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エンジン01 日本の女性の活躍ってナンヤローネ?に出席して質問した件

2022年10月28日〜30日の3日間、岐阜で開催されたエンジン01というイベントに参加してきました。滅多にお会いすることができない著名人の方々と、顔を合わせながらお話を伺い、チャンスがあれば質問もできるというイベント。主催者や登壇者の方々、スタッフの皆様に心から感謝致します。

エンジン01 in 岐阜「 ナンヤローネ? ナンカヤローネ!」

https://www.enjin01.org/open-college/

私は、女性がもっと社会で生き生きと活躍するために日頃から事業に取り組んでいます。そんな私が、今回のエンジン01に参加して、良い意味で後味が悪かった講義についてシェアしたいと思います。

「日本の女性の活躍ってナンヤローネ?」と題したその講義には、

司会:テレビ東京報道局所属のニュースキャスター 大江麻理子さん
品川女子学院理事長 漆紫穂子さん
岐阜大学副学長 大藪千穂さん
放送作家・芸能コラムニスト 山田美保子さん
計4名が登壇されていました。

講義の内容としては、これまで教育の現場やマスコミの現場で、どのような女性差別があったのか、あるいはなかったのか、女性がいかに働きづらいかという話題にフォーカスを当て、「過去に比べて現在はかなり改善してきた」という内容が多かったように思います。

登壇者のディスカッションが終わった後、会場から質問を受け付けていただける時間があったので、勇気を出して講師の方々に質問をぶつけてみました。

私からの質問は以下の通り。

「私は、女性が会社勤めをしながら副業でお仕事をしたり、育児休暇中であってもオンラインで社会復帰をするなど、女性が社会で活躍することのサポートを事業として行っているのですが、素晴らしいスキルや経験を持っている女性の多くが、自信を持てずに一歩踏み出せないというケースがかなり多いです。登壇者の皆様が活躍する分野であるマスコミや教育の現場でも、自身自分に自信が持てない女性が多いと感じていらっしゃいますでしょうか?」

この質問に対して、岐阜大学副学長の大藪さんは、「そういったケースが多い」という回答とその例をお話ししてくださいました。

品川女子学院理事長の漆さんは、「そもそも、女性は自分に自信が持てないものだ」という内容の回答をされました。(一言一句を拾って文字起こしができたらもっと正確にお伝えできたのですが、私はそのように受け取りました。)この回答に、私は納得ができずにいます。

女性の自己肯定感についての調査でも、半数以上が「低い」と回答していますので、自信が持てない女性が多いことは明白です。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000102085.html

自信が持てない女性が多いことに対して、「女性は自信が持てない生き物なんだ」と断定されたようで、残念でした。女性はなぜ自分に自信が持てないのか。私がこれまで、事務のキャリアを積んでいる女性と関わってきた上での答えは、「事務の仕事をしている女性は、どんなに頑張ったとしても認められにくい」ということです。誰かから認められた経験や実績がなければ、自分に自信を持つことは難しいのではないでしょうか。

仕事に対する自己肯定感が「やや低い」「低い」と回答した方に聞いた、
ご自身のお仕事に対して自己肯定感が低いと思う理由(複数回答)

女性は自信を持てない生き物だと割り切る前に、女性の頑張りが認められる社会になってほしいな、と思います。女性が多く従事している事務全般の仕事では、誰もが「当たり前」と感じている些細な仕事がたくさん含まれています。些細な仕事だとしても、労いや感謝の一言があるだけで、女性は自分の役割や居場所を実感し、少しずつ認められるという経験を積み上げていくことができるのです。

加えて、司会を担当されていた大江麻理子さんからもコメントをいただきました。

「最近は、リスキリング(技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学ぶこと)という言葉も注目されていますので、学び直すこともいいかもしれませんね。」

というコメントでした。言いたいことはよく分かります。確かに、新しいスキルや知識を身につけることは大事です。ただ、女性が活躍する上で、リスキリングは必須ではありません。私は、会社勤めで事務経験がある方は、そのまま、ありのままで活躍できると確信しています。新しいスキルや知識を身につける必要はありません。実際に自分から仕事を得て、活躍している女性が私の周りにはたくさんいます。その女性たちの多くは、新たな経験をたくさんしていますが、新たなスキルや知識を身につけたわけではありません。

コロナ禍を経て、以前よりずっとオンラインで活躍できる時代になりました。会社に勤め、事務のお仕事を粛々と責任持ってやってきた事務キャリアの女性が、オンラインの世界で特に求められています。

これを読んでくださっている事務キャリアの女性がいらっしゃったら、「その事務経験を、ぜひ社会で活かしてください」とお伝えしたいです。会社で与えられた仕事をするだけでなく、自分が取ってきた仕事をする喜びを、たくさんの女性に感じていただきたいのです。その経験は、与えられた仕事では得られることができないほど、喜びで溢れています。

最後に、今回、エンジン01というイベントに参加させていただいたことは、本当に私にとって大きな学びになりました。このような貴重な機会に巡り会えたことを、心から感謝致します。来年も必ず参加します!

株式会社sonar
代表取締役 稲村香織


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