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FIBAワールドカップ 上海に行ってきた ①事前準備

2019年9月1日(正確には8月31日出発)から9月5日(正確には9月6日到着)にかけて,中国で開催されている FIBAワールドカップ を観戦するため上海に行ってきた。
今後海外遠征に行ってみたいという人に向け,また自らの備忘録として,ざっくりではあるが記録しておく。

情報共有 LINEグループ

普段,川崎ブレイブサンダースを応援している知り合いの中でワールドカップ観戦を計画していそうな人に声をかけ,情報共有用にLINEグループを作成しました。情報が錯綜しないよう,人数は10人程度から広がらないよう心がけました。
中国では通常,グレートファイアウォール の適用対象のため,LINEは使えません。そのためこのグループも Slack にしようかと考えましたが,事前のやり取りがほとんどだし,ほとんどの参加者が使い慣れているということでLINEグループとしました。

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観戦チケット

これがないと始まらない観戦チケット。今大会では以下の4種が販売されました。詳しくは  チケット種別・価格ページ を見てください。

 ・チームパス
  特定のチームのすべての観戦チケット。
 ・シティパス
  特定の開催都市でのすべての観戦チケット
 ・デイパス
  特定の日付・同一会場でのすべての観戦チケット
 ・ゲームチケット
  特定の試合の観戦チケット

開催国である中国,及び前回王者のアメリカが所属するグループではチケット価格がほかよりも高く設定されました。それでもこの2チームが関連するチケットは早々に完売となっていた印象です(結局,試合直前に再販売されていましたが)。また,1次予選終了後に2次予選に進むか17〜32位の順位戦に進むかによっても価格が変動します。

2/28に チケットサイト がオープンするのに合わせて,チームパス はすでに販売が始まっていました。当初は 3月16日 19:30 JST に開催される予選グループ・開催地抽選の結果を待ってチケットを購入しようと考えていましたが,抽選を待たずして 中国・アメリカ の チームパス は完売。もしこの2チームと同グループになればチケットの確保が難しくなるという危機感から,抽選を待たずに日本のチームパスを購入しました。まずはデポジット(預り金)として 1024元 = 約15500円 がクレジットカードから引き落とされました。

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この注文を完了する際,自身及び同行者すべての住所・氏名・パスポート番号が必要になります。

結果的に日本は,アメリカを含むグループ,順位戦へということで,チケット価格は 3960元 = 約60000円 になりました。これは段階的にクレジットカードからの引き落としとなります。
チケットは宅配と現地引き取りが選べたが,物理的に紛失,忘れ物してしまうとお話にならないと考え,迷わず現地引き取りに。これについては後日ひと悶着あった(現地引き取りの日程・場所未定問題)が,個人的には現地に居さえすればどうにでもなると楽観していたため,その顛末はここでは割愛する。

シティパス は抽選直後から発売と書いてあったものの,結局発売は後日になっていたようです。更に,当初は何も記載になかった 1次予選のみ のシティパスなどが 4/22 に発売されています。
デイパス は当初の予定通り 6/3 に発売されました。
ゲームチケット は当初 7/8発売 と記載があったものの,発売予定日になって 7/15発売 になると記載が変更されました。
当然のごとくアメリカの試合を含むチケットパッケージはすぐに完売しました。

現地入り直前,なぜか数試合のチケットが復活したこともあり,同行者の提案で日本が出場しない試合のチケットも購入しました。

 ・9/3 アメリカ-トルコ カテゴリーB 980元 = 約15500円
 ・9/5 チェコ-トルコ カテゴリーE 180元 = 約2800円

特に 9/3 の アメリカ-トルコ はトルコがアメリカを相手に一歩も引けを取らない粘りを見せてオーバータイムまでもつれ込む熱戦となり,今大会1次予選の中で最も見応えのある試合になったと思います。観戦を提案してくれた ドイケソ さん,ありがとう。

航空券

観戦チケットと同じくらい大切な航空券。これがないと開催地までたどり着けません。安く済ませようと思うと,それなりに早めに取らなければいけません。私が購入したのはピーチ・アビエーションの下記の便。3月下旬に覗いたときには片道12000円台だったと記憶しているが,実際に購入した4月21日には下記の通り 約36500円 に。ここに1万円くらい追加すると,LCCではなく中国東方航空や中国国際航空のまともな時間の便に乗ることができます。

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宿泊

第二試合の開始時刻が 20:30 と遅いため,オーバータイムなどにもつれ込むと地下鉄の終電(おおむね 22:30 くらい)を過ぎてしまうなと思い,宿泊は試合会場である 上海东方体育中心(オリエンタル・スポーツ・センター)からほど近い場所にしたかった。5〜6日の滞在となるため,宿泊費用も抑えたかったのもあり,ひさしぶりに Airbnb にて民泊を利用することにしました。知り合いに声をかけてみたところ,2人が手を挙げてくれました。本当はもうひとりくらい参加してくれると費用的にいい感じだったけど,この人数で確保。
飛行機の到着が早朝だったのもあり,午前中にアーリーチェックインをしたく家主と相談したところ,追加費用でOKしてくれました。

宿泊したのは以下のおうち。5泊で 約56500円 でした。アーリーチェックイン(本来のチェックインは 15時)は 100元/時間 ということで,9時のチェックインで 600元 のところを割引交渉で 400元 にしてもらいました。

インターネット

現代社会において,インターネットは非常に重要なライフラインです。ここは絶対におろそかにしてはいけないところです。先にも述べたように,中国では グレートファイアウォール によって Google,Facebook,Twitter,LINE といった,我々がもはや空気のように利用しているインターネットサービスが普通の方法では利用できません。つまり,私が利用している Android 8.0 搭載の Xperia X Compact では,通常の検索やアプリのダウンロード,メッセージングなどが利用できないのです。これでは困るので,回避策を用意します。

 ・SIMロックフリー の携帯電話で 香港SIM を利用し,ローミングする
  電源がひとつで済むのがメリット。SIMロック解除 など,事前準備が必要なのがデメリット
 ・何からの方法で グレートファイアウォール 回避が施された WiFiルータをレンタルする
  複数人で利用できるのがメリット。返却し忘れやすいのがデメリット
 ・中国SIM を利用し,VPN接続アプリ を利用する
  現地で対応できるのがメリット。VPNを利用することで通信速度が期待できないのがデメリット

私が愛用している Xperia X Compact はもともと SIMロックフリー のものなので,これに各国の SIMカード を差して運用しています。今回も下記の 香港SIM をアマゾンで事前購入し,現地で利用しました。滞在期間が長いこともあり,通信容量不足を懸念して2枚持ち込みました。5日 3GB のものと,8日 2GB のものがありますので,好みで選べばよいでしょう。ちなみにこちらはデータ通信専用SIMカードなので,通話やSMSの受信ができません

今回多少不安だったのは,中国と香港の間での 問題 です。この問題により,中国が目をつぶってきた香港の グレートファイアウォール適用外特例 がなくなるのではないかと懸念されていました。実際に 8月31日 頃から,香港経由でローミングするネットワークが不安定になったりする現象が報告されていました。
私の場合は問題なく動作しましたが,こういった国際情勢にも注意しておいたほうがいいかと思います。

現金

私が3月,妻が4月にそれぞれ上海に行っていたこともあり,自宅に 600元 = 約9500円 ほどがあったため,特に換金することなく現地へ。途中で 500元 = 約8000円 をまちなかのATMでキャッシング。この程度の金額なら空港での両替を利用するよりも安い。最初,銀聯カード でチャレンジするも失敗,いつも使っている Master を利用するとなにごともなくキャッシングすることができた。ちなみに,同行者が空港で利用た最新式のATMは日本語・英語を含む数カ国語を利用できたようだったが,まちなかにあったボロいATMでは中国語と英語しか利用できなかった。

アプリ

前にも書きましたが,インターネットは非常に重要なライフラインです。いざというときにSIMカードの通信容量不足で困らないよう,アプリやコンテンツは事前ダウンロードしておくことをおすすめします。

Google翻訳
上海では空港以外で英語はほぼ通じませんでした。Google翻訳を会話モードで使うと便利でした。言語ごとに翻訳データをダウンロードすることができるので,事前におこなっておくとよさそうです。

WeChat
当初利用予定はなかったけど,念のためインストールしておきました。結果的に,Airbnb の家主との連絡,ディディで獲得した割引クーポンの転送などで利用しました。残念ながら日本でチャージした WeChat Pay は利用できませんでした。
登録時に電話番号認証が必要なため,データ通信専用SIM を利用している場合,現地での登録ができません。出国前に済ませておきましょう

バイドゥ地図
僕たちの好きな Googleマップ は中国では いろいろ あって位置情報がずれるためおすすめしません。代わりに利用するのが バイドゥ地図 です。大雑把ですが乗換案内もできるので重宝します。バイドゥアカウントを作成しておけば,地図上に行きたいところに目印をつけることもできます。
ウェブ版 でもある程度ことは足りますが,各都市ごとに オフラインマップ も利用できるので,アプリ版を事前にダウンロードしておくことをおすすめします。

ディディ
タクシーを呼ぶアプリです。日本と違い,中国ではタクシーが非常に安価です。ちょっと行きにくい場所や深夜に地下鉄が終わってしまったあとなど,タクシーを利用する機会が多くなるでしょう。走行の通信記録が ディディ 側で取られているため,ボッタクリにあう心配もありません。事前予約も可能なため,出発時刻が決まっている予定などでも力を発揮します。
日本でのアプリダウンロード時は中国語だけでの表示ですが,中国国内に行けば英語での表示も可能になります。

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登録時に電話番号認証が必要なため,データ通信専用SIM を利用している場合,現地での登録ができません。出国前に済ませておきましょう
今回初めて利用したので,感想を残しておきます。

 ・Express以上の車種 では国際クレジットカードが利用可能(Taxi利用の場合は現金のみ
 ・ドライバーに英語はほぼ通じない
 ・テキストチャットが可能。自動翻訳機能も搭載している
 ・ドライバーは電話を好むが,登録した日本の電話番号に繋がらないと怒られた
 ・よくクーポンが配信されている。自分の乗車で獲得したプレゼント用のクーポンは WeChat もしくは AliPay でのみ友達に共有可能。WeChat で共有された側は クレジットカード払い でもクーポンを利用可能

ディアンピン
中国版食べログ。様々な角度からの評価もさることながら,営業時間やメニューの写真と価格が記載されているのがとても良かったです。
9/4晩に上海に来ている知り合いと10人弱で食事会をしようと思い,予約にチャレンジしました。このアプリから特に問題なく予約できたのでよかったです。ちなみに食事したお店はこちら。完全に日本の居酒屋でした。

VPN接続アプリ
VPN接続を利用する場合はアプリをダウンロードしておくと便利です。いろんなアプリが出ていますが,容量無制限でシンプルに使える VPNネコ / ACT VPN なんかがおすすめです。タブレットなどWiFi経由でネットワークにつなげなければいけない機器は,VPN接続アプリを入れておくと便利に利用できます。

事前準備編はここまで。引き続き ②上海にて を書く予定です。ご興味あればお付き合いください。また,これまで以下の記事を書いていますそちらも読んでいただけると嬉しいです。

1. FIBAワールドカップ 上海に行ってきた ①事前準備
2. FIBAワールドカップ 上海に行ってきた ②上海にて
3. FIBAワールドカップ 上海に行ってきた ③肝心の試合は
4. FIBAワールドカップ 上海に行ってきた ④おまけ

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