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「夏越の祓」に雑穀ごはんと丸いお野菜

6月30日は「夏越(なごし)の祓(はらえ)」


一年を半分にした6月の晦日(みそか)に行われている歴史ある神事で、12月の「年越の祓」と同様に、無病息災を願う重要な大祓です。

今でも全国の神社の境内や鳥居の下などに茅(ちがや)で作られた大きな輪っかが設置されるのを見かけます。

ご近所の神社にないですか、茅の輪? 
この茅の輪を左・右・左の順番にくぐることで厄が落ち、身が清められると言われています。

うちの近所の神社は2箇所とも、6月初旬ぐらいから茅の輪が登場します。
中でも、1092年に渋谷城を築いて渋谷氏の祖となった河崎基家(渋谷重家)によって創建された由緒正しき「金王八幡宮」には必ず伺います。

息子の七五三や夏祭りの神輿奉納、初詣など
何かにつけてお世話になっているわが家の氏神、金王八幡宮。
茅の輪も毎年くぐらせていただいております◎
昨年の金王八幡宮例大祭にて。
こども神輿を卒業し、大人の神輿を担いだ息子。
コロナ禍は神輿自体出せなかったので、久々に盛り上がっていました!

「水無月」と「雑穀ごはん」、なぜ食べる?

夏越の祓に欠かせないのは、外郎の上に小豆のつぶつぶがのっかった三角形の和菓子「水無月」です。

三角は氷を表していて、かつて幕府や宮中で旧暦の6月1日に行われていた「氷の節句」に由来します。
当時は氷室の氷を取り寄せて口にし、暑気を払って健康を祈願したのだとか。

そして小豆には魔除けの意味があるので、「氷をかたどった三角の生地×魔除けの小豆を散らした水無月」は夏越の祓にもってこいのお菓子というわけです。

ご近所の大好きな和菓子屋「青柳」さんで水無月はすでに美味しくいただいたので、あとは夏越ごはんとまいりましょう。

夏越ごはんは「水無月」のように「これ」という料理が決まっているわけではありません。
そもそも「夏越ごはん」という言葉は米穀安定供給確保支援機構の登録商標なので、ま、「ごはんをどうぞおいしく召し上がってくださいね♡」という活動の一環でもあるのかなと思います。

ともあれ、農林水産省では「ごはん(できれば雑穀入り)」と「茅の輪にちなんだ丸い食材」という2つの要素を入れることを提案しています。

そういう年中行事には積極的にのっかっていきたいタイプなので、
わが家はわが家流の「夏越ごはん」をおうちで楽しんでおります。

雑穀ごはん×丸い野菜のラタトゥイユ


ラタトゥイユといえば野菜の煮込みですが、わが家ではレミーのラタトゥイユを見て以来、これです。

*「映画で観たアレを食べよう」プロジェクトについてはこちら▼を。

もちろんバゲットを添えて食べたりもしますが、夏越の季節にはこうです。

ごはんの上にのっけて丼にしてもいいけど、
この盛り付けのほうが雑穀ごはんも丸い野菜も際立ちますね。

そもそもラタトゥイユって、ごはんとの相性がとてもいいんです。実際プロヴァンスの人たちはお米を添えて食べることも多いそうで。
そして、野菜を角切りにせず輪切りにして仕上げるので「茅の輪にちなんだ丸い食材」という要素もクリアできます。

小さい頃、野菜が苦手だった息子がこの調理法だと
「おいちいおいちい」とよく食べてくれました。もちろん今も大好物。
一度、普通の煮込みラタトゥイユを出したんですが、
「これはラタトゥイユじゃない…」とものすごく悲しい顔をされました。。
薄切りの野菜をきれいに並べると見た目が美しいだけでなく
ひとつひとつの素材が味わえて、私もこのスタイルが俄然気に入っています。
雑穀ごはんと本当によく合う!!!

野菜をきれいに並べる作業。
めんどくさいと思うとどこまでもめんどくさいけど、よっしきれいに並べるぞ!丸い野菜は厄を祓うんだぞ!と気持ちを変えると、めちゃ楽しめます。
気の持ちようですよね、なんでも。

お子さんと一緒にできる方はぜひご一緒に。

オリジナルソースのレシピ

野菜は、プチトマト、茄子、ズッキーニ、イエローズッキーニをお好みで。

スライサーを使うと厚みがそろうし楽チンです。トマトは包丁でね。
見えてないけど、野菜の下にソースが敷いてあります。

ソースの材料:
玉ねぎ1個
にんにく2〜3片
パプリカ1/2個
甘いトマト  中サイズ2〜3個(プチトマトでも可)

みじん切りにする

鍋にオリーブオイルをたっぷりひき、まずは玉ねぎとにんにくをじっくり炒める

パプリカ→トマトも加え、ハーブ(エルブ・ド・プロヴァンス、もしくはタイムやオレガノ、ローズマリーなどを混ぜて)も入れて野菜の形がなくなるくらいまで蓋をして煮込む

塩で味付けする

薄切りにしておいたトマト、茄子、ズッキーニをソースの上にきれいに並べる

オリーブオイル、塩、タイムを混ぜたソースを上からまわしかける

オーブンで焼き上げたら完成

オーブンに入れる前。
ハーブ各種と塩とオリーブオイルを混ぜたやつを上からかけています。
あーもー絶対おいしい。

6月30日の夏越の祓だけでなく、夏の間に何度でも食べたくなるわが家の夏越ごはんです。

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