見出し画像

夢の中へ


9月

たくさんの方にセラピーを
うけていただく機会を頂き

学びを深めたいと
考えていたときだったので



空いた時間は勉強と準備をする
そんな時間を過ごしていました。



日常と体調を保ちながら
がんばれるラインを探り
やれるだけのことをやる。



方向性は合っているのか
喜んでもらえるのかなど



自分のしていることを信じて
切り替えと自問自答のくり返し。



眠ければ、疲れていれば
むりしないを選択してきた
数年間でしたが



眠くても、疲れていても
とりあえずやってみよう
の1ヶ月にすると決めて



先日なんとか
無事に終えることができました。



大切にすべきことは
たくさんあるけれど、



心から納得できるものを
贈りたいという気持ちは


どんなかたちであっても
きちんと届く気がして


忘れずにいたいなと思いました。



突拍子もない話ですが、
昔の同級生と何年もかけて
夢の中で
距離を縮めていたことがあります。


想いとはうらはらに
うまく接することができなかった当時の
パラレルワールドを体験するみたいに



数ヶ月、半年、1年に1度
たまに夢の中で再会しては
その度ほんの少し仲良くなっていく。
最初は目も合わせられませんでした。



“もっとじょうずに仲良くできたのに”



そんな私の想いに決着をつけるため
来てくれていると勝手ながら想像します。



それでも、いつも会えると嬉しくて
あたたかな気持ちで目覚められる。




ここ数年間は
夢を覚えていることが少なくなり、
私もしあわせな夢の記憶に頼らなくても
健やかに日常を過ごせるように
なっていたので



とくに気にしていなかったのですが、
数ヶ月前からなんとなくもう一度
夢の記憶がほしくなり
夢日記をつけることにしました。



書くようになるとやはり
記憶が残りやすくなります。



そして最近、
仲良くしたかったという
その想いにより添った


並行世界の
エンディングのような再会をして



まるで最終回の雰囲気だったけれど
また会えたらいいなと
あたたかな気持ちになりました。



相手のなかに私という存在が
どんなふうに残っているのか


残っているのかさえ
確かめようもありません。



ただ私にとっては
どれだけ時をかさねても
夢で会えたら嬉しくて



仲良くなれる並行世界での経験を
宝ものみたいにしまっておきたい



そんな存在なんだなと思う、
それだけです。




以前私のセラピーをうけてくれた女性の
インスタライブを聴いていました。



生まれ変わったら
愛犬の母がいい?恋人がいい?


その質問に、「これは即答だ」
「もう生まれ変わりたくない」



と彼女は答えました。




大の愛犬家で、誰とでも気さくに話し
友人が多い彼女は元々犬の散歩仲間で、

ジャズシンガーをやっていることもあり
お洒落でなんとなく目を引く人でした。


ひょんなきっかけでSNSで再会し
セラピストやりたいと思ってるんだ、
と話すと


「今人生の転換期なの」と
身に起こった壮絶な経験を
話してくれました。


明るくユーモアがあり心遣いに溢れ、
自分へ向けられたものでなくても
ただ、遠くで見ているだけでも
心をあたためてくれる不思議な人でした。



ともし火
みたいな人。


そこにいると
まわりがぽっと明るくなる


みんなに火をわけ
たくさんのちいさな炎で
そこを明るい場所へ変えていくような


しずかで穏やかなやさしい炎。



いつもの笑顔の裏にあった苦しみは
話を聞いてもしばらく信じられなくて


傷ついていることは
こんなに隠せるもの
なのかとおもうほど


それほど、彼女はいつも
明るく優しく笑顔でした。





「次も人間に生まれ変われると思うなよ!」「ダンゴムシかもしれないんだぞ!」


「やっぱり生きるのって
 辛いこと多いじゃん」

「だからもう生まれ変わりたくないな」


「しいて言うならもう一度生まれ変わりたい
 と思える出逢いとか出来事がある人生に、
 生まれ変わりたい」


「どうだめんどくさいだろ〜」





めんどくさくなんかない。
ただ
彼女の中にまだ傷がありありと
横たわっていることが切なくて



「生まれ変わりたくない」
その言葉が
私の中にいつまでも響きました。


もう満ちることはないだろうな、
と思いながらずっと生きていて


うまらない空洞と
ギリギリの想いを
ずっと引きずっていくんだろうと
そう思っていました。


もし耐えられなくなったら
伊豆や平泉に行ってみたい
昔の本を読んで
ひとりしずかに過ごそうか


ぼんやりそんなことを
考えていましたが


息子に出逢い



愛おしさだけで胸をいっぱいにできる
私を健全に強く生かしてくれる気持ち



はじめて自分になれたような
そんな満ちみちた気持ちを
教えてもらいました。


息子とまじわらない
パラレルワールド


そこにはまた
別の出逢いや感情があって
そこから生まれるものが
あるのかもしれない


でもとてもこわい。


その世界の私は
もう生まれ変わりたくないと


彼女のように言うのだろうか



今この世界の私は
生まれ変わりたいのかな


それもわからないや、
そう思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?