見出し画像

遊戯王2011年3月カラクリ解説その2


こんにちは、反町隆史と申します。
普段のゲートボールではカラクリデッキを好んで使用していて
カラクリでの戦績は
・2011年9月チーム戦9-0(準優勝
・第一回寒波亭個人戦3-2(予選落ち
・第二回寒波亭チーム戦3-2(予選落ち
・第三回寒波亭個人戦8-0(優勝
・第一回孫悟空1103ゲートボール大会5-1(優勝
・第五回寒波亭チーム戦6-0(ベスト4
・第七回寒波亭チーム戦5-1
・寒波亭5人でCS!5人チーム戦5-1(優勝

です。50マッチほど行って勝率86%です。

前回はこういう記事を書きました。



・解説の続編を書こうと思ったわけ

前回の解説記事はかなり反響がありカラクリの使用者の増加に貢献できたと思います。個人的に「カラクリを教えてほしい」と連絡がたくさん来たので大喜びでレクチャーしていましたがほとんどの人が開口一番に
「商人のサーチが分からない」と言うので
・次のターンに欲しい札がモンスターであれば蔵を経由せず当たりを増やす
・モンスターが十分であれば蔵を経由して圧縮
・次のターンも待つのであれば商人での2ドローを積極的に狙う
と結構丁寧に回答していました。
しかしいまいち腑に落ちず「やっぱ難しいわ」と諦められてしまうことがしばしば。
そこで彼らの言う「商人のサーチが分からない」の核はサーチがわからないのではなく、試合の終わらせ方がわからず必要な札を判断できていないor自分の次のターンに行いたい行動に矛盾した札をサーチしていることに要因があると考え、そのへん含め色々と深堀するために今回記事を書こうと思いました。なのでこの記事で最低でもカラクリの何がわからないかはわかるように解説しようと思います。


・試合の終わらせ方、無零だけで動くことは稀

無礼者で画像検索したらでてきました

前回記事の先攻1ターン目にナチュルビーストを出さないに近い部分ですが、さらに深堀した部分を解説するためにそもそもの大前提であるカラクリで狙うべき着地点、すなわち「試合の終わらせ方」の部分に少し触れます。

カラクリは大型展開と展開中のドローを駆使して制圧した盤面を維持することで、2ターンかけて相手のライフを0にするデッキです。
そのため展開中に次の相手ターンと自分のターンの動きを他のデッキよりも具体的に予想しながら動かなければならず、ここにズレが生じると試合が終わらなくなり盤面を維持するターンが2ターン以上に増えるため返される確率が上がり主導権を奪われてしまいます。
主導権を失った後は少ない札で罠や盤面を踏み越えながら展開することが苦手なため一度返されると返しにくいというピーキーな面があり、なるべく2キルを実現可能なルート選択が非常に重要になります。

しかし、この主導権を失うパターンの動きとしてよく見かけるのが無零単騎による中途半端な動きです。
実際に動きとして見ていきましょう。

・小町+カラクリで動いた場合
【着地点】
無零+クイック→無零+クイック+レベル3or無零+ローチ

一番お手軽な動きではありますが、実はほとんど行うことのない動きです。
理由はナチュルビーストを出す出さないに近く「試合が終わらない」という点にあります。
まず、無零を出すターンに取れるライフはクイックの戦闘破壊が絡むのでおよそ2600~3000です。
2キルするためには次のターンに5000以上ダメージを出さなければならず、追加でシンクロを求められることが多いのですがその追加の動きには激流葬やミラーフォースなどの制限カードで盤面を返されてしまうリスクが発生します。
なのでレベル7で殺しきる場合は次のターン用の2枚目の七つ道具やトラップスタンなどの確保や、そもそも動くターンに4000以上ダメージを与えることが必須条件になります。
この2ターン目用のケア札を確保しないままレベル7で動いている人をよく見かけますが、その動きで2キルすることはよっぽどトップのドローが強くない限りほぼないでしょう。
仮に2キルを狙うのであれば無零、クイック+レベル3をバラしてエンド→盤面を守り抜いてから返しにレベル7、レベル8追加とかでしょうか。その盤面を維持できるほど後ろが強いのであればそもそも1ターン待った方がいいことが多いのであまり選択しない動きとなります。

もちろん手札によってはこの動きを選択せざるを得ない状況もあるため使わないことはないですが、暇だからといって無零で動くととても痛い目を見ます。

これが着地点から見る 無零単騎凸 < 待ち待ちさん 理論です。
この知識を前提に置いて、どのようにして何を待つかを解説します。


・商人のサーチの考え方

商人で画像検索したらでてきました

無零で暇動きせずに待てと前述しましたが、ならどう待てばいいのか?
分岐が一番多い商人サーチの考え方を解説します。

・手札評価

商人のサーチの判断基準になくてはならないのが自分の手札がどういう状況なのかという正確な評価です。

自分は大きく分けて3つの基準で評価していて
・完成する場の強さ
・妨害の対応力
・相手の妨害対策
でよく評価しています。

具体例を出してみましょう

これは実際に相談で送られてきた先攻1ターン目の手札です。

さきほど紹介した三つの基準に当てはめてみると
・完成する場の強さ→そもそも動けない
・妨害の対応力→警告月の書は悪くない
・相手の妨害対策→サイクロン1枚なので心許無い

そもそも動けないので「小町を持ってこよう!」という判断になりがちですがそこは落とし穴です。
前述した無零単騎で動かないを思い出してみると、小町から動けはするものの妨害対策はサイクロン1枚のみで2ターン分の妨害対策はおろか1ターン目の妨害対策すら不安です。動けたとしても試合が終わるビジョンが見えません。
仮に次のターンに小町を引いたとしても相手が1伏せエンドで甘えてこない限り動きはしないでしょう。

なので私の手札評価としては動くためのパーツ+相手の妨害対策の2点が欠けた手札なので選択肢としては解体新書による2ドローを最優先に狙うべき手札という判断をします。
(※ 実際この初手は2ドローすらも狙いづらいので236召喚から4伏せで返して次のターンに2ドローを狙うと思います)

つまり自分の手札は2キルするために何が足りないのかを
展開パーツ、妨害、妨害対策の3点から見極め
展開パーツや2キルのための追撃札が足りなければモンスターのサーチ
妨害、妨害対策の魔法罠が足りなければ2ドローを狙う
2ドローも難しければ商人を増やして2ドローの確率を上げる

という2キルの概念、2キルに必要なカードの判断が
商人のサーチ先を選ぶ考え方の軸になります。

手札の評価判断がピンとこない場合は評価を加点式にして簡易化することも可能です。
・完成する場(無零怒が出せる+1点
・バックの強さ(妨害2枚以上ある+1点
・相手の妨害対策(妨害ケア1枚につき+1点

この点数式で動きだす基準を3点以上にすれば
・無零怒が出せて妨害が2枚あって妨害ケアが1枚ある
・出るのは無零だけど妨害2枚に加えて妨害ケアが2枚あるから2ターン連続で展開ができる
・妨害ケアが2枚あるから無零怒を返されても安全に返せる

という返されにくいor返されても返せる手札で動き出せます。
逆に3点以下であれば3点を目指して待つ
というやり方で練習して慣れていくことが可能です。
若干他のカードゲームなどによくあるマリガン基準に少し近いですね。



・サイドチェンジ編

ビエラさんから引用の許可を頂きました。ありがとうございます。

引用動画(ポケモンのサイドチェンジというワザに対するネタ動画です)


・カラクリのサイドチェンジで抜くカードはほぼ固定されている
カラクリのサイドチェンジは驚くほど簡単です。
何故なら抜くカードがほぼ固定されているからです。

直近の私のレシピで解説します。

先攻で抜くカード
(ほぼ無し、サイチェン無しもしばしば

後攻で抜くカード
・簡易融合
後攻はサイバードラゴンと全て交換します。
簡易融合を全て抜くのでサイドのメンタルとフォートレスはメカザウルスと交換します。
(ジャンド、TG天使、暗黒界相手は抜かない

・ダストシュート
言わずもがな

・借カラクリ蔵、強欲で謙虚な壺
相手がライオウを立ててくるデッキの場合減らしますが蔵は減らしても1枚くらいです。

先後問わず対面によっては効果的ではないので抜くカード
ミラフォース、我が身を盾に、月の書、奈落の落とし穴、トラップスタン、盗賊の七つ道具

だけです。

メインに必須パーツが多いため非常にシンプルで、不要なカードを効果的なカードに変えるくらいです。
逆に言えば、サイドから入れられる枠が少ないという欠点もあります。
このレシピで言えばギガンテスはどの対面に対しても入れる枠がありませんでした。深夜テンションで入れたのを後悔していたのは裏話です。
なので特定の対面用にカードを3枚フル投入!というサイドデッキの作り方はあまりしません。


・難しい対面の小テク

・対HERO
ある時期を境に急激にシェア率が上昇したHEROですが
カラクリはHEROが苦手です。

メインから搭載されているライオウは言わずもがな、トラップスタンなどからの大味な動きに対してはオネストやデュアルスパークでの細かい対応
ミラクル一枚からまるで息をするかのように無零怒を殴り倒してくるシャイニングはもちろんアブソルートzeroが飛んで来ようものなら盤面を返したのに盤面が消滅という意味不明な状況に陥ります。

そんな不利対面ですが意識する点は1つだけ
レベル5シンクロを軸に戦うことです。

レベル5シンクロであるナチュルビーストやAOJカタストルには他のシンクロにはないメリットが一点あります。
それはミラクルフュージョンに対する耐性です。
カタストルはエスクリダオ以外のHEROに戦闘耐性を持ち、ナチュルビーストはそもそも発動させません。
しかもレベル5で商人のサーチを経由しているので仮に処理されたとしても手札には後続が控えていることがほとんどです。

なのでプランとしては2キルは捨て、レベル5を駆使しミラクルフュージョンを発動されないままキル圏内までライフを削り、隙を見て一気にライフを削り取って勝ち逃げする、というのがカラクリのHEROに対するせめてもの抵抗です。これをしても正直あまり勝てません。が一応一回しか負けたことが無いです。


・対ガジェ
最近流行りの対ガジェです。
元々ガジェは無零怒の処理ハードルが非常に高く、かなりの有利対面なのですが、いくら有利と言えどカラクリ側が下手な罠の踏み方をしたら対面関係無しに負けるのでほぼ負けない戦い方を解説します。

これも意識する点は1つだけ
シンクロしないです。

罠を下手な踏み方して負けるのならば踏まなければ大丈夫です。

軸となるのは彼らです。最下級の商人すら守備が1500もあるので基本的にはガジェ単体からの戦闘破壊はされません。
なのでよくやる”待ち”の状況を維持しつつ何故かこちら側からライフを削りにいけるというのが対ガジェットのカラクリの真骨頂です。
私はこの戦法でライフを削ることにより、後攻1ターン目に強欲で謙虚な壺で捲れた神の警告を一度も発動させずに勝利したこともあります。

当然マシンナーズ、TG、サイドラ、ブレイカーなどの裏目もありますが商人を経由しているのであれば被害は大したことにもなりません。
適当に削った後にトラップスタンから一気に畳みかけましょう。
あと最近ガジェ側の習熟度が上がってきててメインサイドラ、サイドグアイバ、地砕き等で対策してきますが
動かずにシンクロするなという話ではないので対面がちょこざい顔をしてたらさっさとシンクロして轢き殺しましょう。
一応、そのへんのちょこざい1700以上の打点にはギガンテスがぶっ刺さります。

追伸、サイチェンで奈落は抜かないほうがいいです。


・対暗黒界










統計学でじゃんけんの初手の確率は
グー35%、チョキ33%、パー32%なので初手パーを出すことがマル秘テクです。
最近じゃんけん勝てるならもうサイドに対策いれなくてもええんちゃうかと思ってきました。魔デッキは無理です。でも一回しか負けたことないです。


・最後に

ここまで長らく読んでいただいたのに最後にすみません
1103もそろそろ考察しつくして来たなとふと感じております。

そろそろ他のルールでも遊びたいなーと思っていたのですが他のルールで開催してくれる大会なんてあるのでしょうか?

え、あるんですか?

なんと1209環境ルールの大会”熱波亭”が寒波亭の兄弟CSとして開催されるらしいです!!!

第一回(満員で今キャンセル待ちらしいです。


第二回(こっちはまだ空きがあるらしいです。


でもあんまやったことない環境だしいきなり本番ってのもなぁ
どこか練習できるような環境があればなぁ…


え、あるんですか?

この秋、ちょうど寒波亭熱波亭の調整にちょうど良い時期に福福トレカさんとコラボ大会が開催されるらしいです!!!


しかも優勝すると5000円分のシングルチケットも貰えるんですか???

優勝しまくればエクバリーリエも実質タダ…ってこと?



出るしかないです。
次回の反町考察noteを読みたい方は是非とも熱波亭へご参加ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?