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#057 国内線ネタの需要

クルー時代のエピソードに興味を持ってくださる方は多い ところがその大半は国際線クルーをイメージされたものなので お答えできない部分もあったりする そんなときは期待に応えられず申し訳なくなる

現在clubhouseというフィールドでほぼ毎週一回 キャビンクルー時代の経験などを盛り込んだ話を共有する機会がある 主催の方はもちろん一緒に壇上で話す仲間もまたエアライン関係者だ 私のように既に退職している人の他に現役の人もいて 日系外資系と会社もそれぞれで同じ業界でもお互いに新発見もあったりしてとても楽しい

リスナーとして部屋に来ている方々は旅好きな方が多く 航空業界に興味がある方も多い リスナーの方々の経験談などを聞かせていただく機会もあってお客様目線でのエピソードもまた新鮮だ

この部屋に参加させていただくようになって一年以上になる 業界を離れてから10年近い年月が経っているのだが 濃厚な時間だったあの頃の経験は単純に思い出としても印象が深い そのためこの部屋でその思い出を共有する時間は今のわたしにとって大切な息抜きの空間になっている

同期と会ったり 年に数回行うリモート会などでもクルー時代の話をする機会はある クルー時代の話をしていると自分が確かにクルーとしてその場に存在していたということを実感できる 時々不安になることがあるのだ 自分が過ごしたあの頃のことはすべて幻だったのではと 今思えば逃げるようにして職場を離れた 業界に従事していた期間はおよそ6年間 短くはないが長くもないその期間で責任者という資格も取得し国内を飛び回った 飛行機といえば通路は2本の大型 国際線こそtheクルーといったイメージが強い中でわたしはそのどちらでもない形式のクルーだった

元クルーとして露出する人の多くは国際線乗務経験があり国内線の乗務経験しかない人は比較的外に出ていないように思う どれがおそらくクルーのイメージに影響するのだろう わたし自身も国内線クルーということにどこか引け目のようなものを感じていたところがあってあまり表立って元クルーであるということは言わないようにしていた

しかし毎週自身の経験談を話す機会をいただいてから 多くの方がイメージしにくい国内線のクルー事情というのをシェアすることが少し楽しみにもなってきた 加えて台湾で知り合った友人や美容サロンなどでスタイリストさんと会話をする中で彼女たちの出身地や思い出の地の話になったとき その土地のことや空港のことなんかを自然と話すことができて盛り上がるということもあった 

ありがたいことに国内といえどあらゆる路線に乗務していたので北海道から沖縄まであちこち飛び回るという貴重な経験をした そのおかげで初めて会う人との会話でも国内のご当地ネタをきっかけにしたりできるようになった これはもしかするとわたしの強みでもあるかもしれない 

そんなふうに考えていると何だかもっと日本のことを話したい気持ちになってくる 今参加させていただいているエアラインストーリーのお部屋からスピンオフで国内線のお話なんてはどうだろう 
それともここで各空港と合わせたご当地シリーズをショートストーリーで展開していこうか 

そもそも需要はあるのだろうか そこが問題である



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