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NGOに就職したい人は動画編集・デザイン・ライティングのスキルを身に着けるべき話

ずっと考えていたことがあります。それは、NGOに就職したい人は①動画編集➁デザイン③ライティングのスキルを身に着けておくべきだ、ということです。


NGO職員になるために必要なスキルとしてすぐに思い浮かぶのが、英語力です。


もちろん英語力も必要です。海外駐在員になりたい方はもちろん、国内の事務所でNGO職員として働く場合にも、英語ができるのに越したことはありません。


しかし、個人的には英語力なんかよりも、動画編集・デザイン・ライティングのスキルを身に着けておいた方が、即戦力としてNGOに就職できる可能性は高いと考えています。


逆にNGO関係者がこの記事を読んでいたら、イケてるNGOになるために動画編集者・デザイナー・ライターを積極的に採用することをお勧めしたいです。


NGOに就職したい人が動画編集のスキルを身に着けるべき理由

僕は2020年からYouTubeでの情報発信に力を入れはじめ、これまで100本以上の動画を自分のチャンネルに投稿してきました。


実際にYouTubeをやっていて痛感することは、国際協力やNGOの情報であれば、YouTubeの市場はガラ空きだということです


YouTubeで「国際協力」や「NGO」や「寄付」といった言葉で検索をしてみてください。表示されるほとんどの動画が僕の投稿したものです笑


近年は多くのNGOがインターネットを活用した資金調達に力を入れていますが、ほとんどの団体がいまだテキスト媒体の発信止まりです。動画を使った情報発信まで踏み込めているNGOはほぼ存在しません。


動画広告を出しているNGOだと、チャイルドスポンサーシップで有名なワールドビジョンくらいですかね。その他のNGOが動画広告を出しているのを時々見かけますが、ワールドビジョンに比べるとクオリティが圧倒的に低いです。


2020年に入ってから少しずつ5Gも広がりはじめ、「いよいよ動画の時代が来る」と言われています。


ですが、国際協力NGOのほとんどは、まだ動画での情報発信には取り組めていません。その大きな理由が、動画編集の大変さです。


実際に僕も動画編集をやっているので分かりますが、動画一本を製作するのに最低でも5時間~10時間はかかります。編集作業はかなりの重労働だし、一定のスキルがないと着手することができません。


しかし、途上国で起きている問題や現地で取り組んでいる活動をよりリアルに伝えるためには、NGOは動画発信を間違いなくやるべきです。今は競合もほとんどいないブルーオーシャン状態なので、始めるなら今がチャンス。


その意味でも、NGOは動画編集のスキルがある人を広報スタッフとして採用していくべきだと僕は考えています。


もちろん動画編集を外注するのもアリですが、外注するのはお金がかかりますし、NGOのビジョンやミッションを上手く伝えていくためにも、一人のスタッフとして抱えた方がいいと思います。


以上の理由から、これからNGOに就職したい人は動画編集のスキルを身に着けておくべきだと思います。


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NGOに就職したい人がデザインのスキルを身に着けるべき理由

NGOで年次報告書の製作に一度でも取り組んだ経験のある人なら、デザインの重要性に気づいているはずです。


いくら素晴らしいビジョンを掲げているNGOでも、どれだけ立派な活動をしているNGOでも、それを伝えるための報告書やホームページがダサければ、応援してくれる支援者を増やしていくことは難しいです。


僕もいくつかNGOに寄付した経験がありますが、郵送されてきた報告書のデザインがダサかったり、素人感が満載だと、やっぱり萎えちゃうんですよね。


今勢いのあるNGO、社会的に高い評価を受けているNGOの中には、プロのデザイナーが職員として働いている団体もあります。


例えば僕もマンスリーサポーターとして寄付している認定NPO法人テラ・ルネッサンスには、デザイナーの小田起世和さんという方がいらっしゃるのですが、彼が担当している年次報告書のデザインはとてもイケています。


「いい活動をしているのに、寄付が集まらない!」と嘆いているNGOをたまに見かけますが、そういったNGOのホームページや報告書を見てみると素人感が満載で、あまり応援する気になれないこともしばしば。


どうせ応援するなら、ダサいNGOよりもイケてるNGOの方がいいですからね。


ホームページや報告書など、社会との接点になる部分にデザインのスキルを持った人が関わると「イケてるNGO」と思われるだけではなく、そのNGOが掲げているメッセージを上手く表現することもできます。


その意味でも、NGOに就職したい人はデザインのスキルを身に着けておくべきだと思うのです。


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NGOに就職したい人がライティングのスキルを身に着けるべき理由

大前提として、NGOに就職すると文章を書く機会がとても多くなります。これはNGOの海外駐在員になろうが国内事務所で働く職員になろうが、共通して言えることです。


例えばFacebookやTwitterに活動報告をアップしたり、イベントの案内を載せたりする際には、読まれる文章を書かなければなりません。


他にも、支援者の人たちにメールマガジンを送ったり、助成金を出資してくれる財団やJICAに報告書を提出したりするためにも、文章力は必要です。


ただ、NGOで働きたい人がライティングのスキルを身に着けておくべき理由は、それだけではありません。


最初にも書いた通り、近年のNGOはインターネットを使った資金調達に力を入れている団体が多いです。


例えばNGOは、夏と冬にそれぞれ一回ずつ「寄付キャンペーン」なるものを実施しています。「一ヶ月で500万円の寄付を集めます!」「12月は寄付月間!マンスリーサポーターを100名集めたい!」といったものが、寄付キャンペーンです。


こういった寄付キャンペーンを成功させるために、期間中NGOは何度もSNSを更新し、ブログを書き、キャンペーン情報を載せている自団体のホームページに人々を誘導します。


この際、ライティングのスキルが高い人が一人でもいれば、ひたすら良質な記事を書いてもらうことに集中してもらうことができます。全体のディレクションを行うこともできますね。


また、ライティングの中でもWebライティング、特にSEOライティングのスキルがある人なら、書いた記事をGoogle検索の上位に表示させ、自動的に集客する仕組みを構築することもできます。


他にもセールスライティングのスキルがある人なら、寄付キャンペーンのページを作る際に心理学のテクニックを応用し、「読んでくれた人に行動を促す文章」を書くことも可能です。


現状のNGOの情報発信を見ていると、SNSの投稿にせよ自団体のホームページにせよ、ほとんどすべての文章は一般の職員やインターン生が書いています。


一応はプロのライターとしても食べている立場から見ても、「あぁ、この文章はこうやって書き直せばもっと読まれるのに…」「この文章は素人感が満載だな…」と感じてしまうことが多いです。


以上の理由から、一人プロのライターを自団体に抱えておけば様々な文章作成を任せることできるし、他のスタッフが文章を書いた際に「赤ペン先生」として役割を発揮してもらうこともできます。


さいごに

NGOに就職したい人が動画編集・デザイン・ライティングのスキルを身に着けておくべき理由を説明しました。


NGOには大きく2種類、イケてるNGOとダサいNGOがありますが、イケてるNGOになるためには動画編集者・デザイナー・ライターが必要だと僕は思います。


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