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牡羊座12度「自由往来」

2018年4月1日3時50分、トランジット太陽が牡羊座数え12度に入りました。牡羊座数え12度のサビアンシンボルをぎゅっと五文字くらいに縮めると「自由往来」

原文チェーック。黒字がジョーンズ版で「A flock of wild geese野生の雁の群れ」。青字がルディア版で「A triangularly shaped flight of wild geese. 野生の雁の三角飛行」。 geese は goose の複数形。ガン(雁、かり)のこと。カモ(duck)じゃないよ。もっともガンとカモの違いって主に大きさらしいけれど。

野生の雁は<←こんなかたちの隊列を組んで飛ぶ。これが三角飛行。「棹になりかぎになり 渡る雁(かり)おもしろや」って文部省唱歌の「雁」なんてお若い方はもう知らないよね……ブラウザゲーム『刀剣乱舞』をプレイなさるひとにはお馴染みの陣形「雁行陣」も、この飛行に由来。

野生の雁は誰に教えられるでもなく三角形(<型)の隊列を組んで飛ぶ。<の先頭にいる雁が群れのリーダーなのかと言えばそうでもなく、先頭を飛ぶ雁は順次入れ替わっている。棹になり、鈎になり、雁は季節に従って北へ南へと集団で渡る。

いつものこの図。牡羊座12度は牡羊座前半の第3グループ、「おわりの5度組」の第2度数だ。どの5度組でも第2度数は第1度数と対になり、第1度数を補完する。磯野家で言ったら波平に対するフネ。「♈12自由往来」は「♈11国家元首」と対になるフネさんだ。

牡羊座前半第3グループの波平「♈11国家元首」は国民から選出され国民の代表として国を率いる。しかし国家元首が仕切る(rule)ことができるのは自国の、人間の社会だけ。♈11波平には仕切れないものがある。ひとの築いた国境などお構いなしに行き来する渡り鳥の世界とか。

渡り鳥は人の身には叶わない自由を象徴することがある。諸事情あって異国に身を置き、故郷へ帰れない人間が「あの渡り鳥の飛んでいく方向にふるさとがある。私に翼があったなら」と嘆く場面は古い歌や物語にたびたびあらわれる。

牡羊座第3グループの波平「♈11国家元首」は人間のつくる国のために選び出され、国を仕切る。そして国に縛られる。元首が治める国の国民もまた、縛られる。第3グループのフネさんこと「♈12自由往来」は「でもその境界線は人間にしか関係ないもの」と示す。雁は雁の本能に従う。

牡羊座前半第1・第2・第3各グループのフネ(第2度数)同士を比べてみよう。第3グループのフネ「♈12自由往来」は第1グループフネ「♈2見様見真似」と第2グループフネ「♈7一石二鳥」のこどもでもある。はじまりのフネとまんなかのフネがおわりのフネの中に生きている。

第1グループのフネ「♈2見様見真似」はコメディアン。コメディアンは、不意にあらわれるヨソモノ。ヨソモノ目線でモノマネをしてみせて、やんやの喝采をもらう。第2グループのフネ「♈7一石二鳥」はふたつの領域でいっぺんに自己表現をする。領域はひとつではない。ふたつある。

第3グループのフネ「♈12自由往来」。棹になり鈎になり、渡る雁はヨソモノだ。雁は人間の引いた国境を飛び越える。鈎なして群れ飛ぶ雁は夏の滞留地と冬の滞留地、ふたつの季節ふたつの領域を股にかける。

生まれたときのホロスコープで牡羊座12度「自由往来」はどのハウスにある?穴埋め #アストロ短歌 で確認だ。

「○○○○で(五音・ハウス) 生まれたままに(牡羊座) 生きてゆく(太陽) 国境越えて自由往来」

#サビアンシンボル物語

【♈️12自由往来をより深く知るための比較対象シンボルリスト】
♉12あとで買う(となりのサイン)
♊12口達者な子(60度)
♋12転生した賢者(90度)
♌12夏の夕涼み(120度)
♎12資源の採掘(180度)
♐12目覚めの刻(120度)
♑12自然の研究者(90度)
♒12立位置を知る(60度)

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