグリーンジャーナルで撮ってもらいました
妻の実家の近所の縁側

四季折々の自然の中で我が子と共に過ごす時間は、本当にかけがえのないものでした。可愛くて仕方ないんですよね。自分がこんなに子煩悩になるとは思いませんでした。

2022.11   第二子誕生の時のこと

令和4年9月に新しい家族が増えました。

第二子は女の子です

退院後、妻と娘は妻の実家に帰省。僕と息子は奥多摩に残り1ヶ月半ほど離れて暮らすことになりました。シングルマザー・ファーザーで頑張っている家庭の凄さを痛感しましたね。僕はとても気力体力がもたなそうなのでほとんど自分の実家にお世話になっていました。両親には本当に助けてもらったなぁ。

でも土日祝日は島勝が忙しいから自宅に戻り二人で過ごしていました。
息子も母のことは口にはしないのだけど、何か感じるものはあるようなので、その分、自分が休みの時は、妻の実家に顔を見せに通ったり、たくさん遊ばせようと野山に連れて行ったりしてました。

深山橋と虹
旧小河内小学校の校庭からの眺め
山のふるさと村の中の苔がたくさんある道
留浦集落の中道、鱗雲

仕事は運動会シーズン、そして休みの日も活動し続けていたからか育休を取得する直前に体調を崩し、妻と娘を迎えに行くのが2週間近く延期になってしまったんですよね。なかなかハードな期間だったな。
自分が体調を崩している間、祖父母宅で息子は預かってもらっていて、数日会えないだけだったのだけど再会した時は感極まるものがありました。息子も僕がいない時は「父ちゃん」という言葉を全く出さなかったそうなのだけど、会った時は堰が切れたように全力で甘えてきました。こんなに小さくても感じ取って我慢をしていたんだな。

見つめ合う兄と妹

妻と娘が戻ってくるタイミングで、1ヶ月半ほど育休をいただきました。その後1ヶ月間も有給で月の半分近く休ませてもらったよ。

「かん先生が日中に家で兄の面倒を見てたら育休をとってる意味がない」と園長が言ってくれたので兄は保育園で預かってもらい、日中は3人で過ごしました。

抱っこで湖畔を散歩
大あくび
休日は一緒。兄が妹をかわいがる姿も見られるようになりました。

そんななか、2年ぶりにOBCライブの依頼がありました。
久々すぎて、子ども達が集まってくれるのかなぁ。
完全にリセットされて、また初めの頃のような少人数で再スタートするのも面白いかもな。
幸いにも息子が歌ったり踊ったりするの好きそうだから、僕一人の可能性は低いな。
ただ、僕自身が前みたいにできるかなぁ。恥ずかしくなっちゃったりするかな。
前に菊池さんが記事にしてくれた時に話した、腹を括るってのができるのだろうか・・・。

なんていろいろ思っていたけど・・・

紅葉の中の山ふる秋まつり
久しぶりのライブ、みんな頑張りました

以前によく参加してくれていたOBCキッズ達が集結。久しぶりだったからか、序盤はダンマリ。かなり焦った。でも徐々にエンジンかかっていく感じが面白かったな。やはり、子どものリアルな心の動きがパフォーマンスに直結するのがOBCライブだなと思い出したよ。

久々のOBCライブは楽しかったー。
息子も初陣を見事に飾ることができました。親子でこの舞台に立てる日が来るなんてね。

子どもたちや保護者の方からも、「次はいつ?」って声があったから楽しんでもらえたのかな。

そして僕自身も
またやりたいな
と思えたことがよかったです。

2023.1  育休を終えて

育休も明けて、有給を使いながら段階的に仕事に復帰しました。
12月は週に2日か3日くらい働く感じでしたね。


復帰してからしばらく心身共に不安定にもなりました。
そんなことは今までになく、とても珍しいことだったので妻も心配して、自分も大変なのにずっと支えてくれています。
菊池さんが協力していたちゃんちき堂のテツさんの本を読んで元気をもらったりもしました。

今は、家族4人で毎日を乗り越えながら過ごしている感じです。
40歳を迎え、体力の低下を痛感する日々ですね。
とりあえず、担任を受け持っている年長児たちを無事に小学校に送り出すことだけに集中することを決めました。

OBCのことは出来てないけど、仕事そのものがまちおこしにも関係してる気もするし(子ども達の成長=明るい未来)、まあいつか落ち着いたらそのうちねって感じです。

OBCライブは依頼があればまたやりたいとは思うのだけれど・・・

2023.4  OBC、新たなるステージへ

担当していた年長児クラスの子ども達を3月になんとか無事送り出して、ようやく以前よりは多少は落ち着いてきたかな。

たくま君も色々とあって、お互いになかなか会う機会が作れなかったのだけど、少しずつ、タイミングを合わせられるようになってきました。
機会が減った分、たまに会うとついつい関係ない話も多くなって長居してしまうね。

そんななか、またまた山のふるさと村からOBCライブの依頼が。

コロナの感染予防対策もだいぶ緩和されてきたから、思い切ってパフォーマンスを楽しめるようになりました。秋に一度やっていたのもあってか、最初からみんな元気いっぱいに踊っていたよ。

声をマイクで拾うのも解禁
子ども達の声が響き渡るとアツいね
観客とのハイタッチタイムも解禁
みなさん喜んでくれます
こんなヨチヨチ歩きの初参加キッズも
新緑をバックに全力でのパフォーマンス

今回のOBCライブ数日前の夜にたくま君と話していたこと・・・

僕が保育士ってことで、なんとなく保育園児対象と思っている子も多いみたい。今まで参加してくれていた子達が小学生になると、恥ずかしくなって卒業していってしまう傾向にあるのだけど、いなかでバンバンの撮影会は喜んでやってくれてたし、踊る以外でもなんらかの形で参加できる方法を考えていきたいねと。

そんな話をしていた矢先に、多くの小学生が参加してくれたことがとても嬉しかったな。

ちなみに今回のライブの写真はたくま君の息子二人が撮ってくれたものです。
他にも、初参加の小さい子の付き添いで参加してくれる子もいました。
純粋に再びパフォーマンスを楽しんで歌い踊ってくれる子もいました。

すでに、中学3年生から小学1年生まで全ての学年にOBC経験者がいる状態で、さらに、ニューカマーの保育園児達も加わっていくので、これからどんなことが起きるのか考えるとなんだ嬉しくなりますね。

2023.5  日常の逆説

菊池さんとの手紙のやりとりでは、お互いによく日常について触れていますね。

日常=いつも同じようなこと

でも、普段の生活の中でも日々色々な出来事があることの方が普通で、慣れていくとでそれがまた「日常」になっていくんですよね。

ってことは、日常=大なり小なり毎日違う事が起き続けること
つまり変化し続けることも日常なのかなって

あるようでないような・・・幻みたいな言葉ですねぇ、日常って

毎日見る景色だけど、毎回違うからついつい車から降りて眺めたくなる瞬間があるんですよね。

OBCの活動も今では特別なことに変わっちゃいました。
日常的なまちおこしなんて誇って言ってたけど・・・

でも今はそれでいいのかなって思っています。

力が以前以上に抜けてしまって、やる気のないように見えるかもね。
でも、奥多摩では、OBCを忘れるくらい他にも頑張ってくれる人たちがたくさんいるし大丈夫。
僕らは日々の暮らしや家族との時間を大切にして、OBCは楽しくできる範囲でやっていきたいなと思っています。

家族4人でお弁当を持って近所にピクニック

と言う感じで、ここ数年の自分のまとめでした。

菊池さん、そろそろまた奥多摩に遊びに来てくださいな。
そして、子ども達とも会ってやってくださいね。
お待ちしております。

でわでわ。

P.S. 最後に、最近、奥多摩で頑張っている方々を紹介しておきますね~。

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