1月4日。
今日は誕生日。

いつから自分の誕生日は、嬉しい日じゃなくなったんだろう。

小学生の頃は、家ではクリスマスと正月と誕生日を合体して、プレゼントはまとめられていた。

中学高校大学時代は、誕生日は大抵冬休み中。
まだ携帯が無かった時代。ただでさえ交友関係が薄い私。わざわざ電話をかけてまで自分から誕生日を他人に知らせることはしなかった。

社会人になってからは、1月4日は仕事始め。
周りがため息をつきながら、正月モードから仕事モードに変わる、そんな雰囲気の中、『今日誕生日なんです』と周囲に告げる勇気もなく。

恋人がいる時代は、唯一気兼ねなく、お祝いしてもらえた。幸せで嬉しかった時代。

結婚して子供が出来てからは、子供優先で自分の事は後回し。家族は祝ってくれるけど、最近ではもう誕生日ケーキを食べたいとも思わなくなり、欲しいものも特に浮かばない。
歳を重ねるに連れ、自分の中でどんどんお祝いモードが薄れていく。

…でもいいのかな、これで。
小さな違和感を感じ、そっと、自分の心の中にトプン、と浸かってみる。

盛大に友人にお祝いして貰える人が、ずっとずっと羨ましかったな。
『私なんて、居てもいなくても誰も気づかないよね。』って、ずっと拗ねてた小さな自分。
『今日私、誕生日なんだ』って、言ってみたかった。素直に言えば良かったな。
ずっとずっと寂しかったよね。
ごめんね、私。


今年は特に世間が大変な事になっていて、自分へのお祝い事など、とても言いにくいのだけれど。
それでも今日まで生き延びてきた、大切な私の命。

ただ、自分にひっそりと『おめでとう』って言ってあげよう。そして、私を産んでくれたお母さんに、とびきりのありがとうを。

ハッピーバースデー、私。