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現役フリーランスライターが「締め切りを守る」ためにしている時間術

「どうやったら締め切りを守れるか」。
ライターをしていると常に向き合わざるを得ないのが「締め切り」ではないでしょうか。

私は会社員からフリーランスライターになって4年目。ブックライティングやウェブメディアの取材記事など複数の案件を同時並行で進めています。中学生と小学生の2人の子育てや親の介護の手伝いをしながら在宅での執筆活動ですが、これまで一度も「締め切り」に遅れたことはありません。今回は私が「締め切りを守る」ためにどのように時間管理をしているかをお伝えします。「明日が締め切りなのに全然できていない!」「締め切りばかりで、パニック…」そんな仕事スタイルから脱却しましょう。


・自分の仕事稼働時間を「見える化」

締め切りを守るうえで一番大事なことは、自分の仕事の稼働時間を知ることです。「思っていたより時間がなかった!」ということがなくなるからです。

私は年度初めに、1年間の稼働時間を「見える化」してしまいます。4月に子どもの学校の行事予定が配られますよね。それを手帳に書き込むとともに、仕事に当てられる時間を計算して下の段に記入しています。
通常は子どもが学校に行っている9時〜15時の間の5時間(お昼に1時間休みを取ります)と午後の数時間を稼働時間に設定しています。土日は休みにしているので、1週間の稼働時間は25時間〜30時間になります。でも、学期始まりの4月・9月や個人懇談がある7月は注意が必要。子どもの下校時間が13時の日が多いので、それに合わせて私の稼働時間も1日3〜4時間にするなど細かく設定しています。

子育てをしながら在宅で仕事をしていると、子どもの予定によって稼働時間は大きく変動しがちです。いつも通りにいかない月があることを把握しておきましょう。

・原稿執筆にかかる時間を見積もる

仕事の依頼をいただいた時点で、締め切りを守れるか守れないかを判断しています。つまり、守れる仕事しか受けないようにしているのです。

その判断に必要なのは、原稿執筆にどれくらい時間がかかるのかを見積もる力です。
原稿執筆は、「構成を考える」「執筆する」「推敲する」の3つの段階に分けられます。私は、それぞれにかかる時間を毎回、計測するようにしています。すると、1時間のインタビュー取材で2000〜3000文字の原稿なら、「構成」に2~3時間、「執筆」に3~4時間、「推敲」に1~2時間くらいかかるなといった目安が分かるようになってきます。

この感覚がつかめていると、自分の稼働時間内でその仕事ができるかどうか判断できます。締め切りを守るのが難しい場合でも、「○日まで待っていただけるならお受けできるのですが、いかがでしょうか」と交渉して、受ける方向で調整することも可能になります。

・時短ツールを使う

原稿執筆はできる限り、効率よく、リズムよく取り組みたいと考えています。そこで私はいろいろな方法やツールを積極的に取り入れています。

執筆の時は、「25分集中して、5分休憩する」ポモドーロ法を使っています。以前は、気持ちが乗らずに時間ばかり過ぎてしまったり、逆に集中しすぎて途中で力尽きてしまったりしたりしたことがありました。でも、ポモドーロ法を取り入れてからは、ほどよい集中力を保って、サクサク原稿が書けるようになりました。

他にも、テープ起こしはCLOVA Note(https://clovanote.line.me/)を、下書きは音声入力(Googleドキュメント)を、校正は校正サイト(https://opendata-web.site/tool/kousei/)を、推敲は音声読み上げ機能(Googleドキュメント)を利用しています。最近はタイトル決めや情報収集に、チャットGPTも使っています。フリーランスライターは一人で作業することが多くなります。ツールを上手く活用することで、効率を上げ、原稿の質も上げられると感じています。

・時間オーバーした時は原因をメモ

とはいえ、「時間内に予定していたことができなかった!」なんてことはよくあります。

そんな時は原因を簡単にメモしておきます。たとえば、「考えていた構成がいまいちだった」「疲れて気持ちが乗らなかった」「Wi-Fi環境が悪くて作業が滞った」など。書き出して見ると、次からは「構成の組み立てを勉強し直してみよう」「しっかり休養を取った方がいいな」「次回は作業場所を変えよう」など解決策を考えられます。できなかったことに対して必要以上に落ち込むこともありません。
このような振り返りは1週間単位で行っています。振り返ることで、時間見積もり力も上げられますよ。

・早朝の時間や家事サービスの活用も!

稼働時間は超えそうだけど、どうしても受けたい仕事が出てくることもあります。そんな時は、家族と相談して、土日や早朝の時間を稼働時間にあてることもあります。

先日は1週間、朝5時に起きて7時までの約2時間を確保しました。また、来月はブックライティングの仕事を2件同時に進める予定で、通常の稼働時間をオーバーしてしまう見込みです。そのため、今から料理・家事サービスを予約しています。料理や家事を頼めると思うだけで、気持ちもずいぶん楽になり、仕事にも集中できるのでおすすめです。

・締め切りを守ることで得られるメリット

なぜここまでして締め切りを守らないといけないのでしょうか。私は「締め切りを守る」ことで、計り知れないメリットを受けられると感じています。

以前、複数のライターによる共著の原稿があったのですが、締め切りを守り、なおかつ一番に提出したのが私だったそうです。それ以来、「早く書けるライター」と編集者の方に覚えてもらい、ベストセラー作家のブックライティングの指名をしていただくことができました。
また、今では「締め切りを守れるだろうか」という不安やプレッシャーから解放されています。時間管理を通して、「いつも通りしていれば大丈夫!」と考えられるようになったからです。

フリーランスライターとして、締め切りを守るための時間術を確立することは、仕事の信頼性と質を高めるために欠かせないスキルです!あなたも締め切りを守ることで、より充実したライター活動を送りませんか。


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