究極マップの使い方と過去問について(118回医師国家試験)

筆者について

箇条書きで書いていくと
・ぼっちのため同級生と情報交換は無し
・集中力が続かず、映像講義が苦手(通年講座はほとんど見ていない)
・受けた模試は偏差値50±5で平均付近
・卒業試験でしっかり落とされるため、10月まではQBの回数別と1周目問題を中心にそこそこ勉強したが卒業が決まってから年明けまでダラダラ
・なんなら今年は卒業だけして国試は来年でもいいかなーって半分くらい考えていた
・1月でやる気を出そうとしたが勉強習慣が無くなっているため1日3〜6時間の勉強
・最後の1週間は焦りで集中できない
・最終日に究極マップを一周見返そうと決め、これが大当たり

結果は

勉強時間の割には奮闘したと思う。しかし、上には上がいるので僕の勉強法は参考程度に聞いて欲しい。
両方の点数を公開するとかなり人数が絞られてしまうためぼかすが、必修は90±2%の範囲。合格点は超えているが平均よりも下である。言い訳をすると1日目の必修がよくて2日目の必修は完全に気持ちが緩んでいた。

究極マップ

究極にして至高。半信半疑で購入したが自信を持っておすすめできる。もう一度国試を受けることになったらこれを中心にスケジュールを組む。

おすすめの使い方:
試験前日にほぼ完璧な状態で忘れているところ、自信がないところにマーカーを引きながら一周する。頷きながら聞き流すだけの状態に出来たら理想的。
ほぼ完璧というのは1ページにつきマーカーが5〜10ヶ所になるのが目標。理由は試験の間の休み時間で見直せるのがそれくらいが限度だから。

試験当日はA.Dブロックの前はメジャー・マイナー・小児産婦を、B.Eブロックの前は必修・メジャーを、C.Fブロックの前は公衆衛生のスライドを見直そう。枠の色は気にして無かったが色に応じて見直すタイミングを変えた方が良かったのかも。
紙でもPDFでも好きな方でいいと思う。

この目標から逆算して1月の予定を立てていく。
例)
前日に究極マップ1周したい
→それまでに2〜3周しておかないと頭に入ってこない
→1月の初めに時間をかけて1周、20日から2周目をしよう
→その合間で回数別を3〜5年+余裕があれば予想講座を取ろう
といった感じ。

僕の場合は1周目の視聴は口頭での説明を書き込み、よくわからないところがあったら調べながら進める。30分のコマを見るのに2時間くらいかかったことも。
1周目の視聴が終わった後は過去問5年分をやり、間違えた問題は究極マップの知識が完璧だったら解けたのか確認した。ほとんどの問題はどこかに書いてある。載ってないけど大事そうな知識があれば書き込む。
過去問の目的は究極マップに載っている知識が国試でどう問われるのか理解すること。究極マップが平面の地図だとしたらそれに立体感を追加するイメージ。

12月までの勉強は究極マップの解像度を高めるための基礎作りなので卒業試験対策をしつつ基礎を固めたら良いと思う。
僕はQBの回数別、1周目問題、QAの産婦とマイナー、公衆衛生の総まとめ、MECのファイナルチェックをやった。通年講座がmedu4じゃなくても問題ないので安心して使って欲しい。ここに書いた講座は全部おすすめ。あとQAの腎の酸塩基平衡もおすすめしてるツイートを見て視聴したがとても良かった。

良かった点:
1.試験中にほずみんの声が聞こえてくる
本番では緊張するし不安もある。そんな時に正答に導いてくれる声が聞こえてきた時の安心感を是非体感してもらいたい。118回のメッケル憩室の問題は究極マップが無ければ僕は解けなかった。また、直前期には文字での記憶はもう容量がいっぱいになっているので五感を使って覚えるのは非常に有効。

2.試験前日に全範囲を復習できる
このスピード感で復習できる講座は他に存在しないと思う。試験前日に講義を聞きながらマーカーを引くだけで最終チェックリストが完成するのが魅力。

3.圧倒的な情報量の暴力
これは利点であり欠点。僕はゆっくりとした講義だとぼーっとして気がついたら進んでいて巻き戻すってことが多かったので気を抜く余裕がないのは良かった。

悪かった点:
1.画像に弱い
究極マップは講義中に画像を出してくれるがテキストには載っていないので注意。僕はカラーのテキストの次に同じ分野の白黒のテキストを入れて、白黒のスライドに過去問演習で出てきた中で重要だと思った画像を貼り付けていた。
腎のカラースライド←書き込む用
腎の白黒スライド←画像を貼り付ける用。文字と被っても気にしない。
っていう感じ。

2.ある程度の基礎がないとキーワードを読み上げているだけにしか聞こえない
実は5年生の頃に買って見たことがあるが全く頭に入ってこなかった。究極マップは初学に使う教材ではなく、高速で復習を終わらせるための教材である。
正直、マイナーに関しては基礎ができていなかったため完成度が低かったがなんとかなった。

3.発売が遅い
究極マップをやる時期としては適切だから不満は無いが、やり始めてから合わないなーって感じると軌道修正が大変な時期。

究極マップの他におすすめするもの:
公衆衛生:
僕はQA公衆衛生総まとめを見て知らない知識を単語帳にし、最後の1週間はほぼ毎日回した。Ankiもお世話になったしおすすめだが、直前期は何度も周回したりこれは完璧ってカードをすぐに取り除ける紙媒体がいい。(ankiの使い方が下手なだけかも)
公衆衛生は完璧に仕上げて行こう。

直前アシスト:
これが合否を分けることは正直無いと思う。しかし的中していた問題もあったのと、本番で知らない知識が出るとメンタルにくるのでそれを回避するという面ではとても良い。まとめプリントが最高。

ファイナルチェック:
宮田先生の声を聞くとなんかやる気が出る。間違いやすい疾患を比較して理解できるのがとても良い。僕含め、模試で偏差値45〜55くらいの人に刺さると思う。
欠点は知識が過剰気味な点、個人的には復習しにくかった点。
繰り返すが内容はかなりいいのでメジャーの1周目問題を終わらせたくらいの人は受講するといいかも。受験生の欲しいものをかなり研究したんだろうなーって視聴して思った。

模試:
大学でいくつか受けさせられた。復習は間違えた問題の解説は目を通したがその後確認していないため多分身についてない。国試が今の傾向と大きく変わらなければ模試の知識はいらないと思う。
模試と本番の偏差値に相関はあると思うので自分の立ち位置を知るのには有用。あと本番形式で模試か過去問を一度は解くべき。

結論:
長々と書いてきたがXを見る感じ、自分が信じた教材をやりきった人は報われている印象。どの教材もクオリティが高いので自分に向いていると思ったものをやろう。そして、やると決めた教材はマスターしよう。

過去問演習の意味

過去問演習の目標は重要度順に
①他の皆が知ってる知識に抜けを作らない
② 複数回問われる疾患の患者像をつかむ
③ 引っかかっている人が多い選択肢について吟味する
④画像に慣れる
⑤次はこんな切り口で聞いてきそうだなーって予想する
⑥意味ありげな誤答選択肢について勉強する
⑦問題を解くテクニックを身につける

①文字通りの意味。今年出た卵のカロリーの問題は出来なかった人も多いが、来年また出たら正答率90%は軽く超えるだろう。もし過去問演習をしていなくて知らないと他で取り返す必要が出てくる。

② 国家試験では典型的な病歴、検査、治療の流れが出ることが多い。例えば甲状腺疾患の検査でエコー、CT、MRIで迷った時に過去問だとエコーの画像が載っていることが多かったからエコーかな?って感じで解ける。

③ 特に大事なのは正答率80%くらいの問題で次に多くの人が選んでいる誤答選択肢。なぜその選択肢を選ぶ人がいたのか、その選択肢を切るにはどんな知識が必要だったのか考えよう。
慣れてくると解きながらこの問題はこれくらいの正答率で一番多くの人が間違えている選択肢はこれだろうなって見えるようになってくる。この正答率の予想よりも上振れしたのが117回で多分118回もそう。

④特に消化器の内視鏡とか呼吸器のレントゲン画像。正直僕も苦手である。もし国試がCBT化してスクロールして見るようになったらと考えると恐ろしい。現状の国家試験では全ての画像に意味があるので正常か異常、どっちだと伝えたいのかはわかるようにしよう。

⑤例えば「ニンジン、じゃがいも、玉ねぎ、肉、ルーが用意されている。考えられる料理は何か→カレーとシチュー」という問題が出たとする。自分が次にこの範囲で問題を作るならカレーとシチューを鑑別させる問題を作るなーと考え、そのための知識を身につける。ちなみにカレーとシチューの鑑別ポイントはルーの色で確定診断、ご飯が用意されているとカレーの事後確率が上がります。事前確率はカレーが80%くらいかな?(どうでもいい)

⑥医師国家試験では新知識を問う問題を作る前に伏線として誤答選択肢に入れてくるという傾向があるらしい。予備校の受け売りの知識だが実際にその通りだと思う。

⑦人生をペーパーテストに捧げてきた医学部生なら本能である程度できる。QBのvoiceから学ぶことも多いので目を通してみよう。

⭐️過去問演習の目的は全問正解できるようにすることではないよ⭐️

直前期のメンタル

直前期に平静を保てる人は少ない。しかし、結果的には焦っていた人も、病んでいた人も、絶対落ちる〜って言っていた人もほぼ受かっている。
直前は苦手なところの復習をする人が多いと思うので覚えた分かそれ以上に知識が抜けるように感じるが、自分が完璧じゃないように他人も完璧ではない。
それでも他の皆が完璧に仕上げてきたら落ちるって考えてしまうのが実際のところなので体調だけは崩さないように気をつけよう。

国試前は自分の心境をもとに後輩を励ますアドバイスをしようと考えていたのに言葉にするとなんか薄っぺらいのは何故だろうか…

最後に

このnoteは僕の個人的感想なので合う合わないがあると思います。また、偉そうに書いていますがまだ合格が決まってもいないです。
ただ、一つだけでも参考になるポイントがあれば幸いです。これを読んでくれた後輩が合格することを祈っています。
何か質問があったら気軽に聞いてください。

マッチングやNISAについても書きたいと思っているので良かったらフォローしてね(宣伝)
特にマッチングに関しては低コミュ力ぼっちによる反省の記録になるので是非読んで下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?