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国家資格キャリアコンサルタント受験に向けての学習法 その3:実技面接の学習法(1)

キャリコン受験に向けての学習法、第3回、今回は実技面接についてです。
前回の「論述の学習法」の中でもちらっと書きましたが
カウンセリング実技はたったの15分しかありません。
そこに5分の口頭試問(実技の内容に関連した質問に答えていく)がついて、合計20分とあっという間で終わってしまいます。

通常カウンセリングの初回面談がおおよそ60分と考えると、1/4の時間でどこまで話は進むと思いますか?
初回面談(インテーク面談)という設定ですから、初めて会う人とたったの15分でそんなに話は進まないんじゃないか、、、と想像しますよね。

そうなんです。
15分で進められる範囲は限られてきます。
なのでトレーニングを積まないと、無理に話を進めようとしてしまったり
逆に話が全く進まず山手線状態(ずーっと同じところをぐるぐる回る)になったり、、、
15分って、とってもビミョーな時間設定なんです。

私も実は最初、「たったの15分話をするだけなら、簡単なんじゃないか?」
と甘く見てましたが、初対面の人と「雑談」ではなく「面談」をする、ということがいかに大変かをその後思い知らされ、カウンセリングの世界の奥深さに感銘を受けながらも、自分は暗中模索状態となりました。
そんな私でも一発合格できた、実技面接の学習法を公開します。
会社員として働きながら、すきま時間を活用して学習した方法ですので、どなたでもできると思います。誰かのためになれば幸いです。

カウンセリングは「利き手と反対の手で文字を書くようなもの」

私のスクーリングの先生はカウンセリングを
「利き手と反対の手で文字を書くようなもの」と表現していました。
利き手で書くと無意識に字は書けるけど、反対の手で書く時には意識的に一筆ずつ集中して書かないとうまく書けない。
カウンセリングも同様で、雑談のように無意識には進んでいけないもので、集中してひとつずつ丁寧に言葉を拾っていくことが大事だ、と。

人の話を素直に聞く練習から始めてみよう

人は相手の話を聞いているようで実は100%聞けていないのが事実です。
そして話を聞きながら自分目線で解釈してしまうクセが必ずあるものです。
「相手の立場になって」とはよく言いますが、相手の立場になって話を聞く時間が1日の中でいったいどれくらいあるのでしょうか?
1日の8割は「自分目線で相手を解釈している」とも言われます。
そうなんです。
「相手の立場になる」ことが一番難しいのです。
でも相談者が相談したいことを話したときに、自分目線で解釈してしまったら相談者の本当に伝えたいことを聞き逃す可能性が高いのです。
「相手の立場に」ならないと、面談はうまく進んでいきません。

まずは相手の言葉をそのまま受け入れながら話を聞く練習から始めましょう。
いい方法があります。
「一切、自分からは話をせずに、ただひたすら話だけを聞かせていただく」という機会を作ってみましょう。
ロープレ練習時にやってみてもいいと思います。
また、普段の会話の中でやってみてもいいと思います。
自分は頷きと相槌だけで、あとは全て相手の話を集中して聞くことに専念する。
5分、10分くらいでもいいと思います。
話を聞いた後に、その話をどこまで記憶できているか、自分で確認してみましょう。集中できていれば内容を覚えていられますし、集中できていなければ内容が全く記憶に残らないと思います。

また、全く発言することなく人に話してもらうことがとっても難しいことも実感できるでしょう。
何か喋りたくなっちゃう。いつもそうしているから。
でも、いつものお喋りではカウンセリングは成立しません。
相手の話をじっくりよく聞く、それをまずは練習しましょう。
もちろん、話を聞いているときは他のことはしないでください。
メモを取ることもNGです。意識が分散するので話が頭に入ってこなくなります。
(試しにメモを取ってみることも一度やると、その違いがわかるはずです)

話を聞く姿勢を正してみましょう

話を聞くときに他のことは一切しない、は最低限の姿勢です。
他に大切なのが「アイビイのマイクロカウンセリング技法」の第一段階です。
○笑顔
○うなずき
○あいづち
まずはこの3つを意識してみましょう。
この3つを意識していると相手の話に集中できない、話を忘れちゃうという方は、普段の会話の中でもこの3つを取り入れて自然にできるように訓練が必要です。
この3つは「相手が話をしやすい雰囲気づくり」に欠かせない大切なことですので必ず「自然に」できるところまでもっていきましょう。

きっと練習する中で、自分のあいづちのバリエーションの少なさに驚くと思います。いつも同じあいづちを打っていると相手が「本当に話を聞いているのかな、、、」という不安を抱く要素にもなりますので、練習しながらあいづちのバリエーションは増やしていくことをお勧めします。
あいづちというと「うんうん」とする方が多いですが、これが多すぎる方は要注意です。相手との信頼関係を生みづらいあいづちが「うんうんの多用」です。
無意識の相槌では相手との信頼関係は生まれづらい、ということです。

ということで、今回は実技の第一段階の練習法をお伝えしました。
これは日常でも練習できる内容ですので、ぜひ普段の会話の中で意識してやってみてください。わざわざ練習の時間を取る必要もなく、またこれをやってみると周囲の方との関係性も変わってきます。常に意識して会話するようにすると、相手の本音を聞くことができるようにもなってきます。本音を聞けることこそ信頼関係(ラポール)の構築となりますので、試験対策という意味でなく、人との関係性の構築の意味でもおすすめです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回はさらに一歩進んだ学習法をお伝えできればと思います。

3月受験の方々のお役に立てると嬉しいです。


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