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ふたりでやる家事の最大のメリット

家事の参加時間が少ないと責められがちな日本人男性だが、若い世代には確実に家事にコミットする男性が増えてきている。男性が新しい風を家事に持ち込んでくれることのメリットは大きいなと思う。
(※10月13日、少し追記しています)

先日、こんなnoteの記事を読んだ。

田畑さん( @nerd0geek1 )は、奥様が就活中、自分が家事をほぼ自分が引き受けたという。自分がリモートワークできたというのはかなり恵まれた環境だろう。ただ、それをさし引いても、夫が全面的に家事を引き受ける意味はやはり大きい。

作業の人数が増えるというだけではない

この記事で新鮮だったのは、田畑さんは自分なりに家事を楽しむコツとして「家事をタスクではなく、スキルを磨くチャンスとしてとらえる」と言っていたことだ。この視点の転換は新鮮。

家事はどうしても単調な作業が中心になる。ゲームで言えば、倒しても倒しても無限に沸いて出るモンスター、あるいは永遠に続くモグラたたき。あっという間に飽きがきて、未来につながる感覚が持ちにくい。

でも、自分の力を上げることで次のステージへ行く、という考え方に切り替えた瞬間、目の前のモンスターは一匹ずつが自分のスキルアップの糧になってくる。
家事でいうなら、今日のごはんを何とかすることが目的ならお弁当を買うほうが簡単だけど、料理のスキルアップを目指す場合は、作るほうが腕は上がる。

もちろん家事は仕事とは違って、上手になったからといってギャランティが上がるわけでも、より大きな案件を任されて社会の耳目を集めるわけでもない。上昇志向のある人の目には、家事はつまらない、単なるタスクに映るかもしれない。
でも家事のスキルが上達すれば、確実に生活は快適になる。そのことで自分の暮らしに落ち着きが出れば、それが仕事にもたらすメリットもはかりしれない。

…というような視点を、ずっと家事を引き受けてきた女性は持ちにくい。単に手が増えるということ以上に、家事を目標を持ってやる人がいるというのは新鮮なことではないだろうか。

超えるの無理!と思う山に、別のルートを見出せるメンバー最強

とはいえ、来る日も来る日も大量の洗濯物や料理や子供の塾の送り迎えや学校のPTAに追われて「そんなきれいごと考える余裕ない!」という人も多いだろう。じゃあ方法を切り変えれば?という話なのだが、人は自分の慣れてしまったやり方はなかなか切り替えられないもの。仮にそれが非効率でも。

さっきの記事の中には「自動化、効率追求を楽しむ」という話も少し書かれていて、毎週の作り置きは同じものを作る、とある。これ案外大胆な話だと思う。同じものばっかり食べるなんて…と眉をひそめる人もきっといるはず。でも、料理の腕も時間もない人にとっては非常におすすめ。違うものをあれこれ作るより、同じものを作り続けるほうが料理はうまくなるからだ。

男性が家事に参加することで新しい考えを家庭に持ち込み、女性がそれを受け入れる柔軟さを持てば、いままで無理と思っていたことが、案外軽々クリアできるかもしれない。これは労働力がひとり増える以上の価値がある。

男も女も柔軟に

家庭をあまり効率第一主義にしたくはない気持ちもありながら、でもおいしいごはんや、きれいな部屋の快適さはやはり大きな魅力だ。効率を追求して結果そこが満たされれば、たいがいのことはなんとかなるという気にもなる。男女ともに、それまでの生活習慣を切り替えて柔軟に受け入れられるか、そこがポイントなのかな。

田畑さんとTwitterですこしやりとりをさせてもらったら(この新しいカテイカの記事も読んでくださっていた)、夫婦の問題のようなものとか、精神面的な葛藤は自分たちの感覚にはないと言っていた。

先日、女性の就業率が7割になったというニュースが流れてきた。そんな時代にもう男女が一緒に家事をやろうなんて、わざわざ言い立てるまでもない。社会がまだまだ上の世代の価値観で動いているから窮屈なだけで、そこにとらわれ過ぎていると、息苦しくなってしまう。

今の、そしてこれからの家事のさまざまなモデルを紹介していくことも、新しいカテイカプロジェクトの仕事かなと思った。



読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。