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ライターとして”書く”に向き合った私が体験した学びたち① <一田憲子さん編>

2020年、育休明けからしばらくしてライター業を再開したものの、自分の実力不足に悩み、一人の書く者としてどうしたらよいのか迷走をしていました。

そんななか、2021年の私は”この迷走から脱したい”  ”書くことに向き合いたい”と、あらゆる講座やサークルなどを経験し、ようやく迷走から一歩抜け出しました。

今日からしばらくシリーズもので、迷走から抜け出すために私を支えてくれた数々の講座や体験について紹介していこうと思います。第一弾となるこの記事は、一田憲子さん主催の「ライター塾」についてです。

書くこととは何かを学ぶ「ライター塾」

一田さんは、雑誌「暮らしのおへその編集長であり、他にも数々の著書や暮らしにまつわる雑誌で記事を執筆をするライターでもあります。日々を何より大切にした、等身大の暮らしが描かれている文章は、すっと心に染み込んできて、ブログ「外の音、内の香」で毎朝発信されている日記を読むと、「よしっ!私も今日1日がんばろう!」という気持ちになります。

そんな一田さんは年に何回か、不定期でライター塾の参加者を募集します。1回の定員は6名。大人気の文筆家さん主宰講座ゆえ、その申し込み倍率はめちゃくちゃ高く、何回も応募してようやく参加の切符を手にしている、という人が多いよう。2021年の新年早々に、私はそのラッキーチケットを手にして参加することに。ちなみに以前は対面で一田さんのご自宅で講座を開催していましたが、現在はオンラインで開催をしています。でもこのオンライン開催になったことで小さい子どもがいる私にとっては受講のハードルがぐんと下がり、これもラッキーなタイミングだったなと今では思っています。

講座は1日6時間、まる2日間みっちり

講座は朝10時〜夕方16時まで×2日間と、ものすごくぎっしりです。オンライン講座なのでzoomを通して顔合わせをし、講義と実習、相互フィードバックがセットになった講座を進めていきます。

一田さんからのお題をもとに、文字数と時間に制限を設けられて、6人全員が一斉にその場でgoogleドキュメントに向かって文章を書いていきます。

この”制限時間・字数を設けて書く”というのがとにかく緊張します。特に一田さんはウェブではなく、紙媒体を主流に書いてらっしゃるので、この字数制限に関しては他の講座よりも意識をかなりされているようにも感じました。でも”制限がある”ことはメディアの自由度と相まって文章が多量化する傾向にある今だからこそ大切なこと。より研ぎ澄まされた言葉や表現、文章の並びを選びとるということに改めて向き合う大切な時間になったと感じました。

1日目はこの制限時間と、字数制限のある課題を複数セット取り組む、という内容で、ひたすらに書くことに没頭します。そして、2日目には最大の山場、「一田さんへのインタビュー」と「相互インタビュー」の実習をします。

一田さんへのインタビューは、参加者6名が順番に、一田さんへ聞きたい質問を投げかけていきます。それをもとに、制限時間内に各々が記事にまとめます。一方で相互インタビューは、参加者それぞれがペアになり、それぞれに同じテーマを設けてインタビューをし合い、それを執筆していくという内容です。

2日間共、出来上がった記事たちは一田さんから「それはどんな意味があるの?」「もう少し詳しく聞かせて」「このフレーズにはどんなエピソードがあるの?」と文章を深掘りする質問を受けながら、またブラッシュアップをしていきます。

文章は技術が全てではない、焦らなくても個性は滲み出る

とても面白かったのは同じ事実を聞いていても、6人それぞれの文章の切り取り方は「全く違う」ということ。自分の感情を織り交ぜない「自分を出さない」文章を書いていても、すでに個性はにじみ出ている…。そう思うと、すでに「自分らしさ」は始まっているのだなと改めて気づかされました。

私がこの講座に参加した理由は、未熟なライター業で叱責が続いていたなかで、「とにかく自信をつけたかった」「文章を書く楽しさを思い出したかった」から。

とにかくもがいていました。早くうまくならないと、怒られないようにしないと…きちんとライターとして習ったことがない自分はダメなんだ、なんとかしなきゃ!とそんな気持ちが渦を巻いていました。

でも、なんとかしなくてももうすでに十分「自分らしさ」って出てしまうものなんだなって思ったのです。その個性を大切にどうしてできなかったのか、今はそう思っていますが、渦中にいる私にはなかなかそう思えませんでした。

一田さんの講座は決してプロ向けの講座ではありません。ライターさんもいらっしゃりましたが、主婦の人、会社員の人、独身の人と属性はバラバラです。だからこそ面白い視点や日常が講座内には溢れていて、仲間とワイワイ部活をしているかのような感覚もあり、私もみんなと同じ気持ちで焦ることなく一緒にあくせくできたのがよかったのだろうなと思いました。

講座ではこうした事実のみを書く「自分を出さない」文章と、一方で自分の主観や感情を乗せた「自分を出して書く」文章という2つの書き方を学び比べてみることで、「文章って難しい・面白い」という気持ちを思い出しました

この「楽しさ」「面白さ」を経験することは、これから先「書くこと」の原点になりそうだと今振り返っても思います。

講座にはすぐ参加できなくても、一田さんが講座内で話すことを網羅した本も発売されましたので、もしよかったら参考にしてみるのもおすすめです!

▼一田さんの著書を紹介したnoteはこちら

こうしてどん底迷走中の私は、書くことに対してすこーしばかり楽しさを取り戻し始めて2021年をスタートしたのでした。

学びの道はここから深まっていきます。つづく。





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