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「古い」フィルターを外して見えた新しい音楽の世界

  イギリスのロックバンド「クィーン」のリード
ボーカルでAIDSで亡くなったフレディ・マーキュリーの
半生を描いた映画「ボヘミアン・ラブソディー」は
見ましたか?最後は一緒に大声で歌ったり、拍手をしたりと、
日本の映画館とは思えない盛り上がりでしたよね。

  で、自宅のあるバリ島に戻って、「これすごくいいから」と
半ば強制的に息子に見させた。見終えて、開口一番
「そうか、昔はそこに行かないと駄目だったのか」の
リアクションにずっこけた。

  確かに、今はそこに行かなくても、容易に知ってもらう
ことができる時代だ。
「でもねえ、ライブはインパクトが違う。本人がその場に
いるのだから」
  その感覚が「古い」らしい。

  バリ島最大のビーチクラブで、大晦日から新年にかけて
3日間の音楽イベントがあった。大晦日の晩を飾ったのは
アメリカ人DJのカシミア。翌日のイギリスのバンド
「クリーンバンディツ」の公演をはるかに上回る人出だった。
  DJ?大きな箱の前に立ってつまみを回すだけの?
派手な演出照明やLEDスクリーンがあるからこそ成り立つ世界
なのでは?
  その考えが「古い」らしい。

  YouTube Music でDJカシミアの米マイアミでの公演を聞いた。
ひと昔前のディスコサウンドにアジア的要素を散りばめた
独得な世界。技術の進歩が新しい形の音楽を可能に
している。素直に楽しめた。

レコード、カセットテープ、CD、ネット配信と、音楽の形態は
大きく変わった。それでも作り手の情熱は同じように伝わる
のではないか。それにそこにいなくてもいいということは
移動が無理でも聞いてもらうチャンスがあるということ。
「古い」フィルタ―を外したら見えた新しい世界だった。

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