豊田市美術館に行く(3)
高橋節郎館は、ものすごくよかった。
よすぎた。
順路の最後にある、作品をぐるっと回るように作られた階段の部分。最高だった。
もともと清春芸術村にある谷口吉生さんの美術館が好きで、そこで空間のおいしさを知った。
ずっとここに居て空気に溶けてしまいたいと思うような、幸せの空気が満ち満ちている空間。
高橋節郎館は、清春芸術村のそれと同じくらい素敵な空間だった。
高橋節郎館に、今まで見たことない、
「二方向に開くエレベーター」があった。何にも用事がないのに往復して、ドアの開き方に感動してしまった。ぜひ乗ってみてほしい。
高橋節郎館を後にして、水盤と菖蒲かな?を横目にお茶室方面へ。
歩いていく道がまたよい。折れて見えるものを変えながら向かわせる感じも。
お茶室ではないが、お抹茶もいただけるスペースがあるとのことで、また甘いもの食べちゃう。
お母さんたちがたててくださったお抹茶がとっても美味しかった。
私がクセで天井を眺めたり、写真に収めたりしていたら、
お母さんたちが「なにかあるのかな?」と不思議そうに天井を見上げていたのが可愛かった。
今まで抹茶味が苦手だったのだが、
ある日なぜか急に抹茶味が食べられるようになって、
信じられない早さで本物のお抹茶に手を出し、完飲した。甘くて美味しいではないか。新しい扉を開いた気がする。笑
いよいよ、お目当ての谷口吉生さんのお茶室!
季節の変わり目だからか、風が通るようにか、全ての襖が少しだけ開けてあった。
お茶室は普段公開していないので、外観しか眺められないはずだが、
今回少しだけど、中の様子が伺い知れてラッキーだった。
お庭の飛び石を、ほい、ほいと渡る。
まさに渡るという表現がしっくりくる。優しい歩幅に配置されてながら、どれも表面が平らにならされすぎず、ごつごつとした石である。
豊田市美術館だけでも最高だったのに、
高橋節郎館とお茶室まであって、私にとってはテーマパーク状態だった。
なんという贅沢で幸せな時間だったのだろう。
次は夕刻まで滞在して、夜の風景も見られるようにしたい。
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