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ワーママが愛媛で起業したワケ


愛媛の魅力と課題

愛媛の魅力は山と海が共存し、自然が豊かなことです。
また私が住んでいる南部は下町情緒があり、地元の方はとても温かい方ばかりです。道の駅では名物のおばちゃんが見知らぬ人に興味津々で話しかけるなど、常に地域の誰かが気にかけてくれています。

治安も良く、警察はいるけれどあまり必要ないくらい平和です。

子育ても地域全体で支え合っており、近所の人々は子供たちを見守ってくれます。以前、息子が泣いている同級生と一緒にいるところを目撃され、近所の人から「息子さんがいじめている」と伝えられました。実際はいじめられた同級生を慰めていたので誤解でしたが、このことから地域の大人たちは常に子供たちを見守り、悪いことをすれば叱ってくれるし、私に伝えてくれると安心しました。

こうした地域の協力体制は非常に心強く感じます。愛媛の話を私の出身である横浜の友人たちに話すと「地域の繋がりがしっかりしている素敵な環境で子育てをしたい」と言いますが、地方には働く場所がないため、移住の障壁となっています。

クラウドファンディングで実店舗を出したい

地方では働く場所がないので、自分で起業して生計を立てていく必要があります。
そこで私はネットショップを運営し、キッチン雑貨や文具など、自分自身が好きな商品を扱っています。

なぜなら私は家で過ごすのが好きですし、お金と時間を消費して外出したとき期待していた体験と違ってがっかりしてしまうくらいなら、家で過ごす時間をより充実させたいと考えたからです。

家の中で自分が好きなことを考えていくと、食べることと書くことに行きつきました。なので可愛らしい食器を使って気分を上げたり、お気に入りの文房具をそろえています。

将来的には、ネットショップと並行して実店舗を開きたい。
実店舗を開く資金を集めるため、クラウドファンディングでの調達を考えています。

最初はプレハブ小屋を自分でDIYして店舗にしようと思っていましたが、電気工事のほかに日陰から日向への移動や雨よけの設置などで必要な費用が増えてきました。子育てしながらそんな資金を捻出するのは難しい状況で、もう諦めようと思っていた矢先、ある先生との出会いがありました。

ストアカで出会ったその先生が「クラウドファンディングで資金を集めてみない?」とアドバイスしてくれました。資金調達が成功するにせよ失敗するにせよ、その過程をSNSで発信したりプレスリリースを出すことで宣伝になるだろう、とのことでした。

その言葉が背中を押してくれ、来月の半ばからクラウドファンディングを始める予定です。

地方で実店舗を運営する難しさと対策

ネットさえあれば成り立つオンラインの仕事ではなく、地方で実店舗を持つ場合は集客には工夫が必要です。

人がいない地方での集客には柔軟な発想が求められます。例えば、毎日店を開けても来客が見込めないのであれば、月に数回だけ開店しその開店をイベント化するというアプローチで成功した事例があります。

この方は本業で美容師をやりつつ月に1回だけカフェをオープン。予約制で確実にお客さんを迎え入れることができます。
店舗には地元の人たちが訪れ、愛媛まで来ることが難しい人には、ネットショップでパンやクッキーなどカフェで提供される商品を販売しています。材料にこだわった商品で人気があり、5セットほどしか作らないので即座に完売していきます。

自分の店でできる工夫のほかに、地域規模の仕組みづくりについても定期的にアイデア出しが行われています。
例えば地域の小さなお店同士が協力して開店日を合わせ、スタンプラリーを開催する。地域全体でお互いのお店をサポートし合い、共同でイベントを開催することで、集客効果が期待できます。

このような柔軟な発想や地域コミュニティの連携は、地方でのビジネス展開において非常に重要です。

人の役に立つという社会的な意義を背負ってチャレンジしたい

様々な困難がありながらも私がクラウドファンディングで実店舗起業にチャレンジする理由は「まずは愛媛という素晴らしい土地を多くの人に知ってもらいたい」という思いからです。

そして、その魅力に共感し「私も個人でやるお店を持ちたい」と感じる人たちが移住してくれることを願っています。

将来的には、起業を志す人々に収益の上げ方や方法を教えるサポート役になることが夢です。

せっかく起業するならただ自分のやりたいからという理由ではなく、地域や人の役に立つという社会的意義を背負ってやりたいと思います。

前職で資格取得をきっかけに学びの楽しさに気が付く

前職は金融機関で働いており、貯金や保険の外回り業務を担当していました。また、年金の受給手続きの支援も行います。その支援には年金の受給額を計算する必要があり、関連する知識を身につけるために多くの資格を取得しました。

業務上の必要性に応じて資格を取っただけでしたが、人柄や情熱、商品の利点だけで金融商品を売ることが苦手だった私には意外な効果がありました。
資格を取得した後は「きちんと勉強して資格を取得したから、お客様にきちんと情報を提供できる」という自信が持てました。

さらに資格取得の際に科目ごとに分かれたカリキュラムを見て「勉強は自分がやりたいと思うことを選んで学ぶこともできるのだ」と気づいたのです。
この気づきがきっかけで、さまざまな通信講座を受講するようになりました。

通信講座では、実際の実技を見ることができたり、修了すると証書がもらえたりします。証書があることで、学んだことの証明として相手に信頼してもらいやすいことも利点です。
これまで取った資格の中でも、特に腸活アドバイザーやマインドフルネスコンサルタントは、取得して本当に良かった。腸の健康を保つことで、風邪やウィルス性の病気にかかりにくくなります。

マインドフルネスコンサルタントでは、様々な種類の瞑想方法があることを知りました。瞑想を毎日実践するようになってから、時々「これが正解の瞑想なのかな?」と思えるほど、うまく瞑想できる瞬間がありました。そのときは生きているのか死んでいるのかあいまいな状態で、ただただ心地よい感覚に包まれます。

瞑想がうまくできて以降は「周りの人は私をどう思っているのか」や「他人に嫌われないようにしなくちゃ」という考えが薄れ、自分の直感に従って行動できるようになりました。

新しいことにチャレンジすると、否定的な意見を持つ人や足を引っ張ろうとする人も出てきます。しかし、自分がやりたいことに集中すれば、そういう人たちを気にする必要はないと割り切れるようにもなりました。

「何もできない」を人の役に立てる

これまで「面白そうだからやりたい」という気持ちで様々な講座に参加してきました。
もし失敗して講座費用が無駄になったら…と考えたことはありません。

仮に無駄になったとしても「15万ドブに捨てたんだよね」という話のネタになればいいと思っています。誰かが落ち込んでいるときに、自分の失敗談で笑いに変えられたら十分。

小学生の時から「人の役に立ちたい」と思っていましたが、この歳まで具体的に何ができるか分かりませんでした。

ただ今まで生きてきて「あなたの不器用さに支えられている」とよく言われたので、私の役割は「うまくできてないかもしれないけど、楽しそうに一生懸命やっている人がいるからまあいいか」と思えるような、誰かに勇気を与える存在であることなのだと思います。

例えばものキャンを受講し成功している人ばかりだと、できなければいけないと感じてしまう人もいるでしょう。でもその時に私の姿をみて「楽しんでるだけでもいいか」と人に思わせられるのが私の役割だと考えています。

私の人生がネタになって誰かの支えになる。「何もできないこと」が他人に提供できるものだと思います。

これまでやりたいことには手を出してきたので新しいことを始めるよりは、今あるものを納得いくまで取り組んでいく。たとえ不細工な形でも、人々に希望を与える存在でありたい。

24/2/4 追記
クラウドファンディングは実店舗ではなく、別の方向性で進めていくことになりました。
新しい方向性を検討している段階なので、今後の展開をお楽しみに!

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