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30キロ

焙煎工場で働き始めて約2か月が経ち、コーヒー豆が入った30キロのコンテナを手で持ち上げて運べるようになってきた。

当初は15キロでもきつかったが全身筋肉痛を2、3回経て筋力がついてきた気がする。
最初は不可能だったことが毎日やる内に可能になっていくのを身体的に感じていて楽しい。

最初の二週間は毎日どこからしらが筋肉痛で、弁当を作る気力はおろか作るという発想すらなく毎日オリジン弁当を食べていたが、一カ月経ったくらいからほぼ毎日自力でお弁当にしている。

ちなみに東京の店舗で働いていた時は、店舗の近所に箱根そばがあったので出勤の日は本当に毎日箱根そばでお昼を食べていた。
箱根そばは12時台以外は空いてるし秒で出てくるしくせがなくて美味しいし安いので素晴らしいが、流石に毎日食べると栄養が偏る。


なんとなくどこからか良いサイクルに乗れた気はしているのだが、その根源元は「野菜」だと思う。
毎食、野菜を食べる。という、至極当然の健康法なのだが、これを意識するようにしてから明らかに体と頭がすっきりし始めた。
実施するにあたり発生する問題が「めんどくさい」というどうしようもない壁なのだが、これを解決するために台所の環境を整えた。


まず、台所のハンドソープは手をかざすと自動で出てくるタイプにした。これにより、ハンドソープをプッシュする手間が省けた。それだけのことなのに「ものすごく贅沢な気分」を味わえてやる気に繋がっていると思う。
めんどくさかったことがLUXURYな場に変化し「じゃあやろうかな」という気分になった。自分で自分をだましているような感じでもある。

あと、「洗い物を絶対次の日に持ち越さない」という病的なまでの最も厳しいルールを設けた。洗い物が溜まっていると全てのモチベ―ションが下がる。どうせいつか洗うことになる。勝手にはなくならない。早い方が汚れはすぐに落ちる。はいやりましょう。それ以上何も考えないで下さい。と、自分に言い聞かせている。
書きながら自分でも気持ち悪いと思うが、それで野菜を摂取できて健康になれれば途中はどうでもいいのである。完全に馴染んでしまえば「朝に歯を磨く」と同じような感じになってくるかもしれない。


自分はめんどくさがりで、結局パソコンの前の椅子に座っている時間が一番長いタイプの人間だが、こうして少しずつ習慣を変えようと試みている。

そんなことをせっせとやっている理由はさっきの健康意識もあるが、それと別に自分が「30代になって頭が頑固になってきている」と感じるからである。
なんか、自分で自分を直感的に評価した時に「こいつ、このままでは落ちる」と思うのである。落ちる、というのが具体的にどういう落ち方なのかは分からないが、このまま普通にやっていて「上がる」ことはないような気が自分に対して感じているのである。それはまずいので、取り組みを増やしている。という感じである。という根源から来ているので結局あまり能動的な理由ではないのだが、もう20代ではない。昨日から9月で来月にはまた誕生日を迎える。そしてまた年が明けていく。

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