旅先からの手紙|Kanya RYO

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最近の記事

豊田市美術館に行く(3)

高橋節郎館は、ものすごくよかった。 よすぎた。 順路の最後にある、作品をぐるっと回るように作られた階段の部分。最高だった。 もともと清春芸術村にある谷口吉生さんの美術館が好きで、そこで空間のおいしさを知った。 ずっとここに居て空気に溶けてしまいたいと思うような、幸せの空気が満ち満ちている空間。 高橋節郎館は、清春芸術村のそれと同じくらい素敵な空間だった。 高橋節郎館に、今まで見たことない、 「二方向に開くエレベーター」があった。何にも用事がないのに往復して、ドアの開き方に

    • 豊田市美術館に行く(2)

      建物の中に入ると、ひんやりとした空気が漂っていた。 朝イチだからか、本来は休館の曜日に開館しているからか、来館者は少ないようだった。 入ってきた入口を振り返るこの眺め、この高さを絞った窓とゆったりとした幅のベンチ。 階段に午前中のいい光が落ちている。 人が流れてくる方があったので辿ってみると、外に出た。 なるほど、こちらがファサードなのか。水盤も見える。めちゃくちゃ大きい水盤なんだな。 スロープで登っていくと、ちょうど水の高さと目線が合う瞬間が訪れるのが楽しい。 スロー

      • 豊田市美術館に行く

        ずっと来たかった美術館。 それが豊田市美術館である。 谷口吉生さんの空間が好きで、 いつか行かねばなるまいと思っていた。 名古屋から電車で30分くらい。 駅を出ると、ペデストリアンデッキが広がり、 その先に商業施設のビルがそびえていた。 危険な感じも冷たい感じもなく、 平日お昼ののんびりとした空気も相まって、 優しい感じのする駅前だった。 お昼前だったが、腹ごしらえが必要だ。 ここからは夜まで何も食べないかもしれない。 さぁカフェに入って、のんびり… はせず、ものすご

        • 朝のお伊勢さんに行こう(3)

          内宮までの道をてくてく歩く。 歩くのはすきだ。脚も強いつもり。 …とはいえ。 ちょっと遠かったかなと、だれもいない道を歩きながら思う。笑 それでもてくてく。 長い距離散歩するのも久しぶりかも。 なんだか来たことがあるナァという景色が見えてきた。 そうか、猿田彦神社のほうから来てたのね! 前回友人たちと来た時、猿田彦神社にも行っていたので見覚えがあった。 おかげ横丁のお店はまだまだ開店前。 赤福の車が通る。 赤福カー、ちっちゃくてかわいいんだよな。 内宮に到着し、橋を

        豊田市美術館に行く(3)

          朝のお伊勢さんに行こう(2)

          内宮へ行くためバスに乗…ればよかった。 私の足はなんとなーく駅に向かっていた。 昨夜、飲み物を買い忘れてしまい、あまり水分を摂っていなかった。 そうだ、駅の自販機でお水を買おう。 チャキーンチャキーンとお金を入れ、ぽちっと…。 …出てこなかった。 日本の自販機では初めてかもしれない。 まぁ、まぁ、と改札を通り停車中の電車の座席にぽすんと座る。 …ん?なんかこの電車違う気がする…。 電車を降りて確認。 全然違う行き先に乗っていた。よかった。 正しい電車に改めて乗り、ぽ

          朝のお伊勢さんに行こう(2)

          朝のお伊勢さんに行こう

          ふと、伊勢神宮に行きたいなぁと思い、 そのまま宿を予約した。新幹線も。 なにもかもスムーズ。 伊勢神宮には一度だけ行ったことがあった。 そのとき、朝の良さを知った。 「次は前泊して早朝に行く」と決めていた。 占いで、おにぎりがラッキーアイテムですよと言われていた気がして、 なんとなく駅でおにぎりを買った。 朝は全然食べられない質なのでひとつだけ。 食べながら思い出したことは、 おにぎりがラッキーアイテムなのは翌日だったということ。そんなこともある。 何も困ることなくす

          朝のお伊勢さんに行こう