今日のアウトテイク#107「ヨーロッパのオーバーツーリズム対策が進んでる ほか」【メンバーシップ特典】(2024-03-04)
<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ
・投稿せずに、いや、やっぱりやめておこう、と思った殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・要するに「伊藤の現在地点」
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世の中、全部、編集でできてる。
#今日のBGM
#今日のコトバ
#値下げ
決済サービスのSquareから何が来たのかと思って開けてみたら、JCBカードの決済手数料値下げのお知らせと、その告知用のステッカーだった。
ここんとこ、値上げのお知らせばっかりだったから、こういうのはウレシイね。
JCBカードを使う人、うちでは見たことないけど。
#ただ書けばいいってもんじゃないのよね
あるアドレスホッパー系のサイトを見てガッカリした。
あまりにテキストが稚拙。
同じ言葉をひとつの段落に何度も使う。
他の段落でも使う。
そこにひっかかって「うーん」と思ってしまった。
表現に工夫がないのは語彙力の問題か、ただ単に手を抜いてるのか。
これでは読み手に違和感を覚えさせ、興味を失わせるのではないか。
そうすると、そこから離脱してしまう。
もったいない。
プランも判りづらい。
内輪だけで判る言葉で書いても初めて見る者には理解できない。
読んだ者に確かに伝わるか言葉かどうか何度もチェックすべき。
伝わらなければテキストを添える意味がない。
そういう想像力のない者にウェブサイトのテキストを書かせてはいけない。
ぼくが文章に関わる仕事をしてるから余命目についたのかもしれない。
お前が言うな、という声も聞こえてくる(が、無視する)。
でも、いま、勢いに乗ってるところだけに惜しい気がする。
もっとちゃんとしたライターに変えたほうがいいと思う。
余計なお世話か。
そうね。
#ヨーロッパのオーバーツーリズム対策が進んでる
ちょっと長くなるが書いておきます。
「ヨーロッパの大都市がオーバーツーリズムにどう取り組んでいるか」と題した記事が流れてきた。対抗策は、入場料、ビジターゾーン、そして税金だ。
先日紹介した、ヴェネツィアの入場制限の話と根っこは同じ。
ヨーロッパの歴史ある観光都市はどこもオーバーツーリズムに悩まされ続けてきた。人口70万人に対し年間300万人の観光客が訪れるセビリアのように、街中のあらゆる資産があふれかえる観光客のせいで毀損されている。
ああ、格安航空券、LCCには大変お世話になってるけれど、こういう弊害も確かにありうる。で、その怪物の実数は、
8億!これに対して、各都市ではさまざまな施策が講じられている。
・スペインのセビリア市長のホセ・ルイス・サンス氏は先週、Xで「スペイン広場を閉鎖し、その保全と安全確保のために観光客を有料化する予定だ」と発表した。ただし、地元住民は除外される。
・先のセビリアが採用する可能性のある戦略のひとつは、大きなアトラクションを有料化する。
・年間350万人が訪れるイスタンブールのアヤソフィアを訪れる外国人観光客は、1月から25ユーロを支払っている。
・ヴェネチアは観光客で溢れかえっているため、3ユーロから10ユーロの入場料を導入している。(先日の記事では5ユーロ)
・パリは観光税をほぼ3倍に引き上げ、地域や宿泊施設のタイプによって0.25~5ユーロから0.65~14.95ユーロにした。
・アテネでは昨夏、アクロポリスへの入場時間制限制度を導入し、マルセイユのカランクへの夏の入場は無料予約制度によって規制されている。
こうした規制とは別に、新たなキャンペーンを展開することで対処しようとするところもある。
以下、国別に見ていくと、例えば、観光客の80%が国土の20%に集中しているフランスでは、この春、100万ユーロを投じて、国内外からの観光客にもっと人里離れた場所を訪れるよう促すキャンペーンを展開する予定。
一方で悪質な観光客の排除に余念のないのがオランダ。昨年のアムステルダムの宿泊観光客数は900万人とほぼパンデミック前の水準に達し、2022年比で21%増となったが、
と、まあ、よく判らないことになってる。ただし、「今年、観光税は7%から12.5%へとヨーロッパで最も高くなり、クルーズ船を訪れる観光客には一人当たり14ユーロの日税が課される」と、しっかり制限をかけてきている。
観光業がGDPの13%を占めるスペインが、2023年に受け入れた観光客は8500万人(!!)で、パンデミック前の2019年を2%近く上回った。昨年は約1500万人がバレアレス諸島(人口200万人)を訪れ、その半数以上がイギリス人とドイツ人だった。
このイギリス人やドイツ人が大変酒癖が悪いらしく、それを取り締まる法律までできている。反社会的行為に対する強制送還や、島への訪問を禁止するブラックリストまであるらしい。こわ。
イタリアは、例のヴェネツィアの入場料が4月25日のピークシーズン開始と同時に開始され、最初の実験段階では、7月14日までの特定の日のみに適用される。
ヴェネツィアは、観光客の数がパンデミック以前のレベルに戻っており、ピーク日には平均4万人の日帰り観光客が押し寄せるようになってる。それで、上記の措置に踏み切った。
また、アマルフィ海岸沿いの曲がりくねった35kmの海岸沿いの道路の永久渋滞を防ぐために、ナンバープレートが奇数で終わる車と、偶数で終わる車とで通行できる日を分ける。
パンデミック後にアジア市場が回復すれば、さらに観光客の流入が増えることが予想されるギリシャは、昨年9月にアクロポリスで試験的に実施された群集規制政策を、来月から他の遺跡にも拡大すると発表した。
そのアクアポリスの混雑ぶりがこれ。あー。
これでは、神殿を見に来たのか群衆を見に来たのか判らんね。
昨年の最盛期には1日23,000人もの観光客が訪れた。こうした混雑緩和を目的として、当局は、午前8時から午後8時までビジターゾーン計画が実施される。時間指定システム、電子チケット、組織的なグループ用の高速レーン入場ポイントを導入する予定。
サントリーニ島では、過密状態に対する不満が年々高まっていることを受けて、クルーズ船のバース割り当て制度が導入され、24時間の下船者数は8,000人に制限された。
「島々の環境保護主義者たちの間では、廃棄物処理、水不足、不十分な公共サービス、違法建築などで地域社会がますます苦境に立たされる不安が高まっている」。そういえば、昨年行ったバリでも、廃棄物と水の問題が話題に出た。
これらをくどくど羅列したのには理由がある。
この春から、日本でもデジタルノマドビザを発給するに際して、海外から来訪するデジタルノマドが増えるのは必至だ。
いや、もちろん、8,500万人も来やしないけれど、規模は小さくともゆくゆくはローカルに何らかの悪影響を及ばさないとも限らない。心して準備、というか、イメージしておくに越したことはないと思う。その地の文化なり風土なりをきちんと理解した行動に努める事のできる人ばかりではないかもしれない。
ぼくは観光業の専門でもなんでもないが、思い切って良質の客にフォーカスした価格設定やコンテンツ開発は、昭和の安くたくさん売るというビジネスモデルから脱却するのに不可欠な意思決定ではないかと思う。でないと、ローカルがボロボロにされる可能性がある。
そこには「消費」しかない。
その点、デジタルノマドは、観光もするけれども、そもそもがリモートワーカーでありビジネスマンだ。仕事を持って各国を移動している。だから、観光オンリーとは違う種族であることを意識しておくべきだと思う。この点、政府をはじめ観光業界も理解が足りていないように思える。
ノマドの人たちと人間的つながりを結んで、ともに何か新しい価値を生むコラボになる機会を意図して作らなければ、下手すると普通の観光客みたいに消費されるだけで終わる。なので、何度も書いてすみませんが、「知の再結合」を目指したい。
で、そのための拠点としてローカルコワーキングがあるわけで。←これが言いたい。
観光客ではないからこそ、デジタルノマドには、はっきり言って、日本で能力を発揮して「共創」してもらいたい。だから、日本のノマドビザで国内での就労を許していないのは、あくまで観光客として遇する考えに基づいていることを物語っていて、なんとも中途半端で残念に思っている。
そういえば、1〜2年前、コロナ禍の最中だったか、デジタルノマドが町の文化を乱し風土を壊すとして、通りのそこかしこに「デジタルノマドは出ていけ」というプラカードが張り出された中南米の国があった(それが、どこだったか思い出せない)。
そういう地元住民とのハレーションは、起きるかもしれない。そうならないように、ただ大声で呼び寄せるだけではなく、彼らに何をしてもらいたいか、そういうビジョンを持っておきたい。彼らも自分の出番を待っているはず。
ということで、この話題で長くなったので、今日はこのへんで。
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